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「結婚しますので」同棲の挨拶のはずが両親の前で勝手に宣言した彼女→籍を入れた日、指輪を渡した時に気づいた違和感

  • 2026.6.5

同棲の軽い挨拶のはずが

付き合って一年、そろそろ同棲しようかという話が出た。

お互いの親に軽く顔を見せておこう、というくらいの感覚だった。

私の実家に彼女が来る日、両親には「同棲する相手を連れてくる」とだけ伝えておいた。

緊張する彼女を玄関で迎え、リビングへ案内した時までは、確かにそういう空気だったはずだ。

挨拶のお茶が出された直後、彼女が背筋を伸ばして両親の方を真っ直ぐ見た。

「結婚しますので」

空気が一瞬で固まった。私は思わず両親と目を合わせた。

父も母もぽかんとしている。同棲の話を聞いていたはずが、いきなり結婚に飛んだのだ。

隣を見ても彼女は微笑んだまま、姿勢を崩さない。確認するように私の顔を見ようとはしなかった。

押し切られたまま彼女の家へ

彼女は何事もなかったように笑顔で続けている。

否定するタイミングを完全に失った。嫌だとも思っていなかったので、その場では訂正しなかった。両親も困惑顔のまま「そうですか」と返した。

帰り道、駅までの並木道で「結婚って、いつ決めたの」と聞きそうになって、結局飲み込んだ。

彼女は楽しそうに同棲後の家具の話をしている。今ここでひっくり返すと、せっかくの空気が壊れる気がした。

後日、今度は彼女の実家へ伺うことになった。

その頃には、もうこの訪問は「同棲の挨拶」ではなくなっていた。

「結婚の挨拶でお願いしますね」

彼女から事前に告げられた一言で、私は完全に外堀を埋められたことを悟った。

彼女の父親の前で頭を下げ、結婚を前提にお付き合いさせていただいています、と挨拶する自分の声が、どこか他人事のように聞こえた。

籍を入れた当日に渡した指輪

結婚の話は彼女主導でとんとん拍子に進んでいった。

式場の下見、両家顔合わせ、入籍の日取り。気づけば私は彼女の家族計画の中をなぞって歩いていた。

そして籍を入れ、二人で同じ部屋に荷物を運び込んだ当日。段ボールの山に囲まれたリビングで、私はやっと小さな箱を差し出した。

指輪を見て彼女が泣いた。

本来ならプロポーズの返事を聞いて買うはずだったその指輪は、入籍後の手に渡った。

順番が逆だな、と笑い合いながらも、胸の奥に小さな違和感が残った。

あれから何年経っても、ふと考えてしまう。あの日「結婚しますので」と彼女が言わなければ、自分はいつプロポーズを切り出していたのだろう。

本気で考えても答えは出ない。きっと彼女は彼女なりに、踏ん切りのつかない男を見抜いて先回りしたのだろうとも思う。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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