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【ニューオープン連載】高輪ゲートウェイ「セフィーノ」でしか味わえない、モダン地中海料理とは?

  • 2026.5.30
Jun Hasegawa

常に進化を続けている東京のレストランシーンの今を紹介する新連載。第1回目のテーマは「ホテルレストラン」。新店やシェフの交代、大胆なリニューアルなど、今まさに注目すべき3つの名店をご紹介。

第3回目は東京・高輪ゲートウェイに開業した「JWマリオット・ホテル 東京」のシグネチャーレストランである「セフィーノ」。今、注目のモダン地中海料理の正体とは?

Photo : JUN HASEGAWA Editor : SATOKO UDA

Jun Hasegawa

“東京の最新”の現在地

高輪ゲートウェイ駅の開業から約5年を経た昨年。駅直結複合施設「TAKANAWA GATEWAY CITY」が徐々に全貌をあらわにし「ようやく降りてみた」という人は多いだろう。筆者もその一人。

改札からのフラットな動線やデッキの開放的なレイアウトなど、近年の駅近商業施設にない歩きやすさを好ましく思いつつ、目指すは「JWマリオット・ホテル東京」だ。世界的ホテルチェーン、マリオットグループの最上級ブランド「JWマリオット」の東京進出に、開業前から期待を寄せていたファンも多いはず。

日本料理店やバー、これまでになかったペストリーショップなどいくつもの美食体験が用意されているが、ご紹介したいのが「セフィーノ」である。

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世界が注目するスターシェフが監修する、ここでしか味わえないモダン地中海料理

スペイン、イタリア、フランス。南欧地中海の料理に日本のエッセンスを掛け合わせた“モダン地中海料理”。「セフィーノ」の料理を一言で説明するとそのようになるわけだが、少し説明が必要だろう。

監修を手掛けるアグスティン・バルビはアルゼンチンの出身。2020年、香港に開業した「Andō(アンドー)」でミシュラン一つ星を獲得するスターシェフだ。家族のルーツは、スペイン、イタリアにあり、フランスも含めた南欧・地中海の味は、バルビシェフの美味の土台にあたる。

さらにバルビシェフは、東京でも修業経験があり、「キュイジーヌ[S]ミッシェル・トロワグロ」(現在は閉店)を筆頭に、短期だが日本料理店でも修業した経験を持つ。香港でのキャリアは、モダンジャパニーズレストランの料理長から始まり、ルーツであるスペインと和食を掛け合わせた料理を提供していた。

「Andō」はさらにそれをブラッシュアップさせ“地中海×日本”の味を打ち出し、高い評価を得てきたという経緯がある。つまり、この“モダン地中海”という看板は、斬新さやユニークさを狙ったコンセプチュアルなものではなく、料理人、アグスティン・バルビという人、生きてきた道そのものなのだ。当然、そこにはアルゼンチンの記憶も自然に溶け合っていく。

Jun Hasegawa

受け継がれた食文化を重ね、“美味”に純粋に

前置きが長くなったが、百聞は“一食”に如かず。異なる食文化の上に緻密に構成された皿は、味わえば、頭で解析するより先に「おいしい」感覚で満たされる。

まぐろのタルタル(上記1枚目画像)は、スペイン伝統の調味料・ピメントン(スモークパプリカ)の泡と、極上のクリスタルキャビアを添えて。泡の口当たりと甘み、心地よい燻香が、まぐろのうま味を包みこみ、キャビアのコクがリッチな余韻につながっていく。

仔羊のローストは、ある日はアルゼンチンのハーブソース・チミチュリを、ある日は日本の伝統調味料のひとつ、ゆずこしょうを添えて。肉の風味に寄り添う香りや辛みのアクセントは、世界にさまざまなスタイルで存在することを改めて理解する。ストックを煮詰めた“田楽”スタイルの小なすなど、付け合わせも面白いし、日本の味への深い探求も見て取れる。

Jun Hasegawa

シグニチャーとして供する「アロス・カルドソ」

「アロス・カルドソ」は、バルビシェフの幼少期、祖母が作ってくれた家庭の味がベースにあり、上質な素材とフランス料理の技法でガストロノミーの味に磨き上げたシグニチャーだ。

鶏と貝のだしを取るところから手間を惜しまず、ロブスターやチョリソーも加え炊き上げる米料理は、馥郁(ふくいく)たる香りと味のレイヤーが贅沢極まりない一方で、誰もがほっと懐かしさを覚えるような味わいが心地よい。

Jun Hasegawa

きわめてシンプルながら、温かい生地とアイスクリームの温度差や極薄のカラメルスライスの口どけなど、味わいのバランスで魅せるチョコレートのデザートまで、衒(てら)いのない、誠実な味だ。

誠実さはソムリエ率いるサービス陣の仕事にも共通する。知識に基づいたワインの提案や説明は求めれば踏み込んで丁寧で、個々のゲストとのコミュニケーションありきの接客が楽しい。

Jun Hasegawa

世界のガストロノミーの一端に触れる

情報も人の動きもボーダレスになったいま、世界のどの国や地域もがガストロノミーの中心地になり得る可能性を秘めている。

世界中のトップレストランではルーツの異なる人々が影響し合いながらともに働き、またそれぞれが思い思いの土地に巣立っていくことが繰り返されている。

「美味の表現」が一つの国の料理やジャンルに収まらない状況は今後よりスタンダードになっていくであろうし、今の日本のレストランシーンでその流れを象徴する一人がバルビシェフといえよう。そんな視点で「セフィーノ」のコースを体験すると、一皿、一味から世界が少し見えてくる。

Sefino(セフィーノ)
住所/東京都港区高輪2-21-2 JWマリオット・ホテル東京29F
営業時間/12:00~15:30(ランチは金・土曜のみ営業)、18:00~21:30
電話番号/03-3434-7070
定休日/月・日曜
HP/https://www.sefinotokyo.com/

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