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憧れの「白い本革ソファ」がカチカチに…窓際に置いた40代男性が直面した夏場の落とし穴

  • 2026.7.29
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。二級建築士・インテリアコーディネーターの桐野由衣です。

汗ばむ機会が増える夏は、使う時に肌が直接触れる家具の使用感が気になるという方も多いのではないでしょうか。その代表格ともいえるソファについて、張地の素材別に夏場の使い方のコツを解説します。

インテリアショップで一目惚れしたソファを購入

取引先の工務店の社長からのご紹介で、Aさん(40代男性)とBさん(30代男性)のインテリア相談を受けることになりました。

同じ新興住宅地にお住まいのお二人は、ご近所同士。新築した家に入居した時期やお子さんの年齢が近いことから自然と交流が始まり、長年親しいお付き合いをされています。

新築から10年以上が経過し、家のメンテナンスについて話す機会が増えてきていたある日、BさんはAさんから模様替えの一環でソファを買い替える話を聞きました。そういえば我が家のソファも座面のへたりが気になっていたことを思い出したこともあり、「それなら次の休みに一緒に見に行こうよ」というAさんの誘いに乗って同行することにしました。

数日後、AさんとBさんはお互いの家族と共にインテリアショップめぐりへ。Aさん家族が真剣に商品を選んでいるのを見ながら、Bさんはのんびりと店内を回っていたのですが、あるソファに目が留まります。それは、ダークグリーンのウール張地の3人掛けソファでした。見た瞬間、Bさんの頭の中にはファミリースペースとして使っている小屋裏スペースに置いた時のイメージがはっきりと浮かんだそうです。

家族の意見も一致し、Bさんは一目惚れしたそのソファの購入を即決。Aさんも本革張りの白いソファを購入し、二人にとって満足感の高い買い物となりました。

お気に入りのソファでの生活がスタート。そして夏が来た

購入したソファをAさんはリビング、Bさんは小屋裏スペースに置いて使い始めました。サイズや色は思い通りだったため使いやすく、室内のインテリアにもなじんでおり、不満はありませんでした。しかし、AさんもBさんも毎年夏になると憂鬱になる理由がありました。

まずAさんの場合、夏場の悩みとして抱えていたのが使用感です。室内の冷房が効いていても、本革張地のため立ち座りのたびに肌に張地がくっつき、しかも接している部分が蒸れやすいため、不快感が徐々に増してきていました。レイアウトの関係で、直射日光が長時間当たる掃き出し窓の近くに置いていたため、革が硬化し、座り心地も悪くなってしまいました。

Bさんの夏場の悩みは色褪せです。小屋裏スペース全体を明るくしようと天窓を設けているため、どこに置いても直射日光がソファに当たってしまい、張地の色褪せが進行。インテリアショップで目を奪われた美しいダークグリーンの張地は、白茶けて残念な見映えに変わりつつあります。

冬や春秋も直射日光は当たりますが、やはり気になるのは夏の強い日差し。特にAさんの場合は、汗をかくという現象との兼ね合いによって発生する夏ならではの不快感が大きな悩みとなっていました。

快適に使いつつ家具の劣化も抑えるには「適切なメンテナンス」と「使い方の工夫」を

革張りのソファは、高級感があり独特の質感が味わえることからソファの張地としては高い人気を誇ります。一方で、汗や皮脂が表面に付着しやすく、そのままにしていると内部に雑菌が繁殖して変質やカビ発生の原因になりますから、放置してはいけません。

質感を劣化させないためには、まず使用前に、革の仕上げ方法に合った保護クリームを塗っておくのがおすすめです。アニリン仕上げ(染料仕上げ)は専用クリームを、ピグメント仕上げ(顔料仕上げ)やセミアニリン仕上げは汎用レザークリームを塗りこんで保護しましょう。そして、週1回は乾拭きを、半年に1回は保護クリームの塗布を行うことが大切です。

夏場の不快感をやわらげるには、張地と肌が直接接触しないようカバーをかける方法が手軽です。座面だけでなく背もたれ部分にもかけておくと不快感が減らせます。

ウール素材の張地は、汚れに強く耐久性も高いです。本革と比べるとくっつき感は軽めですが、汗や皮脂が徐々に素材に入り込んでいきますので、日常的にブラッシングと掃除機掛けをして汚れやほこりを取り除く習慣をつけましょう。布製品専用の防水・防汚スプレー(プロテクター)を吹きかけておくのも効果的です。

Bさんのソファはカバーを取り外して洗えるタイプですが、洗濯後の縮みを避けるため、洗濯表示を確認して洗濯可のマークがある場合のみ自宅で洗濯してください。水洗い不可の場合はドライクリーニングに出すと安心です。

本革もウール素材も、直射日光が当たると色褪せしやすい点に注意してください。本革の場合は硬化も進みますから、直射日光が当たらない位置に配置する、もしくは紫外線カット機能を持つカーテンやロールスクリーンなどを窓にかけておきましょう。

こうしたメンテナンスのアドバイスとあわせて、間取りを拝見し、配置についてもお二人にそれぞれアドバイスしました。

本革張地もウール張地も、ソファの張地としてはポピュラーであり、さまざまなメリットを持っています。そのメリットを生かしてお気に入りのソファをできるだけ長く使えるよう、日頃から適切なメンテナンスと使い方の工夫を意識してみてくださいね。


ライター:桐野由衣
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手リノベーション設計会社にて新築分譲マンションの設計変更、戸建住宅・オフィス・医療施設等の設計およびインテリアコーディネートに携わる。
建築関連分野の記事執筆・校正校閲・監修業務、企業研修講師、インテリアコーディネーター資格対策テキスト監修、工務店の施工事例集ディレクションなどの実績も多数。


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