1. トップ
  2. 住まい
  3. 「今年こそエアコンの効きもいいだろう」1級遮光カーテンに替えた30代男性、夏本番に途方に暮れたワケ

「今年こそエアコンの効きもいいだろう」1級遮光カーテンに替えた30代男性、夏本番に途方に暮れたワケ

  • 2026.7.28
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。二級建築士・インテリアコーディネーターの桐野由衣です。

日当たりがいい家はとても快適ですが、夏場になるとまぶしさや室内の暑さが気になるところ。猛暑日が増えてきていることもあり、太陽の光に加えて熱もカットする「遮光カーテン」を選ぶ方が増えています。

しかし、遮光カーテンを選んだのになぜか室内は暑いまま…というお悩みを持つケースが少なくありません。この誤算は、カーテン選びの段階であるポイントを押さえておくと回避できます。失敗のポイントと解消方法について解説します。

こだわりのインテリアを守るために選んだ遮光カーテン

私がリフォーム会社に勤めていた頃に水まわりのリフォームを担当したAさん(30代男性)は、インテリアが大好きで、家具を一つひとつ吟味して選ぶこだわり派の方でした。実際にご自宅に伺った時、年代もののチェストや本棚が並ぶアンティークテイストのリビングは大変魅力的な空間に仕上がっていたのが印象的でした。

Aさん宅のリビングは東南向きで日当たりがとてもよく、リビング全体の半分程度まで窓からの直射日光が当たります。こだわって選んだ年代ものの家具が紫外線で傷むのを防ぎたいと考えたAさんは、以前から気になっていた暑さの対策も兼ねて、夏が来る前にリビングのカーテンを1級の遮光カーテンに買い替えました。

落ち着いたリビングの雰囲気を壊さないよう、深みのあるダークブルーのカーテンを選んだところ、全体のバランスが取れていて、とても満足できる仕上がりでした。

カーテンを新調したのにリビングは暑いまま…

やがて夏本番がやってきて、「今年はエアコンの効きもいいだろう」と考えていたAさんでしたが、思っていたほど室内の暑さが解消されないことに気づきました。日差しがカットできている点は問題ないものの、かなり設定温度を下げないと冷房が効かない状況は変わりませんでした。特に快晴が続くと、仕事から帰宅して部屋に入った途端ジワリと汗が出てくるほどの暑さ。

そこでAさんは、外出中も遮光カーテンを閉めっ放しにして終日日差しをカットするようにしました。これで少しは暑さも和らぐだろうと考えたのですが、体感としてはほとんど変わらず、Aさんは途方に暮れてしまいました。

見落としていた「隙間」

実は、Aさんのカーテン選びが失敗したポイントのひとつは、サイズ設定にありました。窓枠に合わせてカーテンを仕立てたことで、カーテンの両サイドの隙間から熱気が室内に侵入し続け、エアコンが効きにくくなっていたのです。

カーテンで暑さ対策をする場合、カーテンのサイズを窓枠に揃えるのはNGです。カーテンレールの設置位置の関係で、窓ガラスとカーテン生地の間にスペースが生まれ、そこにある空気が窓ガラス越しに入ってくる熱で温められるのは避けられません。そのスペースから室内に温められた空気が侵入しないよう、隙間をつくらない工夫が必要なのです。

カーテンの横幅は窓枠よりも一回り大きく、丈はやや長めにして、隙間ができないサイズで仕立てましょう。

失敗のポイントとしてもうひとつ挙げられるのが、機能性の選定のずれ。「厚手のカーテンで直射日光をカットすれば暑さ対策になるだろう」と考えがちですが、単に厚手なだけでなく遮熱機能がある生地を選ぶことが重要です。遮光カーテンのごわつきが気になる方は、遮熱機能があるレースカーテンと一般のドレープカーテンを組み合わせるパターンもおすすめです。適度に自然光を室内に取り込んで明るさをキープしながら、紫外線をカットできます。繊細なレースのデザインも楽しめますね。

もしくは、ドレープ生地の裏側に特殊なコーティング加工が施された「裏地付きカーテン」を選ぶのもよいでしょう。遮光カーテンよりも色や柄のバリエーションが広がりますから、より好みに近い雰囲気のカーテンを選べます。

視覚効果や習慣の見直しも取り入れよう

カーテン選び以外の暑さ対策としておすすめなのが、視覚的な涼しさを演出することです。ソファやクッション、ベッドシーツなどのカバーやラグを、ホワイトやアイボリー、ライトブルーなどの寒色系カラーに替えてみると、部屋全体が涼やかな印象に変わります。

Aさんのリビングのように、濃い色がベースのインテリアテイストの場合は、リネンやラタン、竹、ガラスといった軽やかさが魅力の素材を一部取り入れると、夏らしさが感じられておすすめですよ。

そして、カーテンの使い方も工夫しましょう。日中カーテンを開けている方は、帰宅後すぐにカーテンを閉める習慣は今日からストップ。まず窓を開けて、室内の熱気を逃がしてからカーテンを閉めるという手順に変えてみてください。冷房がこれまでよりも早く効くかもしれません。

夏場を快適に過ごすために、カーテンを新調する際はサイズや機能をじっくり検討してみてくださいね。


ライター:桐野由衣
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手リノベーション設計会社にて新築分譲マンションの設計変更、戸建住宅・オフィス・医療施設等の設計およびインテリアコーディネートに携わる。
建築関連分野の記事執筆・校正校閲・監修業務、企業研修講師、インテリアコーディネーター資格対策テキスト監修、工務店の施工事例集ディレクションなどの実績も多数。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ