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たまに恥ずかしくなるけど、それが嬉しい! いつも紳士で優しいイギリス人夫との、幸せいっぱいの結婚生活を綴ったコミックエッセイ【書評】

  • 2026.5.18

【漫画】本編を読む

『イギリス人の夫は優しさが異次元で、毎日サプライズ!』(りせとルイス:原作、チャチャモシトロン:漫画/KADOKAWA)は、日本人・りせとイギリス人の夫・ルイスによる結婚生活を描いたコミックエッセイ。SNSで大きな共感を集めた実話をもとにした作品で、文化の違いを超えて育まれる夫婦の愛情と、何気ない日常の尊さをユーモラスに描き出している。

物語の中心であるイギリス人男性・ルイスは、タイトル通りとにかく優しい。彼の優しさは筋金入りで、学生時代は慈善活動で他国に支援物資を届けたり、町ゆく裸足の子どもに自分の靴を脱いで渡したりするほど。来日してからもホームレスの人を連れてコンビニで食料を買い、現金を渡すなど、思いやりの心は底なしだ。そしてその優しさを、りせに目一杯注ぐのだ。

例えば、りせが待ち合わせに1時間遅れて謝れば「君に会うのを楽しみにする時間が増えただけ」と、日本人だとちょっと恥ずかしくなってしまうような言葉を平然と返す。アルバイト先からりせの実家まで毎日送って帰り、できない時には自転車のカゴにメッセージとお菓子を残しておくなど、彼の行動の一つひとつが、りせを思いやる気持ちにあふれているのだ。

本作は、ルイスの優しさを通して「人を大切に思うこと」と「人に大切にされること」という、ポジティブなパートナーシップが人に与える力を再認識できる。ふたりが交際、結婚、出産を経て家族としての絆を深めていくなかで、ルイスがりせにかける言葉や、りせのためにする行動の全てが彼女への愛に満ちていて、前向きなものばかりだ。

読後に残るのは「愛し愛されるとはどういうことか」という温かな余韻であり、誰かを思う言葉と行動が日常をどれほど豊かにしてくれるのかを教えてくれる。読めば誰かに優しさを分けたくなる、幸福感に満ちた作品である。

文=富野安彦

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