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「妊活への配慮はありがたいけど、仕事も任されたい」ベストバランスを取るための3ステップ【相坂サオリ】

  • 2026.5.8

頼ろう、プロたちの知恵袋

働く女性の転職Q&A

20代~30代の女性が抱える仕事・キャリア・転職のお悩みに、その道のプロが本音でアドバイス! 「私らしい働き方」の発見や「いい転職」をかなえるためのヒントを提供します


不妊治療との両立に理解のある会社に転職できたものの、周囲の配慮から仕事が任されなくなってしまった……。

今回寄せられたのは、「周囲の配慮」と「仕事への意欲」の狭間で悩む妊活中の女性からの相談。

配慮してもらえるのはありがたいけど、できる範囲で仕事の挑戦も続けたい。そんな思いを叶えるにはどうしたらいいのか。

回答していただいたのは、企業向け女性のキャリア研修講師であり、ワーママのキャリアとビジネスについての書籍『らしく起業』の著者でもある相坂 サオリさん。

自身も同じような悩みを抱えたことがあるという相坂さんが提案する、ベストバランスを実現するための3ステップとは。

株式会社LASSIC 代表取締役CEO 相坂 サオリさん

青山学院大学卒業。株式会社電通を経て、2020年に株式会社LASSICを設立。自身が不妊治療とキャリアに悩んだ経験から国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得し、個人向けキャリア支援や、企業向けキャリア研修講師などを担当。2025年、女性のキャリアとビジネスについて書いた著書『らしく起業~キャリア迷子の会社員だった私が見つけた、“ゼロからマイビジネスを作る”自分らしい働き方~』を出版。他、多数メディア・イベント出演

お悩み:転職先で妊活を配慮されすぎて「任されなくなる」のが不安

34歳/クリエーティブ職/転職経験2回:妊活していることを伝えた上で転職した結果、上司が配慮してくださり、通院と両立がしやすくなりました。

ただ最近、職場で「責任のある仕事を任せてもらえなくなっているのでは」と感じることがあります。

「今は無理をしないほうがいいよ」と、調整の利く仕事を任されるたびに、ありがたい反面、このまま期待されなくなるのではという不安が消えません。妊活中でも、できる範囲で仕事には向き合っていきたいですし、キャリアアップ、スキルアップもしたいと思っています。

妊活をしながら働く中で、周囲の配慮と仕事への意欲の間で、どのようにバランスを取ればいいのでしょうか。

妊活への配慮を受けながら働ける環境に転職できたこと、とても大きな一歩だと思います。

周囲の優しさや配慮をありがたく感じる一方で、「責任のある仕事を任せてもらえなくなったのでは」と感じてしまう違和感や不安も、よく分かります。

実はこのお悩み、多くの女性が妊活や育児と仕事を両立する中で一度は経験します。しかし、ここで起こっていることは、「配慮されていること」と「評価されていないこと」が混ざってしまっている状態です。

本来、この二つは別のもの。ですが、配慮の結果仕事の負荷が軽くなると、「自分はもう戦力として見られていないのでは」と感じやすくなってしまうのです。

だからこそ大切なのは、自分の働き方を周囲に委ねるのではなく、「自分はどう働きたいのか」「どのように関わっていきたいのか」を整理し、主体的に伝えていくことです。

今回のテーマは、

・配慮を受けながらも、自分の意思で仕事に向き合うこと
・無理をしないことと、成長を諦めることを分けて考えること
・周囲との関係性をうまく築きながら、自分のキャリアを守ること

この3点が肝になります。

無理はせず、かといってキャリアも諦めないためのベストなバランスの取り方を、ステップで整理していきましょう。

「妊活しながら、任せてもらう」ための3ステップ

【STEP1】自分が「どこまでやりたいか」を言語化する

まず大切なのは、「もっと任せてほしい」という気持ちを、曖昧なままにしないことです。

どういった業務を任せてほしいのかを自分の中で明確にした上で、
・どのレベルの仕事までなら対応できるのか
・どの程度の負荷なら無理なく続けられるのか

を具体的に言語化してみてください。

例えば、

・納期に余裕のあるプロジェクトであれば主担当として関わりたい
・突発対応が少ない業務であれば責任を持って担いたい
・通院日を事前共有することで調整可能な仕事なら引き受けたい

など、「できること」と「難しいこと」を整理した上で、「このように調整すればできる」と、業務を遂行できる条件を明確にすることが重要です。

自分の中で線引きができていないと、周囲もどう任せていいか分からず、結果的に配慮として任せる仕事の負荷を軽くする方向に動いてしまいます。

STEP2:上司に「意思」を具体的に伝える

次に大切なのは、その整理した内容を上司にきちんと伝えることです。

配慮されている状態というのは、言い換えると「無理をさせないように上司が善意で調整してくれている」状態です。
だからこそ、

「配慮はありがたいが、このまま成長が止まることに不安がある」
「この範囲であれば、責任ある仕事にも挑戦したい」

といったかたちで、自分の意思を言葉にして伝えることが大切です。

ポイントは、「もっと仕事をください」ではなく、

・どの条件ならできるのか
・どうすれば両立できるのか

までセットで伝えること。

あとは、上司自身、不妊治療がどんなスケジュールで進むのか分からないケースも多いです。

もちろん、すべて包み隠さず言わなくてもよいですが、大体どの期間で通院が増えるかなどは併せて伝えておくとスムーズです。

これによって、上司も安心して仕事を任せやすくなりますし、どうしたら任せられるかを一緒に考えてくれるかもしれません。

STEP3:「任される工夫」を自分から作る

もう一つ大切なのは、「任せてもらう」ことを待つのではなく、自分から関わり方を工夫することです。

例えば、

・サポート的な立場でも、主体的に提案や改善を行う
・進行管理や情報整理など、周囲が助かる役割を担う
・短時間でも成果が見えるかたちでアウトプットを出す

こうした動きをしている人は、「この人なら任せられる」と判断されやすくなります。また、制限のある中でも、周囲に働きかける前向きな姿勢は評価されるのではないでしょうか。

妊活中に働き方を調整した経験は、キャリアにプラスになる

私自身も、妊活や出産を経験する中で、「仕事をどこまでやるか」「どこでセーブするか」の線引きに何度も悩んできました。

その中で感じたのは、「配慮されること」と「期待されること」は両立できる、ということです。

ただし、それは何もせずに自然に両立するものではなく、自分の意思を伝えたり、関わり方を工夫したりする中で、少しずつ築かれていくものだと感じています。ここは、自分の頑張りや工夫が必要です。

上司や同僚の配慮に感謝をした上で、「できること」「できないこと」、そして「この先どんなキャリアアップをしたいのか」を真摯に伝えることが大事です。

妊活の時期は、どうしても制約が増えます。ですがそれは、「キャリアを諦める時期」ではなく、「働き方を調整しながら理想のキャリアに繋げていく時期」だと私は思っています。ここで身に付いた力は、きっと育休後に復職した時にも生きるはずです。

すべてを完璧にこなすことは難しくても、自分なりに納得できる関わり方を見つけることはできます。

今この瞬間は悩みだらけだと思いますが、私自身も経験してみて、長いキャリア人生の中では一瞬の悩みだったと感じています。

なので、焦らなくて大丈夫です。

今真剣に悩んだことも、きっと今後の仕事人生を豊かなものにする糧になるはずです。

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