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一緒に暮らしていても守られない?事実婚・同棲で知っておきたい「お金と権利」

  • 2026.5.3

結婚しているふたりと同様に一緒に暮らしていても、事実婚や同棲の場合は法律上、できることや守られる範囲が異なる場合があります。普段の生活の中では意識していなくても、将来や万が一の場面で大きく異なることも。ここでは、事実婚や同棲カップルに関わるお金や権利について解説します。

一緒に暮らしていても制度上の扱いは異なる

一緒に暮らしていると、日々の生活の中では「結婚しているかどうか」を意識する場面はあまりないかもしれません。というのも普段の暮らしでは、生活費を分担したり、家事を分け合ったりと、実態としては大きな違いを感じにくいことも多いからです。

一方で、制度に関わる場面では、法律上の関係によって扱いが変わることがあります。結婚している場合は法律上の家族として扱われるため、相続や税制、各種手続きにおいて一定の権利が認められていますが、事実婚や同棲の場合は対象外となるケースもあり、制度の面では前提が異なることを知っておくことが大切です。

どんな場面で違いが出る?

制度の違いは、日常生活の中ではあまり感じないものの、特定のシーンで困ることもあります。

たとえば、相続の場面では、法律上の配偶者であれば財産を受け取る権利がありますが、事実婚や同棲の場合は原則として対象外となり、法律上の配偶者のように自動的に財産を受け取ることはできません(遺言などによる対応が必要になります)。

また、医療の場面でも、家族としての同意が求められる際に、法律上の関係が前提になるケースがありますが、医療機関の判断や関係性によっては柔軟に対応される場合もあります。

一方で、税制については結婚しているかどうかによって、配偶者控除など適用される制度が異なるため、収入や働き方によっては影響が出ることもあり、日常生活の中で気づくことが多いでしょう。

ほかにも賃貸契約や保険の受取人の設定など、日常に近い手続きの中でも、関係性によって取り扱いが変わることがあります。普段は意識しにくいものの、手続きを進める段階で初めて違いに気づくケースも少なくありません。

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公証役場を活用しよう

こうした制度の違いに対しては、あらかじめ備えておく方法もあります。

たとえば、財産については遺言を作成しておくことで、結婚していなくてもパートナーに渡すことが可能に。また、日常生活やお金に関する取り決めについても、書面で残しておくことで、万が一のときのトラブルを防ぎやすくなります。さらに、公証役場を利用して公正証書として残しておくと、より確実な形で意思を示すことができます。

公証役場とは、公証人が契約や遺言などの内容について、公的に証明力のある文書を作成してくれる機関のことで、全国各地にあり、事前に予約をして利用するのが一般的。区役所や市役所とは異なり、居住地に関係なく、利用する公証役場を自由に選ぶことができるため、自宅や職場から通いやすい場所を選んで手続きを進めることができます。

なお、公正証書の作成には手数料がかかり、内容によって費用は異なりますが、作成された公正証書は法的な効力を持つ文書として扱われるため、後から内容をめぐってトラブルになりにくいという特徴があります。

実際には、財産の分け方や生活費の負担、万が一のときの連絡先など、具体的にどこまで決めておくかはふたりによって異なるでしょう。いきなりすべてを整える必要はありませんが、「何を残しておくと安心か」を話し合いながら決めていくことがポイントになります。口約束のままにせず、どこまでを共有し、どう残すのかを考えておくことが、将来に向けた安心につながります。

大切なのは「知ること」と「話しておくこと」

制度の違いをすべて把握したり、完璧に準備したりすることは簡単ではありません。だからこそ大切なのは、「知らなかった」で終わらせず、まずはどういう違いがあるのかを知っておくことです。

そのうえで、将来のことやお金のことについて、ふたりで話しておくことも重要になります。どこまで備えるのか、どんな形を選ぶのかは、関係性や考え方によって異なるものだからです。

正解を決めることよりも、お互いの考えを共有しておくこと。その積み重ねが、いざというときの判断や行動につながっていくのではないでしょうか。


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