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ポスト4戸分から溢れ出るるチラシに「怖い…」築20年マンションで実際に苦情が相次いだ“不在住戸の真相”

  • 2026.5.22
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、現在はマンション管理士として活動するS.Kです。マンションのエントランスを通る際、集合ポストからチラシが溢れ出している光景を目にしたことはないでしょうか。

見栄えが悪いだけでなく「ここは留守です」と宣言しているようなもので、防犯上の観点からも非常に危険です。今回は、長期不在住戸のポスト管理に苦慮した現場のエピソードを紹介します。

集合ポストのチラシ溢れが招く防犯リスクと管理の限界

築20年で180戸の中規模マンションでの出来事です。集合ポストの4戸分からチラシや郵便物が溢れ、床にまで散乱していました。居住者からは「ポストから溢れていて見栄えが悪いし、空き巣のターゲットになりそうで怖い」と苦情が相次ぎます。

管理会社のフロント担当と理事会で確認したところ、2戸は長期出張中で、1戸は売却活動中の空室でした。最後の1戸は海外在住オーナーの賃貸物件で、連絡不通の状態です。

管理員が勝手に中身を捨てることは、他人の所有物を無断で処分することになり、器物損壊や大きなトラブルに発展する恐れがあるためできません。ポスティングされたチラシは郵便法の保護対象ではありませんが、その中に手紙やはがきといった信書が紛れている可能性があります。

信書は郵便法で取り扱いが厳格に定められているため、所有権の問題と合わせて、勝手な処分は禁物です。

理事会が決断した不在住戸への個別対応と警告掲示

理事会は管理会社と連携し、各戸の事情に応じて対応しました。長期出張中の2戸は組合員名簿の連絡先から本人と連絡が取れ、了承を得て投函口を外側から養生テープで塞ぐ処置を一時的に行います。売却中の空室については仲介業者へ連絡し、定期清掃時のポスト回収を徹底させました。

対応に時間がかかったのが、海外在住オーナーの賃貸物件です。組合に届けられた連絡先が古く繋がらなかったため、賃貸管理会社経由で連絡を試み、最終的にオーナー本人と連絡が取れて溢れた郵便物を一時保管することで合意しました。

これと並行して、ポスト付近には「無断投函お断り。発見次第、住居侵入で通報します」という警告を掲示します。さらに不要なチラシをその場で捨てられる専用のゴミ箱を設置した結果、床への散乱は明らかに改善されました。(「放火のリスクがあるからゴミ箱を置かない」という物件もあります)

長期不在時の自衛策と中古購入時のチェックポイント

自身が長期不在にする際は、管理員に預かりを依頼するのではなく、郵便局の「不在届」を活用してください。最長で30日間は配達を止められます。

あわせて投函口を内側からテープで塞ぎ、ポスティング業者によるチラシ投函も物理的に防いでおくと安心です。賃貸オーナーの方は、管理委託契約に空室期間中のポスト管理が含まれているかを確認しておきましょう。

中古マンションの購入や住み替えを検討している方は、内見時にポスト周りの状況を必ずチェックしてください。チラシが溢れたまま放置されているマンションは、管理組合や管理会社の対応力が低下しているサインかもしれません。清潔で安全な管理状態が維持されているかを見極めることが、後悔しない物件選びにつながります。

参考: 信書のガイドライン(総務省)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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