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「大画面でW杯を」と約30万円の85型テレビを衝動買い…マンション7階住み40代会社員を襲った“想定外の悲劇”

  • 2026.6.10
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。W杯(ワールドカップ)などスポーツの大会が近づくと、テレビの買い替えを検討する方は多く、大画面の最新モデルに心惹かれることもあるのではないでしょうか。

今回は、大型テレビを衝動買いした結果、思いがけない搬入トラブルに見舞われたエピソードを紹介します。

深夜の勢いで買った大型テレビがエレベーターに入らない

都心の分譲マンション7階に住む、40代会社員のBさんは、W杯開幕に合わせてテレビを大画面へ買い替えようと検討していました。ある夜、欲しかった85型がネット通販で約30万円になっているのを見つけ、深夜のテンションで注文します。

購入画面の搬入経路の確認欄を「なんとかなるだろう」と読み飛ばした結果、配送当日にトラブルが起きました。届いた梱包は幅約2m、重量60kg超で、9人乗りエレベーター(出入口の幅約80cm、奥行約135cm)ではかごの対角を使っても収まらず、室内への取り回しも困難だと判明します。

配送員から「申し訳ありませんが、エレベーターにも玄関にも入らず、お部屋までは難しいです」と説明を受けました。Bさんが食い下がると「弊社は玄関先までで、吊り作業は承っておりません」と告げられます。今回利用した通販の基本サービスは玄関先渡しであり、特殊な搬入は対象外であるという現実を、Bさんはこのとき初めて理解したのです。

クレーン搬入にかかる高額な費用と申請の手間

商品はいったん持ち帰りとなり、Bさんはあわてて専門業者へ相談しました。しかし、人力の吊り作業は安全上2階程度が目安であり、7階へ入れるにはクレーン車などの手配が必須です。

見積もり額は10万円規模にのぼり、道路使用許可や駐車スペースの確保も必要だとわかります。さらに搬入作業には、共用部や室内の養生(壁や床を保護する作業)も不可欠です。

管理組合への事前申請も必要なため、段取りだけで数日を要する状況でした。高額な追加費用と手間の大きさから、Bさんは85型の搬入を断念します。返品手数料と返送料を自己負担し、エレベーターを通れる75型(梱包幅約175cm)へ買い替える決断を下しました。

搬入経路の実測と設置ルートの事前確認

念願の大画面は一回り小さいサイズで妥協する形となり、設置までの時間も予定を大きく超過する結果を招きました。この事例から学べるのは、購入前に搬入経路を正確に実測する重要性です。

エレベーターの出入口の幅や天井高、玄関や室内ドアの幅を測り、梱包寸法としっかり照合する工程は欠かせません。薄型テレビは65型程度までなら多くの住戸で搬入可能ですが、85型は梱包幅が2m級に達するためエレベーターに入らないケースが多々あります。

また大型家電は、設置やリサイクル回収まで含まれる手厚い配送サービスを選ぶと安心です。価格の魅力に惑わされず、無事設置できるかを見極める視点を持つことで、想定外の出費の回避につながるでしょう。



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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