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憧れのタワマン生活で夫の不倫。相談したママ友がその秘密をバラし孤立してしまった…身近な人間関係の難しさとリスクを描く【書評】

  • 2026.4.13

【漫画】本編を読む

『タワマンのママ友に夫の不倫をバラされた』(平井仁美:原案、水戸さゆこ:漫画/KADOKAWA)は、憧れのタワーマンション生活の裏側で起きた夫の不倫とママ友トラブルを描いたコミックエッセイ。

主人公の奈菜は、夫の雅也と5歳の娘とともにタワマンに暮らし、周囲から羨ましがられる生活を送っていた。しかしある日、夫の不倫が発覚する。突然の裏切りに動揺した奈菜は、同じマンションに住むママ友グループの中でも特に親しかった舞に悩みを打ち明ける。誰にも言えなかった秘密を共有したことで気持ちは少し軽くなるが、この相談が思いもよらない結果を招くことになる。

物語の中盤に空気は一変する。それまで親しくしていたタワマンのママ友たちの態度が、少しずつよそよそしくなっていくのだ。最終的に奈菜は完全に無視され、グループの中で孤立してしまう。身に覚えのない彼女は困惑し、理由も分からないまま追い詰められていく。夫の不倫だけでもつらい状況の中で、唯一の居場所だったママ友関係まで失っていく展開は胸が締め付けられる。

やがて奈菜は、夫の不倫がママ友たちの間に広まっていることに気づき、その発端が自分の相談相手だった舞の行動によるものだと知る。信頼して打ち明けた秘密が広められていた事実は、奈菜にとって大きな裏切りだった。親しいと思っていた相手がいちばん信用してはいけない人物だったという人間関係の怖さが強く印象に残る。

奈菜は夫の裏切りとママ友の裏切りの二重の苦しみに直面しながらも、自分の生活を守るために行動を起こしていく。誰にも頼れない状況の中、逃げ場のないタワマン生活で奈菜はどう立ち上がるのか。その行方から目が離せない。

華やかに見えるタワマン生活の裏にある孤独や不安を描き、身近な人間の怖さを教えてくれる本作。読後、人との距離感の難しさを改めて考えさせられる作品だ。

文=つぼ子

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