1. トップ
  2. 奈良の茶寮「世世」にて新たな通年企画となる「陰陽五行アフタヌーンティー」がスタート

奈良の茶寮「世世」にて新たな通年企画となる「陰陽五行アフタヌーンティー」がスタート

  • 2026.4.9
Hearst Owned

奈良市にある旧興福寺子院「世尊院」を修復、改装した寺院カフェ、茶寮「世世(ぜぜ)」が、東洋思想の「陰陽五行」をテーマにしたアフタヌーンティーをスタート。第一章となる「木(もく)の気」が5月31日(日)まで展開中です。

季節に合わせて展開される年間企画「陰陽五行アフタヌーンティー」とは?

Hearst Owned

江戸時代末期に建立された旧興福寺子院「世尊院」の建築美を大切に保存しながら、快適にくつろげる空間へと再生した茶寮「世世」。シルクロード伝来のスパイスを生かしたメニューや、気軽に楽しめる本格的な和食、伝統的な茶菓子やこだわりの飲み物など、多彩なメニューを展開しています。

Hearst Owned

この度発表された通年企画の「陰陽五行アフタヌーンティー」は、春(木)、夏(火)、秋(金)、冬(水)、そして各季節の土用(土)の五行の巡りに合わせてメニューを変え、訪れる度に異なる季節の調和を体感できる内容に。古都奈良の穏やかな時間が流れる空間で、陰陽五行の思想と共に哲学的で美しいアフタヌーンティーを味わうことができます。

第一章は季節の移ろいを感じさせる「木(もく)の気」がテーマに

Hearst Owned

春は陰陽五行において「木」に属し、冬から春への移ろいと共に、冬に内へと蓄えたものが、外へと芽吹き始める季節。現在展開中の第一章「木の気」では、奈良の風土や和の素材、食養生の知恵を織り交ぜ、酸味のある食材を中心に心身に寄り添う構成に仕上げられています。

アフタヌーンティーは、梅を燻して乾燥させた伝統的な梅素材「烏梅うばい」ドリンクからスタート。春の香りを纏ったお椀や、酸味と緑をテーマにした手毬寿司など、季節の息吹を繊細に映し出す品々が続きます。椀物は、若芽や節ふし、パクチー、ライムを合わせ、春の清々しさと再生の象徴が一椀に凝縮。鯛、菜の花、そら豆、玄米の手毬寿司は、生命の芽吹きと調和が表現されています。「ハーブ・胡瓜・大和ポークハム」のサンドウィッチや、「鶏・生姜・レモングラス」のスパイス薫るカレーなど、香りのレイヤーによって"木の気"の伸びやかな力強さを演出するメニューも登場。甘味には、ハーブチョコや柚子マカロン、大和茶のフィナンシェ、いちごチョコレートと白いムースなど、春の柔らかな余韻を感じるような品々がラインナップしています。

陰陽五行を用いたメニューを企画した佐藤佳子さんにこだわりをインタビュー

Hearst Owned

植物療法士や漢方養生指導士の資格を持つ健康や美容のスペシャリスト、橋本真季さんが監修する「陰陽五行アフタヌーンティー」を企画したのが、佐藤佳子さん。奈良という土地の歴史性と静謐さを背景に、文化的文脈を備えた体験として新たに考案したという、新メニューの開発で苦労した点や特徴などを伺いました。

<Profile>
佐藤佳子 (さとう よしこ)/クラスターマーケティングディレクター

2015年「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」、2018年「イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古」、2023年「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」の開業・成長に携わる。マリオット・インターナショナルのAPECおよびグローバルマーケティングリーダー賞を受賞。現在は3ホテルの統括を務め、地域文化を活かした企画を通じてデスティネーションの魅力発信に取り組んでいる。

――今回、陰陽五行をテーマにした理由を教えてください。

現代は情報や価値観が絶えず変化し、心身のバランスを保つことが難しい時代です。だからこそ、奈良という日本文化と精神性の源流の地から、より本質的なウェルネス体験を提案したいと考えました。私たちが着目したのが、古来より自然観や医食の思想の基盤となってきた陰陽五行です。木・火・土・金・水の巡りは、感情や身体、季節や時間の流れを体系的に捉える「知のフレームワーク」ともいえます。

茶寮「世世」では、 漢方養生指導士・植物療法士の橋本真季さんに指導を頂きながら、この思想を単なるテーマではなく、味覚・香り・色彩・温度といった五感体験へと昇華しました。無理に整えるのではなく、ご自身の“巡り”に静かに立ち返る時間をお届けすることを目的としており、また、奈良という土地の歴史性と静謐さを背景に、文化的文脈を備えた体験としてご提供しております。

――「陰陽五行アフタヌーンティー」の特徴とこだわったポイントを教えてください。

陰陽五行を装飾的なテーマではなく、奈良の風土と季節感、そして日本古来の思想を結びつける設計思想として取り入れている点が特徴です。こだわった点は第一に、奈良の季節表現です。大和野菜や発酵文化など、この土地ならではの食材と技法を取り入れ、その時季にしか出せない味わいを追求しています。第二に、伝統の再解釈。陰陽五行という古来の知恵を現代の感性で再構築し、難解さではなく五感で自然に感じ取れる体験へと昇華させました。第三に、ラグジュアリーとしての完成度です。最終的には美味しさと審美性を最優先にし、ご自身のリズムに立ち返る時間を提供します。

つまり、奈良の歴史と四季、そして伝統思想が静かに重なり合う、文化的背景を備えたアフタヌーンティーとなります。

――漢方を用いたスイーツをつくる上で苦労した点などありましたか?

スイーツ単体の完成度を高めること以上に、セイボリーも含めた全体的な構成の中で、季節の素材を自然に取り入れながら「木の気」というテーマに統一することに最も苦労しました。「木」は芽吹きや成長、広がりを象徴します。その抽象的な概念を、味わいと香り、色彩、テクスチャーでどのように表現するかを、パティシエと料理人が何度も検討しました。特に春の繊細な食材は風味が穏やかなため、個性を損なわずに五行の“酸”や“青”の要素をどう引き出すかに苦心しました。

また、スイーツとセイボリーがそれぞれ独立しながらも、一連の流れとして“木の気”のエネルギーを感じられる構成にすることも重要な課題でした。甘味だけで表現するのではなく、ハーブや青菜、柑橘のニュアンスなどを全体に織り込み、コース全体でテーマを体現するバランスを追求しました。思想を前面に出しすぎることなく、最終的には美味しさとして成立させる。その両立に最も時間をかけました。

――それぞれのスイーツの特徴を教えてください。

スイーツにラインナップしている柚子やレモンの柑橘の酸味は、春の光のような明るさをもたらし、“上へと伸びる”木のエネルギーを象徴します。大和茶のフィナンシェは、奈良らしい素材である大和茶の青みとほろ苦さを活かし、芽吹きのニュアンスを表現しました。いちごチョコは春の瑞々しさとやわらかな甘みで、全体に調和をもたらします。

一方セイボリーでは、クミンやジンジャー、コリアンダー、レッドチリ、パプリカ、アンジェリカ、マンダリン、鷹の爪、ライムリーフ、レモングラスといったスパイスや、パクチー、菜花、そら豆、わかめ、胡瓜といった青々とした素材、春を告げる鯛を使用するなど、香りに広がりと奥行きを持たせました。柑橘の清涼感やハーブの青い香り、スパイスのほのかな温かみ、そして奈良らしい茶の余韻も感じられる構成です。

「陰陽五行アフタヌーンティー」第一章は5月31日まで

Hearst Owned

茶寮「世世」の新企画、「陰陽五行アフタヌーンティー」の春をテーマにした第一章「木の気」は、5月31日(日)まで開催されています。四季折々の草花の風景を望むカフェで、訪れる度に新鮮な感覚を呼び起こすようなアフタヌーンティーをぜひ実際に味わってみてください。

「陰陽五行アフタヌーンティー」 春「木の気」
期間/~2026年5月31日(日)
時間/11:00〜17:00(最終入店15:30)、90分制
会場/茶寮「世世(ぜぜ)」
所在地/奈良県奈良市登大路町
料金/¥7,084(税サ込)
内容/セイボリー5種、甘味5種、飲み物8種
※季節テーマに合わせたハーブティー「五行YOJO茶 巡木」を含む、8種類の飲み物(フリーフロー)
※メニュー内容は仕入れの状況により予告なく変更になる場合あり
予約/公式ホームページ、TEL(0742-93-6558)、MAIL(info@cafe-zeze.com)
※ 予約受付は3日前まで

INTERVIEW:AYANO ISHIHARA

元記事で読む
の記事をもっとみる