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京都で芸術に浸る。感性を磨く“大人の京都旅”1泊2日モデルコース

  • 2026.4.2
Hearst Owned

古今の美しいものを愛で、知的好奇心を満たし、心がときめく時間を過ごしたい! そんな人にささげるプランは、食事やお茶の時間にもアートな気分が盛り上がること請け合いです。

――――――Day1――――――

【AM 10:00】「Com-ion」でブランチ。清水焼の器も拝見

KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]

旅の始まりは、2025年3月に岡崎に誕生した文化複合施設へ! 薪火料理のオールデイダイニング「HiTOHi(ヒトヒ)」、清水焼ブランド「TOKINOHA(トキノハ)」のショップ&アトリエ、カフェやコワーキングスペースが、1912年築の邸宅を改装した敷地に並びます。まずは「ヒトヒ」のモーニングセットでおなかを満たして。素材の力を感じる美味しさで、心地よくエネルギーチャージが叶います。お隣の「時の端」に並ぶのは、世界中のレストランからのオーダーを受けて作られた器のデッドストック。デザイン性と使い勝手のよさを両立した品々は、デイリーに使いたくなること確実です。

(写真上)「HiTOHi モーニングセット」¥3,080(スープまたはグラノーラをセレクト可) オレンジジュース¥880。自家製のベーコンとフォカッチャ、目玉焼き、野菜も薪火でじっくりと火入れ。香ばしさが食欲を誘います。器はすべて「時の端」のもの。

ブランドを象徴する“トルコ青”の器は、海外のレストランからのオーダー。高台¥13,200 平皿¥8,800 盃¥16,500 KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]
壁一面に器がずらり! それぞれにストーリーがあり、モダンな佇まいながら温かみを感じます。 KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]
中庭を望む開放感のある店内。ランチ、ディナーも好評。 KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]
併設のアトリエで、職人が作業する姿を見られることも。 KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]
白川沿いに立つ旧青山邸の母屋・倉庫・離れをリノベーション。 KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]

Com-ion [コミオン]
住所:京都市東山区堀池町382-1


HiTOHi [ヒトヒ]
tel.075-585-2597
営業時間:8時半~10時(L.O.) 11時半~14時半(L.O.)
18時~21時
※朝食は土・日曜、祝日のみ。
定休日:月・火曜
Instagram:@hitohi_kyoto

時の端 [ときのは]
tel.075-606-5344
営業時間:10時~18時
定休日:月・火曜

【PM 1:00】気鋭のギャラリーで“現代アート”を鑑賞

街のいたるところに古今の芸術が息づく京都。美術館はもちろん、アートフェアや寺社仏閣での展示、そして京都らしさが光るギャラリーも世界中の注目の的に。

【1】タカ・イシイギャラリー 京都

ローマン・オンダック 「Breath on Both Sides」 展示風景 Courtesy of Taka Ishii Gallery / Photo by Nobutada Omote Hearst Owned

築約150年の町家を改装し、2023年に開廊したのが「タカ・イシイギャラリー 京都」。重要文化財・杉本家住宅前に位置。150年の間に加えられた増改築をすべて撤去、失われた部分を復元してから空間を作り上げたそう。鞍馬石の巨石を組み合わせたエントランスのカウンターや坪庭など、空間美も必見! 4月17日から5月16日は、マルタン・マルジェラの個展を開催予定。現代アーティストとして手掛けた作品が一堂に会す貴重な機会は見逃せません。

Nobutada OMOTE

タカ・イシイギャラリー 京都
住所:京都市下京区矢田町123
tel.075-366-5101
営業時間:10時~17時半
定休日:日~水曜、祝日

【2】Nonaka-Hill 京都

© Courtesy of the artist and Nonaka-Hill.

戦後の日本美術に特化したLA発の「Nonaka-Hill(ノナカ・ヒル)」は、2024年に骨董商や古美術商が軒を連ねる新門前通にギャラリースペースをオープン。現代アーティストの前田岳究(Q Takeki Maeda)さんがディレクションする、ユニークなプログラムが話題です。1階はガラス張りのホワイトキューブ、2階には古民家の趣を残した小部屋も。写真は柿落としとして開催した今井麗の新作展「ARCADIA」の展示風景。

所属する彫刻家、安永正臣による《熔ける器》。3月上旬より、メキシコ出身のアーティスト、Rodrigo Hernándezの個展を開催予定。 © Courtesy of the artist and Nonaka-Hill.

Nonaka-Hill 京都 [ナノカ・ヒル キョウト]
住所:京都市東山区新門前通西之町201-4
tel.070-1845-1313
営業時間:11時~18時
定休日:日・月曜、祝日

【PM6:30】日本の美意識を味わいに話題の「MUBE」へ!

AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]

鷹峯三山の裾野に2025年8月に開業するや、美食家の間で話題の一軒。店主の泉 貴友さんは、長年「じき宮ざわ」で料理長を務めた実力者です。「ただ美味しいだけでなく、次の日からの糧になる、体が喜ぶ料理を作りたい。そのために故郷・滋賀の発酵料理や各地の郷土料理の技法を取り入れています」と、さまざまな調味料や発酵食材を手作りし、滋味あふれる味を生み出します。そんな料理と共にゲストを魅了しているのが、大徳寺近くのギャラリー「kankakari(カンカカリ)」と作り上げた贅沢な空間。「店のテーマのひとつが“余白”。料理を味わいながらお客さまが考える余白、そして物理的な余白。どちらも提供したい」という世界観がインテリアから器にまで貫かれ、唯一無二の美食体験を演出しています。

(写真上)香ばしく炭焼きしたクエと春キャベツは、歯応えと甘みが格別。クエの骨のだしとどぶろくのような自家製発酵酢を合わせたソースと。コースは夜¥28,600、昼¥17,600

自家製の“牛節”で引いた、日本料理としてのビーフコンソメを思わせる定番メニュー「節」。クリアなうまみが体に染み渡るよう。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]
「お米のいろいろな美味しさを味わってほしい」という椎茸のひと品。米粉の衣で揚げた春子しいたけを、米のとぎ汁を煮詰めたスープ、自家製米麹のパウダーと。上には大分産のウニをのせて。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]
築約150年の古民家を2年かけて改装。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]
客席の前には大きな窓が。むべの木が育つ庭の景色も余白を生みます。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]
自家製発酵食品の瓶が並んだ前室は、ラボのようなムード。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]

MUBE [ムベ]
住所:京都市北区大宮玄琢北町11-1
tel.075-384-9987
営業時間:12時~、18時~
不定休
Instagram:@mube_kyoto

【PM10:00】アートコレクターの美意識に満ちた「THE SHINMONZEN」に宿泊

AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]

祇園白川に佇む、たった9室だけのスモールラグジュアリーホテル。ホテル経営の第一人者であり、有数のアートコレクターとしても知られるオーナーがこの地に魅せられ、友人でもある建築家・安藤忠雄さんに設計を依頼。旅館を現代的に解釈した建築に、現代作家のものから古美術まで、珠玉のアートコレクションが美しく溶け込みます。館内の作品を愛でるのはもちろん、近隣のギャラリーや古美術商などを案内するアートツアーにも、ぜひご参加を。

(写真上)自然の素材のぬくもりにほっと安らぐ客室。絵画やオブジェはもちろん、家具も名作をしつらえて。写真の客室は「SUISHO」。

8月まで、ルイーズ・ブルジョワの作品を展示。レセプションを彩るのは黒と青のコントラストが印象的な連作《Night and Day》。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]
ライブラリーで存在感を放つダミアン・ハーストの《Spot Painting》。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]
1階のパブリックスペースとレストラン、客室にも白川を望むテラスが。 AZUSA TODOROKI[BOWPLUS KYOTO]

THE SHINMONZEN[ザ・シンモンゼン]
住所:京都市東山区新門前通西之町235
tel.075-533-6553
1泊1室朝食付き¥217,000~[サ込み]

――――――Day2――――――

【AM 11:00】「黄檗山萬福寺」を拝観し、ランチに普茶料理を堪能

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2日目は街中から足を延ばして宇治へ! 江戸時代初期に中国の高僧・隠元禅師が開いた萬福寺で、中国の禅の世界を体感してみませんか。2024年に国宝に指定された「大雄宝殿(だいおうほうでん)」を含む3棟をはじめ、境内の建物は明朝期の禅寺の様式に忠実に建てられ、守り継がれてきたもの。「卍くずし」と呼ばれるデザインや円窓、魔よけの象徴である桃を彫刻した扉など、細部に宿る技巧に知的好奇心がくすぐられるはず。そして、拝観後にはぜひ、中国式の精進料理「普茶料理」をご賞味あれ。植物性の食材のみで作られているのに色鮮やかで、肉や魚を模した“もどき料理”など目にも楽しい料理がずらりと並びます。

(写真上)威風堂々とした本堂「大雄宝殿」。チーク材を使った歴史的建造物としても、大変重要かつ貴重。

1日1組限定の「大本山僧侶と特別拝観」プラン(特別普茶御膳付き1名¥33,000、2~8名、3日前までに要予約)では、通常非公開の「東方丈」も拝観可。僧侶の説明を聞きながら、充実した時間が過ごせます。 Hearst Owned
寺の玄関「天王殿」では弥勒菩薩の化身“ほていさん”が笑顔でお出迎え。 Hearst Owned
「卍くずし」の勾欄(こうらん)など意匠も見逃せない。 Hearst Owned
にぎやかに大皿を囲み、取り分けて食すのが「普茶料理」のスタイル。「特別普茶御膳」¥9,900 ※2名から、要予約。 Hearst Owned

黄檗山萬福寺
住所:宇治市五ケ庄三番割34
tel.0774-32-3900
営業時間:9時~17時
※普茶料理は11時半~14時半。
拝観料:大人¥500 ほか

【PM2:00】「朝日焼」で陶芸体験にトライ!

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世界遺産として知られる平等院の対岸に慶長年間に開窯した「朝日焼」。初代が小堀遠州より「朝日」の印を授かり、「綺麗寂び」という美意識にかなう器を作るようになったのが始まりです。以来、茶の湯の文化に寄り添い、時流に沿って磁器の技術を取り入れた煎茶器も手掛けながら400年以上の歴史を紡いできました。そんな名窯は陶芸教室のパイオニア的存在でも。工房「作陶館」で手びねりや電動ロクロ、絵付けなどを体験できるので、自分だけの器作りに挑戦してはいかが? 工房にほど近い「ショップ&ギャラリー」で、伝統的な茶道具から日常の器まで、さまざまな作品を見るのもお楽しみ。

(写真上)電動ロクロを使い、3kgの宇治の陶土から茶碗、湯飲みなどを作る「電動ロクロ体験」は1~1時間半¥5,500~。後日、作品が届くのが待ち遠しい! 作陶体験は要予約。

モダンな器が並ぶショップ。ギャラリーには当代である十六世松林豊斎さんの作品が。 Hearst Owned
煎茶の流行に合わせ、八世長兵衛が生み出した持ち手のない急須「宝瓶(ほうひん)」と煎茶碗、湯冷ましの「河濱清器セット」¥42,900 Hearst Owned
「ショップ&ギャラリー」は宇治川を望む茶室とダイニングスペースを備え、ワークショップやイベントを開催。茶文化の魅力を今にフィットする形で伝えています。 Hearst Owned

朝日焼 Shop & Gallery
住所:宇治市宇治又振67
tel.0774-23-2511
営業時間:10時~17時
定休日:月曜、不定休

【PM4:00】“食べられる写真展”とは? 「総造」でティータイム

KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]

写真家のジャスさんとパティシエの畑谷実咲さんによるデザートの店。「私の撮った写真を『食べられるようにできない?』と聞いたのが始まり」とジャスさん。畑谷さんは「当然、頭の中は“?”でした(笑)。でも撮影したときの気持ちや空気感を想像しながらデザートを作るのが面白くて」と、ユニット「総造」として活動をスタート。間借り営業を経て2025年11月に待望の常設店を構えました。写真を眺め、香りや味を楽しんで…と、アートと食が融合したひとときに、五感が刺激されるはず。

(写真上)写真を見てメニューを選ぶときから心が弾む! 毎月、3枚の写真をモチーフにした3品が登場。松のある風景を表した「緑茶、キウイ、松」¥2,700は1月の品。松の蒸留水に緑茶やローズマリーなどの青い香りを重ね、味も食感も軽やかに。

カウンターに9席。「ひとりで3皿召し上がる方もいらっしゃいますよ!」と畑谷さん。 KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO]

総造
住所:京都市中京区壬生馬場町37-3
営業時間:12時~18時
定休日:月・火曜、不定休
※予約、お問い合わせはインスタグラムのDMより。
Instagram:@__souzou

【PM6:00】 最新&国内最大! 「チームラボ」の世界に没入

© teamLab

最新のテクノロジーを駆使した没入型アートを繰り広げる「チームラボ」、国内最大の常設ミュージアムが2025年10月にオープン! 約1万㎡の空間に50以上の作品を展示し、ゲストを驚きと感動に誘います。例えば、日本初登場の《質量も形もない彫刻》は、刻々と姿を変える巨大な泡の“彫刻”の中に入ったり、外から眺めたりと、作品と呼応するようなユニークな体験を提供。京都駅から徒歩圏内という、好アクセスも嬉しい。

(写真上)青い照明で照らされた泡の彫刻が生まれては消えていく《質量も形もない彫刻》。環境が現象を生み、その現象が存在を創るという「環境現象」がコンセプト。

おびただしい数の球体が生きているかのようにうごめく《変容する連続体》。ほかにも立体的な思考を促す運動空間や共同的な創造性を育むプロジェクトの作品展示も。 © teamLab

チームラボ バイオヴォルテックス 京都
京都市南区東九条東岩本町21-5
tel.075-634-3923(10時~18時)
営業時間:9時~19時半(最終入館)
不定休
チケット料金:大人¥3,400~ ほか


Photos : KATSUO TAKASHIMA[BOW PLUS KYOTO], AZUSA TODOROKI[BOW PLUS KYOTO]
25ans(ヴァンサンカン)4月号掲載(2026年2月27日発売)

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