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【田中麗奈さんインタビュー】「まだまだ元気いっぱい!いろんな役を演じて50代を迎えたい」

  • 2026.4.1

ごく平凡な専業主婦が、100億円の金茶碗(きんちゃわん)を強奪!?――。実話に着想を得たコミカルなエンタメ作『黄金泥棒』で、田中麗奈さんが主演を務めました。映画のこと、女優業への思い、田中さんに聞きました。

実話から着想したリアリティと、ジャンプ力のある展開が魅力

「普通がいちばん」と教える母に対し、「いつか特別な人間になりたい」と思いながら大人になった美香子(田中麗奈)。専業主婦になり、なにひとつ不自由のない夫との暮らしに、どこか満たされない思いを抱く……。ある日訪れたデパートで金(きん)の仏具、おりんを盗んでしまう。金(きん)に魅せられた美香子は、100億円の秀吉の金茶碗(きんちゃわん)を盗む計画を立てる――。田中麗奈さんはそんな美香子を、表情豊かに表現しています。
 
「美香子は天然なところがあって、独特のマインドを持つ身近なキャラクターです。最初はなにを見ても感動しないし、内から湧き上がるものもない、まるでもやがかかった状態。孤独感もあり、日常がかすんで見えているんです。いつの間にか平凡という型に自分を押し込んでいて、その状態から、彼女自身の人生を取り戻すまでを描いているのかなと。実際にあった事件というリアリティと、秀吉の茶碗を盗むという展開への‟ジャンプ”も魅力的です。しっかりとエンタメになっています」
 
ぼんやりと生きていた主婦が、金(きん)のおりんを手にしたことで心にトキメキを取り戻す。田中さんは、そんな美香子とご自身に通じる部分があったと話します。
 
「私は、5歳から女優さんになりたくて。小学校も中学校もずっと、女優になることを想像して生きていました。そして、進路を決める時期にいただいたオーディションが『がんばっていきまっしょい』で。だから、もし夢が叶わなかったら? と思うと、美香子と重なるところがあります。女優という仕事につくことができましたけれど、子どもが生まれたとき、子育てをする毎日は幸せではあるし、一生懸命にがんばっているけれど、このままお仕事をいただけなくなったらどうしよう?という焦りや閉塞感を覚えたことがあって。ちょうどコロナ禍で人と会えなかったりして、余計にそう感じてしまったこともありますが、そのときの自分の心情とも重なりましたね」

普通の主婦が泥棒をしたら……?

この映画の撮影にあたり、田中さんは、萱野孝幸監督や共演者と本読みをして備えました。
 
「萱野監督は‟オードリー・ヘプバーンの『おしゃれ泥棒』や、グレース・ケリーの『泥棒成金』と、50~60年代のアメリカ映画のようなクラシックでゴージャスな映画になったらいいね”と。物語は前半と後半で展開やスピード感が変化するのですが、実は後半のアクションに備えて、助監督さんが美香子となり、実際のロケ地でカメラを回して、‟こんな風に撮影します”という動画を用意してくださいました。わかりやすい、なんて優秀なチームだ!と。共通認識があったおかげで撮影もスムーズに進みました。、私は動くのが大好きなのでアクションシーンも楽しみでした。本当にたくさん走りました(笑)」
 
完成した映画を観て「ちょっと観たことのない映画かも」と感じたそう。
 
「普通の主婦が泥棒をしたら?という、リアリティと、エンタメとのバランスが絶妙で。コメディだけれど笑いはシュールで、ヒューマンドラマでもあります。新しい感触の映画に出させていただけたことが嬉しかったですね。映画を観ながら、自分の本音に触れるようでもあって。自分にも美香子のような部分がないかな?と問いながら、自分と重ねながら観ていただいても楽しいかもしれません」

女優さんになれなかったらどうしよう?……夢がずっと続いている

それにしても、5歳から女優になることを夢見て、15歳になる頃には「なれなかったらどうしよう」と追い込まれるような気持ちに。さらに大人になったいま、かつての夢をそのまま生きている――。そんな人がいることが、ちょっと信じられないような気持ちになります。
 
「学校の先生との面談で‟女優さんになりたい”と言うと驚かれたんです。母親には小さいころから言ってはいましたが、ただの夢だと思っていたみたいで。そのときに‟夢みたいなことだったのか!”と気づいて驚きました(笑)。そこから‟女優さんになれなかったらどうしよう?”って、その想いを紙に書いて、泣いていたのを覚えています。だから傍から見たらちょっと変わった子、不思議な子だったかも。当時の記憶は残っていて、いまも変わっていないんだと思います。なんかちょっと、怖いですけど」
 
怖いなんて思いませんが、いまもその気持ちは変わらない! と言い切れるなんて。その一途な想いに驚かされます。しかも美香子のように、「普通がいちばん」と言う両親への反発が原動力になったわけでもないのだとか。
 
「私は、本当にのびのびと育ちました。ただ、『普通は嫌』という人だったんです。このままずっと同じ街に暮らして、同じ家に住んで……。そんなことを考えたら息が詰まっちゃう!って」
 
ここ数年でアクティングクラスにも通い始めたそうで、演じることへの一途な想いは、いまも変わらず、ますますその熱量が増しているようです。
 
「改めてお芝居の組み立て方、基本を学ぶことで、表現の手段が増えるという面はあると思うんです。スポーツでいう‟筋トレ”のような意味もあります。現場へ急に行ってお芝居するのってちょっと怖くて。お芝居に対する‟筋力”が衰えないよう、日頃からトレーニングしている感覚です」

45歳。まだまだ元気いっぱい! チャレンジし続けます

そんなコツコツとした努力が結実しているのでしょうか。最近では、田中さんが演じる役柄は多岐にわたります。
 
「いろいろな役をいただくようになったのは、もしかしたら『福田村事件』という映画がきっかけかもしれません。その後に『ブギウギ』(NHK連続テレビ小説)があって、人によって印象が異なる女性を演じた『いちばんすきな花』があって。それから『神の子はつぶやく』というドラマでは宗教二世の子どもの親を演じて、他とは少し異なる質感の作品をやらせていただくようになりました」
 
さらに遡って、2016年公開の映画『葛城事件』、その翌年の映画『幼な子われらに生まれ』など、一筋縄ではいかない役が続きました。
 
「『葛城事件』は、赤堀雅秋監督からお話をいただいたことにびっくりしました。自分では‟田中麗奈像”というのがどんなものか? いまだにわかりませんが、いろいろな方が新たにイメージをつくり、色濃くしてくださっている。改めて、これからもいろいろな作品に呼ばれる役者でいたいなと思いますね」
 
ただひとつの道を迷うことなくひたすらに歩み続ける田中さんは現在45歳。その先にどんな未来を思い描いているのでしょう?
 
「まだまだ元気いっぱいなので(笑)、とにかく動きたい。体を使ってお芝居していきたいです。40代でいろいろな役と出会って役者としての幅を広げ、50代にはさらにおもしろい役と出会えるように。素敵な役には飛びつきたいと思うんです。そうした気持ちは、全然落ち着いていません。これからまだチャレンジしていけることを体現し、同世代の方に刺激を持っていただけるような存在になれたら嬉しいと思っているんですよね」

PROFILE
田中麗奈(たなか・れな)
福岡県出身。1998年『がんばっていきまっしょい』で映画初主演。最近の主な出演作に『いちばんすきな花』、連続テレビ小説『ブギウギ』などのドラマ、『雪風 YUKIKAZE』『ナイトフラワー』『星と月は天の穴』『ストロベリームーン 余命半年の恋』『禍禍女』などの映画があり、4月28日よりドラマ『コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店』(NHK・毎週火曜22:00~)の放送が始まる。

田中麗奈さん出演映画 『黄金泥棒』

平凡な日々に退屈していた専業主婦の美香子。ある日訪れた百貨店で数百万円もする金(きん)のおりんをつい盗んでしまったことが引き金となり、100億円の秀吉の金茶碗(きんちゃわん)を盗み出す計画を立て、トラブルに巻き込まれていく。一世一代の大博打に出た彼女は、金茶碗を盗みだすことができるのか⁉ 人生等身大の痛快エンターテインメントが誕生。
●監督・脚本:萱野孝幸
●出演:田中麗奈 森崎ウィン 阿諏訪泰義 石川恋 岩谷健司 中村祐美子 勝野洋 宮崎美子
●配給:キノフィルムズ
●2026年4月3日(金)TOHOシネマズ日比谷他全国公開

©2025 映画「黄金泥棒」製作委員会

ジャケット¥53,900/ヴェニット(ハルミ ショールーム)、スカート¥29,700/デ・プレ、ネックレス¥105,600/エンド カスタム ジェエラーズ×ハイク(ボウルズ)、ピアス¥2,750、リング¥3,630/ともにシースキー(ロードス)
 
●問い合わせ先
デ・プレ 0120-983-533
ハルミ ショールーム 03-6433-5395
ボウルズ 03-3719-1239
ロードス 03-6416-1995
 
撮影/本多晃子 スタイリスト/岩田麻希 ヘアメイク/RYO 取材・文/浅見祥子

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

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