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「自炊頑張る!」と決めた4月のキッチン。3日後に起きた悲劇とは──?

  • 2026.3.31

4月は新しく何かを始めたくなる季節です。でも、意気込みすぎて「こうあるべき」という理想に縛られてしまうことも。自分を変えたいという気持ちが、いつの間にか心の重荷にならないようにしたいですね。今回は、筆者の友人の体験談をお届けします。

画像: 「自炊頑張る!」と決めた4月のキッチン。3日後に起きた悲劇とは──?

4月、丁寧な暮らし宣言

4月のはじめ、私は「今年こそ自炊を楽しもう!」と決めました。
忙しい日々の中では、手軽な食事に頼ることも多かったのですが、新年度をきっかけに少し生活を整えてみたくなったのです。

形から入るタイプの私は、その足で百貨店へ向かい、憧れていたホーロー鍋を購入。
春キャベツや新玉ねぎなど旬の野菜も買い込み、華やかな食卓をイメージして心を弾ませていました。

理想と現実のギャップ

ところが、新年度の忙しさは想像以上でした。
新しいプロジェクトの打ち合わせに、慣れない後輩のフォロー、歓迎会も続きます。
帰宅する頃には、鍋でコトコト煮物を作る気力なんて1ミリも残っていません。

結局、コンビニのサラダチキンを袋のままかじる夜が続き、ピカピカのホーロー鍋はまだ1度も火にかけられていませんでした。

冷蔵庫内の悲劇

数日後の夜、冷蔵庫を開けて思わず声が出ました。
奥に置いていたレタスが、茶色く変色してしんなりしていたのです。

包丁を入れられることもなく、無駄にしてしまった野菜。
ホーロー鍋は埃を被りかけ、私は自分の不甲斐なさに泣きたくなりました。

でも、その時ふと、鍋に映った自分の顔が目に入ったのです。
目の下にクマを作り、お世辞にも「丁寧な暮らし」とは程遠い、疲れ果てた姿。

100点満点の暮らしを目指して、自分に無理をさせていたのは私自身だったのだと、ようやく気づかされました。

今の自分に合うペース

翌朝、私はホーロー鍋をいったん棚にしまいました。
そしてふと思いついて、レトルトの味噌汁を、お気に入りの茶碗で丁寧に用意してみました。

手の込んだ料理でなくても、少し気持ちを込めるだけで食事の時間は整います。
背伸びをして100点を目指すより、まずは「今の自分」が心地よいと思えるラインを探すこと。
4月は何かを始めたくなる季節ですが、自分を追い詰めるべきではありません。

「とりあえずは、これで十分」
そう自分を許せたとき、ようやく春の清々しい風が心に吹き込んできた気がしました。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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