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年収400万円の公務員「限度額50万円ローン」を申込むが審査落ち…→元銀行員が明かす、本当に見られている“意外な審査基準”

  • 2026.4.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

安定した職業といえば、公務員を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。もちろん、銀行をはじめとした金融機関も公務員は、安定した職業の代表格とみており、「ぜひローンを勧めたい」と考える職業の一つです。

しかし、筆者は銀行員時代に限度額50万円のカードローン審査で「これはダメだ」と門前払いにあった公務員の方をみたことがあります。

銀行員は一体、どこをみていたのでしょうか?

銀行のローン審査では「アレ」が見られている

「ローン審査では信用情報がチェックされる」という話を聞いたことがある人も多いでしょう。確かに、銀行だけでなく消費者金融やクレジットカード会社は、「申込者の信用情報に問題がないか」「現在、どれくらいの借入があるか」などをチェックします。

しかし、銀行の場合は信用情報よりもはるかに情報量が多く、生活ぶりがよく分かる「アレ」をチェックします。

ここで気づいた方がいるかもしれませんが、「アレ」とは銀行口座の動きです。

銀行口座の動きは、その方の「生活ぶりそのもの」といっても過言ではありません。

  • 毎月何日に給与がいくら振り込まれるか
  • 毎月生活費にどれくらいお金を使っているか
  • クレジットカードの引き落とし金額はどれくらいか
  • 残高不足で口座振替不能になっていないか
  • 毎月の給料日前に生活費が底をついていないか

その他、さまざまな情報を知ることができるのです。

そのため、カードローンをはじめとした銀行のローン審査では、口座の動きは必ずチェックします。むしろ、ローン審査でとても重視される項目といってよいでしょう。

では、冒頭で紹介した公務員の方は、どこに問題があったのでしょうか。

銀行口座の動きから「自転車操業の生活ぶり」が明らかに

冒頭で紹介した公務員の男性(以下Aさん)は、ある日銀行に来店し、限度額50万円でカードローンを申込みます。

Aさんは年収400万円の公務員で独身、一人暮らしでした。受付の段階で「問題なく審査に通るだろう」と思われ、信用情報機関に問い合わせたところ、審査でマイナスになる点もありません。

しかし、ローン担当者がAさんの口座の動きをチェックしたところで、大きな疑問が生じます。Aさんの口座の動きには次の特徴がありました。

  • 毎月高額なクレカの請求があり月初に残高がなくなる傾向がある
  • その後クレジットカード会社からお金が振り込まれる(キャッシングと思われる)
  • 毎月半ばころに家族と思われる人物からお金が振り込まれる
  • 残高不足で公共料金や税金の口座振替不能が頻繁に起きている。

    実は、「クレジットカードの引き落とし」は信用情報に直結しますが、「公共料金や税金の振替不能」は信用情報(CIC等)には載りません。 Aさんは『これならバレない』と思っていたかもしれませんが、銀行はその一歩手前の『支払能力の欠如』を口座の動きから見抜いていたのです。

これらの内容から、Aさんは「カード会社からのキャッシングや、家族からの援助または借入で自転車操業の生活をしているのではないか」と考えられました。

信用情報に問題がなかったのは、クレカの一回払いは、支払状況の履歴(入金記号)が詳細に記録されないケースが多く、「遅れずに払っているか」という実態がデータ上からは見えにくいためと考えられます。信用情報のデータ上では「延滞なし」と表示されていても、銀行口座を見れば「残高不足で振替不能が何度も起きている」といった、表面化する前の“赤信号”が見えてしまいます。

このように、生活資金が不足していて自転車操業の生活では、銀行のローン審査に通ることは、まずありません。

言い方を変えると、銀行は口座の動きをチェックできるから低リスクでローンを提供できていると考えてもよいでしょう。

もちろん、Aさんは謝絶(審査落ち)となりました。

もし、皆さんの中に「銀行のローン審査で落ちた」「なぜ私が審査落ちしたのか分からない」という方がいたら、それは銀行から口座の動き、つまり「生活ぶりに問題あり」と判断されたのかもしれません。

もしこれから住宅ローンなどの大きな借入を検討しているなら、少なくとも半年〜1年前からは、「給与振込口座」での残高不足や、キャッシングの利用履歴を作らないよう、口座を『綺麗に整えておく』ことが最大の審査対策になります。


※ローン審査など正当な理由なしに、銀行がお客様の口座の動きをチェックすることはありません

執筆:TETSU

元銀行員、保険会社勤務後、専業Webライターとして活躍。