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春の山菜は栄養豊富!つくし・ふきのとう・ぜんまいの美味しい取り入れ方について解説します

  • 2026.3.23

春になると、野山や店先でも見かける、つくし・ふきのとう・ぜんまいなどの山菜。
ほろ苦い味と、野草の風味に「春が来た」と感じられる、季節を味わう食材です。
春の楽しみだと考えている方もいれば、「食べたことない」「風味が苦手」という方もいるかもしれませんね。
これらの山菜、栄養価はどうなのでしょうか?
健康管理上級指導員でサプリメントアドバイザーの船木彩夏さんの解説です。

クイズ!つくし・ふきのとう・ぜんまい…緑黄色野菜並みの栄養があるのはどれ?

道端でも見かける、ピンと伸びた姿がかわいいつくし。
フキの蕾で、雪解けとともに顔を出すフキノトウ。
山菜蕎麦やナムルでもおなじみのぜんまい。
春の野草として親しまれるこの3つの中に、実は緑黄色野菜の基準を満たすβカロテンを含むものがあります。さて、どれでしょう?
正解は・・・なんと、つくし。
3つの中で、緑色を含まない山菜なので、不思議ですよね。
実は、緑黄色野菜は見た目の色ではなく、βカロテン量により栄養学的に分類されています。
つくしは茶色っぽい見た目ですが、βカロテン当量は100gあたり1100μgと高く、数値上は緑黄色野菜の基準を満たしているのです[1]。
1100μgはカボチャやブロッコリー並みのβカロテン量です。
茶色っぽいつくしに含まれているなんて、ちょっと不思議ですよね。
力強く芽吹く春の山菜は、私たちにとってうれしいポテンシャルを秘めているのです。

つくしの魅力:食物繊維・カリウム・緑黄色野菜並みのβカロテン

つくし100gあたりには食物繊維8.1g、カリウム640mg、鉄2.1mg、β-カロテン当量1100μg、ビタミンE4.9mg、葉酸1100μg、ビタミンC33mgが含まれます。[1]。
今回取り上げる3種の中では、食物繊維とβ-カロテンの多さが目立つ存在です。
食物繊維は食生活全体で不足しやすい栄養素のひとつなので、春を楽しみながら補えるのは、うれしいですよね。
なお、つくしにはチアミナーゼというビタミンB(チアミン)を分解する酵素が含まれていますが、加熱によって失活する報告がされています[2]。
つくしは生食せず、ゆでる・炒める・揚げるなど、加熱して食べるようにしましょう。

ふきのとうの魅力:食物繊維・カリウム・ポリフェノール類が豊富

ふきのとうは、栄養成分表で見るとかなり優秀です。
生100gあたり食物繊維6.4g、カリウム740mg、カルシウム61mg、マグネシウム49mg、葉酸160μg、ビタミンK92μg、ビタミンE3.2mgを含みます[1]。
今回の3種では、カリウムとビタミンKが特に多い食材です。
また、ふきのとうの研究で面白いのは、抗酸化成分の報告が比較的豊富なことです。
ふきのとうを含むPetasites japonicus(フキの学名)からカフェ酸、カフェオイルキナ酸類、フキノール酸、ケルセチンやケンフェロール系フラボノイドなどが含まれており、抗酸化活性との関連が報告されています。
さらに、花芽抽出物を用いた研究では、これらの成分を含む抽出物が酸化ストレス指標の低下に関与したと報告されています[3]。
ふきのとうは、ポリフェノール豊富な春の恵なのですね。
ただ、ふきのとうには毒性が懸念されるピロリジジンアルカロイド類が含まれています[4]。
ゆでこぼしや水にさらすといった下処理を行うことで減らせるので、きちんとした処理を行ったうえで適量を楽しむ食材と考えましょう。

ぜんまいの魅力:葉酸・βカロテン・ポリフェノール類が豊富

ぜんまいは、派手さはありませんが葉酸に注目したい山菜です。
生100gあたり食物繊維3.8g、カリウム340mg、β-カロテン当量530μg、葉酸210μg、ビタミンC 24mgを含み、今回の3種では葉酸が最も多いのが特徴です[1]。
葉酸は細胞分裂や赤血球の産生に関わる栄養素として知られ、緑の野菜や豆類に多いイメージがありますが、春の山菜もその供給源になりえるのですね。
ただし、ぜんまいは下処理後に栄養価がかなり変わります。
ゆでた状態では100gあたりカリウム38mg、葉酸59μg、ビタミンC 2mgまで下がっており、水に溶けやすい成分は減りやすいことがわかります[1]。
山菜は、アク抜きのため、下茹でをすることが多いので、生の食材に含まれる栄養素をそのまま摂取できない点は、少し残念ですね。
他にもクロロゲン酸、カフェ酸、p-クマル酸、フェルラ酸、ケンフェロール、アピゲニンなどのポリフェノール類が確認されています[5]。
苦みのある山菜は、ポリフェノール類が豊富なものが多いようです。

3種をまとめると、つくしは食物繊維とβ-カロテン、ふきのとうはカリウムと葉酸・ポリフェノール類、ぜんまいは葉酸がポイントです。
春の山菜は、旬の香りや苦味を楽しみながら、さまざまな栄養素を取り入れることができる食材といえます。
安全に楽しむためにも、種類ごとにきちんと下処理をおこない、多量に食べ過ぎず、季節の味として上手に取り入れましょう。

参考文献:
1.文部科学省. 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
2.国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所. ビタミンB1 [Internet]. 「健康食品」の安全性・有効性情報. 2021 May 17 [cited 2026 Mar 17]. Available from: NIBN website.
3.Hiemori-Kondo M. Antioxidant compounds of Petasites japonicus and their preventive effects in chronic diseases: a review. J Clin Biochem Nutr. 2020;67(1):10-18. doi:10.3164/jcbn.20-58
4.農林水産省. 食品中のピロリジジンアルカロイド類に関する情報 [Internet]. Tokyo: 農林水産省; 2026 Jan 28 [cited 2026 Mar 16]. Available from: 農林水産省ウェブサイト.
5.Dion C, Haug C, Guan H, Ripoll C, Spiteller P, Coussaert A, et al. Evaluation of the anti-inflammatory and antioxidative potential of four fern species from China intended for use as food supplements. Nat Prod Commun. 2015;10(4):597-603.

[執筆者]


船木 彩夏
化粧品メーカー研究員

[出演情報]
2023.12.2 TBSラジオ:井上貴博 土曜日の「あ」

<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士上級指導員
・健康管理能力検定1級
・日本化粧品検定 特級コスメコンシェルジュ

[監修]キレイ研究室編集部

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