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「早く降りて!」夜の電車で目を開けた瞬間、背筋が凍った。「えっ誰もいない」取り残された私を救ったのは

  • 2026.3.18

筆者の話です。
夜の電車で、いつもの帰り道だと思い込んで目を閉じていました。
目を開けた先で、思いがけない状況に気づきます。

画像: 「早く降りて!」夜の電車で目を開けた瞬間、背筋が凍った。「えっ誰もいない」取り残された私を救ったのは

誰もいない

夜の電車で、ふと目を開けた瞬間、車内に誰もいませんでした。
ついさっきまで、周囲には何人もの乗客がいたはずです。
私はイヤホンで音楽を聴きながら目を閉じていて、停車のたびに流れていたはずのアナウンスにも意識が向いていませんでした。

帰着駅は終点駅。
「今日もいつもの帰り道」
「降り過ごすことはない」
そう思い込んでいたこともあり、何も疑わず、そのまま座っていたのです。

違和感

途中の駅で停車したとき、ざわざわと人が動く気配やドアが開閉する音は、微かに感じていました。
「この駅でみんな降りるんだな」
そんなふうに、ぼんやり考えただけでした。

実はその駅は、車両倉庫へと向かう回送電車になる手前の最終停車駅。
向かいのホームに待機している電車へ乗り換える必要があったのです。特別な案内放送も流れていたはずですが、音楽に紛れて私の耳には届いていませんでした。
そして目を開けたとき、さっきまでいたはずの人たちの姿が、きれいに消えていたのです。

手招き

胸の奥が、ひやりとしました。

慌てて立ち上がり、イヤホンを外してドアの外を見ると、向かいのホームにはすでに次の電車が停まっていました。

窓越しに見える、次々と席に座る人々。
すると、向かいの電車に乗りこんだ人たちが、こちらを見て手招きしていました。

「こっちだよ! 早く降りて!」
言葉は聞こえなくても、その必死な動きが、私に状況の異常さを教えてくれました。
その動きを見て、私はようやく「降りなければいけない」と気づいたのです。

静かな救い

その合図に背中を押されるように、私は急いで電車を降りました。
乗り込む私を待っていたようにドアが閉まり、その瞬間、背中に冷たい汗が流れるのを感じました。
もし、あの人たちが気づいてくれなければ。
私はそのまま暗い車両倉庫へと運ばれ、一晩中閉じ込められていたかもしれません。

見ず知らずの人が、何も言わずに示してくれた小さな親切に、静かに救われた気持ちになったのです。
それ以来、私は電車に乗る際、アナウンスを一度全て聞いてから音楽に没入することにしています。
夜の電車で起きた、忘れられない出来事です。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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