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「オスカー候補ティミーの演じっぷりを全身で感じて」「“最低で最高”ってこういうことか!!」…A24最大のヒット作『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』が巻き起こす熱狂をひも解く

  • 2026.3.10

全世界興収1.47億ドル(約220億円)というA24最大のヒットを記録し、第98回アカデミー賞でも作品賞、監督賞、主演男優賞など9部門にノミネートされている『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』が3月13日(金)よりいよいよ公開!日本でも先日、主演のティモシー・シャラメ、ジョシュ・サフディ監督が来日したジャパンプレミアが開催されるなど大きな話題を集めている。公開に先駆けて実施された試写会では、「これまでのティモシーのイメージが覆された!」、「アドレナリンが止まらない!」といった映画ファンの興奮の声が殺到した。なにがここまで観客を熱狂させるのか?実施中の感想投稿キャンペーンに寄せられた印象的なコメントをピックアップしながら、その魅力を紹介したい。

【写真を見る】こんなティモシー・シャラメは観たことない!女たらしで目的のためには手段を選ばないマーティ・マウザーがヤバい

「マーティ・マウザーは映画史上最高のキャラクター」…野心とハッタリ、そして“一発逆転”のサクセスストーリーに興奮!

舞台は1952年のニューヨーク。叔父が経営する靴屋のセールスマンをしているマーティ・マウザー(シャラメ)には野望があった。それは卓球の世界チャンピオンになって人生一発逆転をねらうこと。イギリスで開催される世界選手権に出場するため店の金を強奪し、単身イギリスに乗り込んだマーティ。口八丁手八丁な性格とは裏腹に卓球の実力は本物で、力強いプレーと軽い身のこなしで順調に勝ち進む。一方、女性関係にもだらしない彼は引退したかつての名女優ケイ・ストーン(グウィネス・パルトロウ)を口説こうと接近し、彼女の夫で大富豪のミルトン・ロックウェル(ケビン・オレアリー)にも自身の試合を観に来るよう強引に勧誘する。

嘘つきで自己中だけど卓球の腕前だけはピカイチのマーティ・マウザー [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
嘘つきで自己中だけど卓球の腕前だけはピカイチのマーティ・マウザー [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

そして迎えた決勝戦。自身の優勝を信じて疑わないマーティの前に思わぬ強敵が。日本からやって来た無名選手、コウト・エンドウ(川口功人)に手も足も出なかったマーティは惨敗し、「イカサマだ!」と必死に抗議するも受け入れてもらえない。失意のまま、アメリカに帰国するがさらなる災難が。叔父に強盗罪で訴えられ、不倫関係にあった幼なじみのレイチェル(オデッサ・アザイオン)には妊娠を告げられてしまう。とにかくいまのマーティに必要なのは、金。様々な方法で金策に奔走するがことごとく失敗。さらに命も落としかねない状況に直面する…。はたして、マーティの運命はどうなる!?

不倫関係にあった幼なじみのレイチェルがマーティの子を妊娠 [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
不倫関係にあった幼なじみのレイチェルがマーティの子を妊娠 [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

卓球の世界チャンピオンにあと一歩で手が届きそうな状況から一転、人生のどん底に突き落とされるマーティ。しかし、彼には悲壮感がまったくなく、周囲に迷惑をかけることなどお構いなしで夢に向かって突き進んでいく。その姿はとにかくクズで最低。だけど、日本で開催される次の世界選手権に出場し、宿敵エンドウへのリベンジを誓う信念は本物であり、「デタラメ男が見せた本気の勝負にアガった、燃えた」と気づけば応援したくなってしまう。そんな人間臭いドラマに数多くの共感の声が寄せられていた。

「“世界をつかもうとする”卓球パートは疾走感みなぎる。周囲を巻き込み、事態がカオスになる活気ある展開にハラハラさせられた」

「自分勝手だけど、ひたすら自身を信頼し、夢に突き進むマーティ・マウザーは映画史上最高のキャラクター!」

「夢への貪欲さや人生を謳歌するために、我が道をゆくマーティの底なしのクソっぷりになぜか惹きつけられる」

「自己中で女たらしがすぎるし、最低なのに夢を叶えるためにはどんなことでもしようとする泥臭さが最高。私自身、まだ夢を追ってる途中だから余計響いた」

「目的のために人も人の金も使い倒し、爆走するクズ男!わりとずっとクズ!それが最高!!」

「クズ男なのにかっこよく見えてきちゃう」「出演者全員の役者魂を感じた」…ティモシー・シャラメ史上、最高の演技&異色のキャスト陣

主人公マーティを演じるのは、『君の名前で僕を呼んで』(17)でのブレイク以降、「デューン」シリーズ、ボブ・ディランを演じた『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(24)など若き演技派として活躍してきたティモシー・シャラメ。クズ男マーティ役でのギャップには驚かされるが、劇中でのみなぎるパッションに「最高の最低男」と感銘を受ける人も続出し、賞レースでも第83回ゴールデン・グローブ賞の主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞。アカデミー賞にも同賞でノミネートされている。

「オスカー候補ティミーの演じっぷりを全身で感じなきゃ!」

「とにかくシャラメの顔芸と言っても過言ではない表情の多彩さに、ここまでできるのかとゴールデン・グローブ賞受賞も納得の演技」

「あのシーンもこのシーンもちゃんとティモシー自身が演じているのを知って、役者魂の真髄が見られたなと改めて実感した…!!そう思うとクズ男なのに余計にかっこよく見えてきちゃう…あ、これが沼るってやつなのか?」

「見事なクソっぷりをティモシーが演じることで憎めない愛すべきキャラになっている!」

【写真を見る】こんなティモシー・シャラメは観たことない!女たらしで目的のためには手段を選ばないマーティ・マウザーがヤバい [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
【写真を見る】こんなティモシー・シャラメは観たことない!女たらしで目的のためには手段を選ばないマーティ・マウザーがヤバい [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

共演には、『アンティル・ドーン』(25)などの新星オデッサ・アザイオンがマーティの幼なじみレイチェル役で、アメリカ版「¥マネーの虎」と称されるテレビ番組「シャークタンク」に出演する投資家のケビン・オレアリーがミルトン・ロックウェル役で、世界的ラッパーのタイラー・ザ・クリエイターがマーティの親友ウォーリー役で、東京2025デフリンピック卓球男子団体の銅メダルを獲得した川口功人が日本の卓球選手、エンドウ役で出演。そのなかでも特に観客の印象に残ったのが、マーティと愛人関係に発展する女優のケリーを演じたグウィネス・パルトロウだ。

パルトロウに対しては「グウィネス・パルトロウがなかなかいい味を出してた〜!個人的には『アイアンマン』のペッパー役のイメージが強かったけど、ザ・ハリウッド女優役が似合う。美しかった」や「グウィネス・パルトロウがめちゃくちゃいい。気高さのなかに焦りが交じってて絶妙」などの感想があがった。俳優業への未練を引きずり、拒絶しながらもマーティを受け入れてしまうケリーの複雑な内面を表現した演技に称賛の声が集まっている。

ケイを演じたグウィネス・パルトロウにも称賛の声が [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
ケイを演じたグウィネス・パルトロウにも称賛の声が [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

このほか、「タイラーとティモシーのノリノリの絡みがたまらない」、「出演者全員の、本当の役者魂を感じた。それに勝るとも劣らない川口選手の素晴らしさ」といったコメントも。俳優だけではない、様々なバックグラウンドを持ったキャストたちが織り成すアンサンブルに大勢が酔いしれていた。

投資家のケビン・オレアリー、東京2025デフリンピック卓球男子団体の銅メダルを獲得した川口功人ら俳優でないキャスト陣も! [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
投資家のケビン・オレアリー、東京2025デフリンピック卓球男子団体の銅メダルを獲得した川口功人ら俳優でないキャスト陣も! [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

「スリリングでハプニングだらけ、いろんな意味でぶっ飛んでる」…鬼才ジョシュ・サフディが放つフルスロットルの映像体験

監督を務めたのはジョシュ・サフディ。これまで弟ベニーと共に『グッド・タイム』(17)、『アンカット・ダイヤモンド』(19)を発表してきたが、今回満を持しての単独デビュー作となる。追い詰められた男がそこからなんとか抜けだそうと奮闘し、意に反してどんどん首が回らなくなっていく様を描く際の圧倒的スピード感、最悪なのに笑えてしまう切れ味鋭いユーモアは健在だ。

金策のため、走り続けるマーティ [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
金策のため、走り続けるマーティ [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

また、撮影監督としてデヴィッド・フィンチャーの『セブン』(95)やミヒャエル・ハネケの『愛、アムール』(12)をはじめ、近年はアリ・アスターの『エディントンへようこそ』(25)に参加しているベテラン、ダリウス・コンジが名を連ねている。サフディ監督とは『アンカット・ダイヤモンド』に次ぐタッグだ。複数のカメラと広角レンズを同時に使って、卓球のめまぐるしいラリーの応酬を捉えたかと思えば、35mmフィルムとヴィンテージレンズを使いながら1950年代ニューヨークの空気感を創出。ドキュメンタリー映像かと思うほどの質感にぐんぐん引き込まれてしまう。

「ラケットの鋭い音、汗の飛沫、1点を巡る心理戦がスクリーンを震わせる迫力で展開され、観る者を試合の渦中に引きずり込む」

「古着好きとしては気になっていた1950年代の景色やファッションが見応えあって楽しめた」

「スリリングでハプニングだらけの珍道中、浴槽は落ちるし、銃で撃たれるし、いろんな意味でぶっ飛んでる映画でした」

「A24らしい独特な感じもありつつ、80年代の音楽があふれててよかった!」

賭け卓球で資金繰りを図ろうとするが… [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
賭け卓球で資金繰りを図ろうとするが… [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

ちなみに、マーティとエンドウが再会を果たす日本でのエキシビションマッチのシーンは、東京の上野恩賜公園の野外ステージで撮影されている。見慣れた日本の風景にシャラメがいるのは映画ファンにとってはうれしい光景だ。

「美術も本当に脱帽!上野恩賜公園行くぞ」

「エンドウとの白熱した試合や、昭和の日本にティモシーがいる絵面も見どころ」

「地上波で深夜に観たような映画の質感もありつつ最高の劇伴と演技。照明の絞られた世界選手権とラストの野外での試合が対照的で印象的だった」

「音楽、映像、ストーリーすべてが美しい」「『国宝』が脳裏をよぎった」…感動と興奮が押し寄せる、あっという間の149分

最後に、試写会参加者からこれから本作を観る人に向けてのオススメポイントも紹介。観終わったあとも興奮冷めやらぬ様子で、誰もが劇場での鑑賞を推奨している。

「今年イチは、確定したと思ってる!欠点が見当たらない素晴らしい映画!音楽、映像、ストーリーすべてが美しい」

「“最低で最高”ってこういうことか…!!無鉄砲さと不屈の信念をこれでもかと浴びられる」

「卓球シーン胸アツすぎて、ラストのシーンは自分の経験と重なって、深く深く沁みました」

「149分の長さをまったく感じさせないアツい戦いがそこにあるッッ!」

「野心のため手段を選ばない主人公の姿は『国宝』の喜久雄が脳裏をよぎりました」

マーティには卓球の世界チャンピオンになるという夢があった [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
マーティには卓球の世界チャンピオンになるという夢があった [c] 2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.

はたして、マーティは夢をつかみ取ることができるのか?そして、栄光と挫折、葛藤、屈辱の先に彼が見つけた「“No.1”より大事なもの」とは?最低で最高なクズ男が繰り広げる爽快な悪あがき『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』を絶対に見逃さないで!

文/平尾嘉浩

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