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「結婚は考えていない」と言っていた僕→3年記念日に彼女の本音を告げられて、初めて気づいたこと

  • 2026.3.10
ハウコレ

3年付き合った彼女に、記念日のレストランで「もう限界」と言われました。「結婚は考えていない」と答え続けた僕に、反論する資格はなかったのかもしれません。ただ、「考えていない」の裏側には、彼女に最後まで打ち明けられなかった感情がありました。

「結婚」という言葉の重さ

僕が中学2年のとき、両親の仲が壊れました。直接の原因は父の転職でした。母は「人生設計が違う」と言い、父は「俺の選択を否定するのか」と返しました。あの台所で怒鳴り合う声を、僕は自分の部屋で布団をかぶって聞いていました。

それ以来、「結婚」という言葉を聞くと、胸のあたりがぎゅっと締まるのです。彼女のことは本気で好きでした。でも「結婚しよう」と口にした瞬間、いつかあの結末にたどり着くのではないかという恐怖が、どうしても消えませんでした。

言えなかった「怖い」のひと言

彼女が友人の結婚の話をしてきた夜、テレビを見るふりをしながらドキドキでした。「ねえ、うちらってさ、この先どうなるのかな」。その問いに「まだ早いって」「結婚は考えていない」としか返せない自分が、本当に情けなかった。

正直に「結婚という言葉が怖いんだ」と言えたら、何か変わっていたのかもしれません。でも 「親の結婚がうまくいかなかったから踏み切れない」なんて打ち明けたら、 面倒な男だと思われて離れていくのではないか、と考えてしまいました。

失うのが怖くて本音を隠し、結果的に、もっと大きなものを失おうとしている。その矛盾に気づいていたのに、また目を逸らしてしまいました。彼女の表情がほんの少し曇ったことも、リモコンを握る手に力がこもっていたことも、僕は全部見ていたのに...。

あの夜、初めて「失う」と思った

3年記念の日、彼女が予約してくれたイタリアンレストランで「もう限界」と言われた瞬間、耳の奥がキーンと鳴り、周りの音が遠のきました。「え、急にどうしたの」と聞き返すと、彼女は言いました。「急じゃないよ。何度も言ってきたよね」その通りでした。

彼女の手がナプキンを強く握っているのが見えました。何も言い返せないまま、 「待ってくれ、ちゃんと考えるから」と咄嗟に口をついた言葉。

あれは、たぶん本心だったのだと思います。でも彼女に「いつまでに?」と聞かれた僕は答えられませんでした。

期限を切られるのも怖い。結婚も怖い。でも、失うのが一番怖い。全部が怖いくせに、都合のいいところだけ守ろうとしている自分の身勝手さ。ようやく思い知らされました。

そして...

帰り道、何度も言いました。「話し合おう」「まだ決めないでくれ」

でも、彼女はもう僕を見ていませんでした。改札で「じゃあね」と言われたとき、彼女の表情が穏やかだったことが一番堪えました。泣いてくれた方がまだ救われたのかもしれません。でも、それは僕の都合でしかありません。

3年間、僕は自分の恐怖を一度も打ち明けず、「考えていない」の一言で彼女の時間を止めていました。怖かったのは本当です。でも、その恐怖を一緒に乗り越える相手は、彼女しかいなかったのに。僕は、その機会を自分で握りつぶしてしまいました。改札の向こうに消えていく彼女の背中を、涙を流しながら、ただ見送ることしかできませんでした。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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