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YouTubeで「今すぐ買うべき必勝銘柄」動画を見て、退職金300万円で投資…1ヶ月後、60代男性を待ち受けていた“悲惨な結末”

  • 2026.4.6
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!ファイナンシャルプランナーの柴田です。今回紹介するのは、定年を迎えたAさん(67歳・男性)の失敗談です。

Aさんは退職金2,000万円を手に「老後のために少しでも増やさなければ」と考えていました。YouTubeを眺めていると「元証券マンが教える!今すぐ買うべき必勝銘柄」のような文言の動画を見つけたそうです。Aさんは、動画の推奨通りに退職金の一部、300万円を一銘柄に投じました。

しかし1ヶ月後、芳しくない決算発表が行われ株価は急落。損切りもできず塩漬け状態になったAさんは、今度は別の動画を頼りに「損を取り返そう」と再投資したそうです。結果はまたしても悪い方に転び、最終的に500万円以上の損失を抱えることになりました。

なぜシニアは「わかりやすい動画」に騙されてしまうのか

Aさんの話は、決して他人事ではありません。定年後に時間ができ、「勉強しよう」という真面目な気持ちでスマホを開くシニア層は、いつ同様の状況になってもおかしくありません。特に、退職金が手元に入り「増やしたい」という欲望を持っている方ほど要注意です。

問題の根本は、「わかりやすい=正しい」という思い込みです。図解が丁寧で、話し方が落ち着いていて、登録者数が多い。それだけで「信頼できる専門家」と判断してしまうのです。しかし情報の見やすさと、情報の正確さはまったく別の話です。さらに深刻なのが「生存者バイアス」の問題です。「この銘柄に全力投資して資産1億円!」のような動画は強烈に目立ちます。

しかし同じ手法で失敗した人は、恥ずかしくて発信しません。私たちの目に入るのは「成功した一握りの人」だけです。100人が試して99人が失敗していても、その事実は動画には映らないのです。

投資系YouTuberの「本当の収益源」を知っていますか

ここで一度、冷静に考えてみてください。本当に儲かる方法を、なぜ見ず知らずの人に無料で教えるのでしょうか?投資系YouTuberの主な収益源は、広告収入と「アフィリエイト報酬」です。視聴者が証券口座を開設したり、特定の金融商品を購入したりするたびに、発信者にお金が入る仕組みになっています。

つまり発信者にとって大切なのは、視聴者が儲かることではなく、視聴者が口座を開いて取引を始めることなのです。両者の利益は、根本的にズレています。さらに怖いのが、特定の銘柄を推奨する動画の構造です。「発信者が先に株を買い、動画で紹介して視聴者が殺到し価格が上がったタイミングで売り抜ける」という動きに、知らずに巻き込まれるリスクがあります。

動画はエンターテインメントであり、投資アドバイスではない、というのが発信者側の言い分です。「わかりやすく教えてくれる親切な人」に見えていたものが、実は巧妙に設計されたビジネスモデルである現実を、まず知ることが第一歩です。

動画を見る前に必ず確認したい、5つのチェックポイント

動画を通じて学ぶ行動自体は、悪いことではありません。大切なのは「見方を変えること」です。情報の消費者ではなく、情報の評価者になりましょう。

① 発信者は何で稼いでいるかを確認する:概要欄にアフィリエイトリンクや口座開設への誘導はないか確認しましょう。収益構造がわかると、発信の「目的」が見えてきます。

②失敗談も発信しているかを見る:成功話だけを語り続ける発信者は要注意。誠実な専門家は、失敗やリスクについても正直に話します。

③公的機関の情報と照らし合わせる:金融庁や日本証券業協会のウェブサイトは無料で信頼性が高く、怪しい業者の情報も公開されています。動画で気になった情報は、必ずここで確認する習慣をつけましょう。

焦りは判断力を奪う最大の敵です。迷ったときほど慎重になり、一度立ち止まることが正解です。

まとめ

シニアが投資を学ぶなら、独立したファイナンシャルプランナーとの相談が効果的です(銀行や保険代理店の無料相談は余計な商品のセールスを受けるのでダメです)。

ネット上の情報の真偽を判断できる自信がない場合は、顔の見える専門家を活用することをおすすめします。

YouTubeはあくまで「興味を持つきっかけ」にとどめ、最終的な判断を動画の一言に委ねてはいけません。

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