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2500万円で中古マンションを購入→一時は満室になるが、3年で入居者が退去…さらに5ヶ月後、40代オーナーを襲った“想定外の事態”

  • 2026.4.6
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。日々資産運用や不動産投資に関する相談に向き合うマネーシップス代表の石坂です。

会社員の方から「節税になると言われて不動産投資を始めたが、思ったよりお金が出ていく」という相談を受けることがあります。家賃収入がある投資に見えますが、空室や修繕費などを含めると、実際の収支は想定と大きく変わることもあります。

今回は、節税をきっかけに投資用マンションを購入したものの、毎月赤字となってしまった会社員の事例を紹介します。

節税になると言われ始めた不動産投資が毎月赤字に

相談に来られたのは、都内の会社に勤める40代の男性です。年収は約730万円になるといいます。将来の資産づくりを考えていたところ、不動産会社から投資用マンションの提案を受けました。

紹介されたのは、首都圏にある中古ワンルームマンションでした。物件価格は約2,500万円。自己資金はほとんど使わず、ローンを組んで購入しました。

営業担当からは、家賃収入が月8万2,000円ほど見込めると説明され、「減価償却による節税もあるため、実質の負担は小さい」と言われたそうです。購入時に想定していた収支は次のような内容でした。

  • 家賃収入 8万2,000円
  • ローン返済 7万8,000円
  • 管理費・修繕積立金 1万6,000円

この時点で月1万2,000円ほどの持ち出しですが、「節税で負担は軽くなる」という説明を受け、問題はないと判断しました。しかし実際には、ここに別の費用もかかります。

  • 家賃管理手数料 約4,000円
  • 固定資産税 年間約13万円(毎月換算 約1万1,000円)

これらを含めると、満室でも実際の収支は次のようになります。

収入

  • 8万2,000円

支出

  • ローン返済 7万8,000円
  • 管理費・修繕積立金 1万6,000円
  • 管理手数料 4,000円
  • 固定資産税 約1万1,000円

合計支出 約10万9,000円

つまり、満室でも毎月約2万7,000円の赤字でした。さらに購入から3年後、入居者が退去しました。次の入居者が決まるまでに約5か月かかり、その間は家賃収入がありませんでした。その結果、

  • 毎月の支出 約10万9,000円
  • 空室期間 5か月

空室による負担は、約54万円にのぼりました。さらに入居者募集のための室内修繕が必要となり、

  • 壁紙張替え 約18万円
  • エアコン交換 約14万円

合計で約32万円の修繕費がかかりました。この年だけで、空室と修繕費の合計は約86万円の持ち出しとなりました。相談者の男性は「節税になると言われて始めたが、実際には毎年お金が出ていく投資になってしまった」と話していました。(※プライバシー保護の観点から、内容を一部変更)

節税だけで判断すると収支が見えにくい

不動産投資では、減価償却によって所得税や住民税が軽くなる場合があります。しかし税金が減ることと、手元にお金が残ることは別の問題です。

実際の収支には、管理費、修繕積立金、管理会社の手数料、固定資産税などが含まれます。また空室期間が発生すれば収入はゼロになります。

節税の説明だけで判断すると、こうした支出を十分に考慮しないまま購入してしまうケースがあります。

FPの視点で考える不動産投資の判断ポイント

不動産投資を検討する際に重要なのは、「節税になるかどうか」ではなく「空室や修繕費を含めても収支が成り立つか」を確認することです。

今回のケースでは、満室でも毎月2万円以上の赤字でした。そこに空室や修繕費が重なると、年間の持ち出しは大きくなります。購入前には、空室期間や修繕費を含めた複数の収支パターンを確認しましょう。また、長期間の資金計画を立てておくことで、想定外の負担を防ぐことにもつながります。

不動産投資は長期の資産運用の一つですが、「節税」という言葉だけで判断するのではなく、現実的な収支を冷静に確認することが大切です。

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