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「老後資金を圧迫している」元銀行員が警告。もし入ってたら要注意…40代以降が見直すべき「3つの保険」とは?

  • 2026.4.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

就職や結婚、出産などをきっかけに「将来が不安だから」「何かあったら困るから」と現在に至るまで保険加入し続けてきた方は多いでしょう。生活保険文化センターの調査(2025年度)では、生命保険の加入率は約8割に達しているとのことです。

でも、その保険、本当に今の自分に合っていますか?

私自身、40代のタイミングでふと気になって加入していた保険を見直してみたのですが、想像よりも余計な保障を付けていたことに驚いたのを覚えています。整理した結果、月1万円ほどの保険料を抑えられました。

私のように「安心のつもり」が、知らないうちに家計や老後資金を圧迫しているケースも少なくありません。

公的保障でカバーされる範囲と重複保障の落とし穴

日本では医療費の自己負担は原則3割ですが、高額療養費制度により、1ヵ月の負担額には上限があります。たとえば年収約370万円から約770万円の場合、自己負担は月8万~9万円程度に抑えられ、それ以上は払い戻されます。

この前提で考えると、民間の医療保険やがん保険は「上乗せ」です。つまり、不安から保障を足していくと払いすぎになっているケースもあります。

特に40代は、教育費や住宅ローンなど固定支出が増える時期でもあり、保険料の負担が家計に与える影響も大きくなります。

40代から見直したい「入りっぱなし保険」3選

若いころに入ったまま、今の医療や生活に合っていないケースは意外と多いものです。ライフステージの変化が重なるこの時期は、保障内容を見直すタイミングといえます。

【医療保険】今の医療事情に合っているか

医療保険は、入院や手術で給付金が出る保険ですが、最近は手術や診断だけで一時金が出るタイプもあります。入院日数も短くなっているので「入院日額だけでいいのか?」は要チェックです。

特に40代は、働き盛りで収入への依存度も高く、入院による収入減も含めて備えを考える必要があります。

見るポイントは、以下の3つです。

  • 公的保障でどこまでカバーされるか
  • 何のための保険か(入院費?収入減?)
  • 特約が増えすぎていないか

上記を把握せずに加入してしまうと、結果的に使われず保険料を支払うだけとなります。

【がん保険】特約をつけすぎていないか

医療保険に特約を足していくと、保障が広がりすぎる場合があります。代表的なのが“がん保険”で、加入したものの別の死因で亡くなるケースも珍しくありません。

国立研究開発法人国立がん研究センターによると、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、2021年データで2人に1人程度とのことです。罹患率を考えると必要性を感じる方も多いでしょう。一方で、がんの治療にも高額療養費制度が適用されます。

そのため、想像よりも治療費負担は小さく済むケースもあります。

40代はがんリスクを現実的に意識し始める年代です。がん保険を付帯するか否かのポイントは、まだかかっていない病気に備えて広く浅く備えるのか、かかる恐れのある病気に対して備えるかで考えることです。

【貯蓄型保険】老後資金として機能しているか

終身保険や個人年金といった貯蓄型保険は貯蓄と保障を兼ねており、お金が戻る代わりに保険料は高めです。

よくあるのが老後資金目的で入っているけど、保障は薄いケースです。さらに、NISAやiDeCoで積み立てている場合は、役割が被っていることもあります。

老後資金作りを考え始める時期だからこそ、保障と資産形成の役割の整理が必要です。

「これ、本当に今も必要?」そんな気持ちで、一度見直しておきましょう。

実体験から気づいた保障の重なりと保険料のムダ

私自身、家族ががんを患ったことをきっかけに保険を見直しました。「念のため」と付けていた特約が、実は重複していたのです。

こうした重複は、保険料の増加につながります。保険は長く払い続けるものだからこそ、小さな差でも将来的には大きな金額になります。

たとえば、毎月の保険料の違いを20年間で見ると、以下のような差になります。

月額保険料 20年間の総額
3,000円 約72万円
5,000円 約120万円
10,000円 約240万円

私の場合は月1万円程度の見直しにより、1年間で約12万円、20年間では約240万円の差になりました。毎月のわずかな違いでも、積み重ねると無視できない金額になるとわかります。

結果、医療保険に特約を重ねるのではなく、がんは「がん保険」で備える形に変更しました。

がんに特化した保障があることで、以下の恩恵を受けられます。

  • 治療の選択肢を考えられる安心感
  • 治療費にかかるかもしれないといった不安の軽減

私にとっては、この2つがかなり大きかったです。

「広く持つより、必要な部分に絞る」だけで、安心感は変わらず精神的・経済的な負担は減りました

解約して後悔しないために。見直してやりがちな失敗と注意点

保険を見直す際は、古い保険だからと内容をチェックせずに解約しないようにしましょう。古い保険のなかには、予定利率の高い保険もあるためです。

また、健康状態によっては新たに加入できない場合もあります。基本は「新しい契約が成立してから解約する」ことです。見直しは減らすだけでなく、守る視点も持っておきましょう。

見直しのタイミングは「生活が変わるとき」

保険は入ったままにせずに、生活が変わるタイミングで見直すことを意識してください。とくに、見直すきっかけになりやすいタイミングは、以下のとおりです。

  • 退職前後
  • 収入の変化
  • 子どもの独立
  • 住宅ローン完済

「安心のため」に入った保険が、気づけば家計を圧迫していることもあります。40代はライフスタイルが変わる機会が多い年代であるため、改めて一度見直してみてもいいかもしれません。


参考:我が国の医療保険について(厚生労働省)
2025(令和7)年度生活保障に関する調査(公益財団法人生命保険文化センター)
最新がん統計(国立がん研究センター)


ライター:円城美由紀
ファイナンシャルプランナー(AFP)・金融ライター。元メガバンク行員。女性の資産形成をテーマに、資産運用や保険を中心に350記事以上を執筆。難しいお金の話を、暮らしに引き寄せてわかりやすく伝えている。