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【連載】人気シェフに習う、食パンのアレンジレシピ Vol.1 「Neki」西恭平さん

  • 2026.2.24
SHINTARO OKI

いつもの食パンがシェフの技でワインにぴったりの「ごちそう」に。身近な食材を使い、驚くほど簡単に仕上がるトーストレシピをご紹介。プロのテクニックを味方につけて、朝食やブランチを格上げする一皿をさっそく作ってみよう!

Photo SHINTARO OKI Cooking KYOHEI NISHI(Neki)

SHINTARO OKI

シェフの技で、トーストがクリエイティブに変身!

記念すべき、第1回目にご登場いただくのは、東京・日本橋兜町で6年目を迎えるモダンフレンチレストラン「Neki」の西恭平さん。

西さんの料理は、フレンチの伝統的な技法を軸にしつつ、既存の枠にとらわれない自由で軽やかなミクスチャー感覚が最大の特徴。和のハーブや発酵調味料、異国情緒漂うエキゾチックなスパイスをソースに忍ばせるなど、意外性のある食材の組み合わせで驚きを与えてくれる。

その味わいは、重層的でありながら驚くほど軽やか。そんな西さんのセンスが凝縮された今回の一皿は「春キャベツと金柑、モッツァレッラのトースト」だ。

SHINTARO OKI

食材の魅力を引き出す調理法と素材合わせ

「春キャベツは通常のキャベツに比べて水分が多く、葉が柔らかいのが特徴。そのため弱火でゆっくり炒めると水分が出てしまい、べちゃっとした仕上がりに」。

シャキッとした食感と甘みを引き出すコツは、強火で短時間に焼き上げること。

「キャベツは少し焦げても大丈夫。香ばしさが奥行のある味わいを生み、甘さを引き立て、おいしさに繋がります」と西さん。さらにクミンをシードとパウダーの「ダブル使い」にすることで、鼻に抜けるほのかな香りと弾けるようなパンチを加え、味わいにインパクトを持たせる工夫もさすが。

あらかじめ焼いた食パンに、春キャベツ、生ハム、ゆで卵を重ねる。味の決め手になるのはマヨネーズと粉チーズだ。

「生ハムとゆで卵でコクをプラス。ポイントはマヨネーズと粉チーズです。家庭でベシャメルソースを作るのは手間がかかりますが、このふたつを合わせることで、不思議とベシャメルに近い濃厚な味わいが生まれるんです」

味の重ね技で、素材のポテンシャルを最大限に引き出す西さんならではのアイデアが光る。

SHINTARO OKI

仕上げの彩りはバランスよく

最後に薄切りにした金柑と、角切りにしたモッツァレッラチーズを食パン全体にまんべんなくのせる。

「金柑とモッツァレッラチーズは 冬から春先にかけて試してほしい組み合わせ。金柑の爽やかな甘酸っぱさと、モッツァレッラチーズの淡泊ながらもコクのあるミルキーな甘さが見事に調和します」

さらに皮ごと食べられる金柑の弾けるような食感と、モッツァレッラチーズのもちっとした食感の違いが、トーストすることでさらに意外な食感へ変化するという。

SHINTARO OKI

高温でカリッと焼き上げるが、おいしさのコツ

「食パンのカリカリした香ばしさもこのトーストの醍醐味。具材をのせる前に食パンを焼くことも、おいしさを引き出す重要なポイントです」

今回使用したのは、グラファイトヒーター®を搭載し、わずか0.2秒で発熱する圧倒的なパワーを誇る「アラジン」のトースター。
予熱なしの高温調理で、内部の水分を逃さず、「外はカリッ、中はもっちり」とした理想的な食感に。その実力からパン好きの間でもファンが多い。

具材をのせた食パンをトースターへ。240℃で6分ほど焼き、モッツァレッラチーズに香ばしい焼き色が付いたら出来上がり。

グラファイト グリル&トースター(4枚焼き)
(W36×D35.6×H25㎝)¥22,000/アラジン

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軽やかで満足感あるおいしさの完成!

焼き上がったら、仕上げにディルの葉と粗挽き黒こしょうを散らし、オリーブオイルを回しかけて完成。金柑は熱が入ってジャムのように甘く、とろみが生まれ、モッツァレッラチーズも溶けて滑らかに。ふたつのトロッとした食感にハッとした次の瞬間、マヨネーズと粉チーズが卵が絡み合いソースのような深いコクが口いっぱいに広がる。

生ハムの塩気、キャベツの甘みが一体化し、さらに食パンのサクサクとした香ばしさが心地よいアクセントに。

「休日のブランチにコクのあるオレンジワインと一緒にゆっくりと楽しんでほしいですね」と西シェフ。

小麦粉の焼けた芳醇な香りとクミンの風味に寄り添うオレンジワインは、果実味がありナッツのような風味やスパイス感を備えた、うま味の強いタイプがトーストのおいしさを引き上げる。

一見ユニークな組み合わせのように思えて、材料はすべて身近にあるものばかり。それでいて洗練され、驚きがありつつも、ほっとする味わいもある。まさに西さんらしさが凝縮されたトーストレシピをぜひ試して!

Hearst Owned

日本橋のフードシーンを牽引する店

今回トーストレシピを披露した西恭平さんは、フランスや東京・渋谷のレストランで研鑽を積んだ実力派。東京・日本橋兜町の「Neki」で供されるのは、フレンチの技法に和のハーブや発酵調味料などを巧みに掛け合わせた、枠にとらわれない西さんらしい自由な発想の一皿だ。

店内は白と木目を基調とした温かく開放的な空間。オープンキッチンからは調理の活気や香りがダイレクトに伝わり、訪れる人の五感を刺激する。店内の一角にはレコードが並び、インディーロックなどの軽快な音楽が流れるのも特徴的。スタッフによる気さくな接客も相まって、肩肘張らずに過ごせるのが魅力。

おすすめの料理は「菜の花と芹、柚子胡椒のタリオリーニ/山利しらす」(写真右)や「寒鰆のヴァプール/発酵白菜/芹のバターソース」(写真左)といった、旬の食材と和の調味料、全国の生産者や漁師から取り寄せた食材を掛け合わせた、シンプルながらも驚きに満ちた味わい。

本格的な料理を楽しいながらも、日常の延長線上でリラックスできる稀有な店だ。

Neki

住所/東京都中央区日本橋兜町8-1
電話番号/03-6231-1988
営業時間/11:30~15:00、18:00~21:00
定休日/水曜、不定休あり
Instagram/@neki_tokyo

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