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終わりのない【不妊治療】で心が折れた私に、母「勘違いしないで。あのね」意外な一言に「救われた」

  • 2026.2.14

「頑張れば報われる」。大人になればなるほど、それが通用しない現実もあるものです。努力だけでどうにもならない壁にぶつかったとき、人は知らず知らずのうちに、自分を責めてしまいがちですよね。今回は、筆者の友人のエピソードをご紹介します。

画像: 終わりのない【不妊治療】で心が折れた私に、母「勘違いしないで。あのね」意外な一言に「救われた」

終わりの見えない治療の日々

結婚後、私は長く不妊治療を続けてきました。
最初は「そのうち授かるだろう」と楽観的でしたが、現実は甘くありません。

病院に通い、高額な費用を払い、生活のすべてを治療に合わせる毎日。
いつしか私の心は、言いようのない閉塞感に包まれていきました。

特に私を苦しめたのは「孫の顔を見せることが最大の親孝行」という世間の言葉です。
そのフレーズを聞くたびに、期待に応えられない自分を責めました。

帰省するたびに募る申し訳なさ

母は何も言っていないのに、実家に帰省するたび「母も早く孫が欲しいんだろうな……」と深読みして、申し訳なさを募らせていました。

「母を喜ばせたい、親孝行をしたい」という願いが、いつの間にか「果たさなければならない義務」へと姿を変え、私の心は少しずつ追い詰められていきました。

母の意外すぎる本音

ある日、何度目かの妊娠検査薬の「陰性」の判定に、とうとう心がポッキリと折れてしまいました。

今思えば、あの頃の私はかなり追い詰められていたのでしょう。
ついに、帰省中に母の前で声を上げて泣き崩れてしまったのです。

「不妊治療がうまくいってないの。ごめんね、お母さんを喜ばせられなくて。孫を見せてあげられなくて……」

謝り続ける私を、母は驚いたような顔で見つめ、それから優しく抱きしめてこう言いました。

「勘違いしないで。お母さんはあんたという奇跡に会えただけで、人生の運を全部使い果たしたと思ってるのよ。神様にこれ以上欲を言えばバチが当たるわよ。あんたが元気ならそれでいいの!」

自分を取り戻した瞬間

その瞬間、私はただ存在しているだけで母を幸せにしていたのだと気づかされました。
そして、母がくれたその言葉は、私にとって何よりの免罪符となりました。

親孝行は、孫の顔を見せることだけではない。
私が私として、今日を機嫌よく、健やかに生きていくこと。

母が求めていたのは、孫ではなく、私の笑顔だったのです。
心を満たしながら生きる大切さを、母が教えてくれました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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