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2410人応募の“オーディション”で抜擢の“新・朝ドラ”ヒロイン「日曜劇場に出てた人だ」放送間近、注目の若手女優

  • 2026.3.12

2026年3月30日からスタートする次のNHK連続テレビ小説は、114作目となる朝ドラ『風、薫る』。看護師のパイオニア的存在の女性2人が主人公の本作は、見上愛と上坂樹里がWヒロインを務める。2人が主演すると発表された後、SNSには「朝から元気をもらえそう」「勇気と熱量が感じられる」「清々しいバディを観られるのが楽しみ」「日曜劇場に出てた人だ」といった期待の声が上がった。

第114作NHK連続テレビ小説『風、薫る』

ドラマの舞台となるのは、文明開化が急速に進んでいた明治。西洋文化や新しい学問と共に、西洋式の看護学も日本に伝わってきた。まだ女性の職業が確立されていない時代、看護学を学んだ人たちは“トレインドナース”(正規に訓練された看護師)と呼ばれ、医療や看護の世界に新たな風を起こした。

明治18年(1885年)、日本で初めて“看護婦の養成所”が誕生。それを皮切りに次々と養成所ができ、そのうちの1つに入所したのが、本作の主人公・一ノ瀬りん(見上愛)。そして、もう1人の主人公・大家直美(上坂樹里)も運命に誘われるように入所した。
りんは、元家老の家に長女として生まれ、不自由のない暮らしの中、幸せを感じながら成長。育ちは良いが、視野が狭くなりがちな面も。いざという時、潔く思い切った行動力がある。

一方、直美は、生後まもなく親に捨てられ、キリスト教の牧師に育てられた。信じられるのは自分の力と運だけで、目的のためには多少の嘘やズルをもいとわない、柔軟さとしたたかさがある。

りんと直美は、考え方も生き方も、仕事のやり方もまるで違うが、同じ看護婦養成所を卒業し、やがて“最強のバディ”となっていく。そんな2人が、まだ見ぬ世界を切り拓く姿が描かれる。
実在したトレインドナースの大関和(1858-1932)と鈴木雅(1857‐1940)をモチーフに描くが、波乱万丈の物語として大胆に再構成されたフィクションになるという。脚本を担当するのは、『Dr.DMAT』『病室で念仏を唱えないでください』『幸運なひと』などで知られる吉澤智子。

オファーで主演が決定した見上愛

りん役の見上は、番組側からのオファーで主演に決まった。彼女は、朝ドラにずっと出たいと思い、毎回オーディションに挑戦してきたという。本作の制作統括・松園武大は、NHK大河ドラマ『光る君へ』で、藤原道長の娘・藤原彰子を演じる見上の姿に惹かれ、オファーすることを決定。彼女の役への向き合い方や、豊かな表現力、人の目を引く存在感、さらにフランクでチャーミングな人柄が決め手になったそうだ。

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連続テレビ小説『風、薫る』(C)NHK

2000年生まれの見上は、2019年、TVドラマ『ボイス 110緊急指令室』で俳優デビュー。その後、『恋はつづくよどこまでも』『MIU404』といった話題のドラマに次々と出演。NHK“よるドラ”『きれいのくに』では、容姿にコンプレックスを持つ女子高生を演じて、注目を集めた。

ドラマ『liar』と『往生際の意味を知れ!』では、それぞれW主演の1人として出演。『ゲームの名は誘拐』ではヒロインを演じるなど、出演作を増やしていった見上。そして、前出の2024年の大河ドラマ『光る君へ』での彰子役で、全国的に知られる人気俳優に。塩野瑛久が演じる一条天皇と、彰子が急接近する場面は、“胸キュン展開”として視聴者を大いに沸かせた。筆者も、ずっと“憂い顔”だった彰子が、一条天皇に「お慕いしております」と告げた時から、彼女に釘付けになった。

見上は、NHK“ドラマ10”『正直不動産』のスピンオフである『正直不動産ミネルヴァ Special』にも出演している。本シリーズは映画化され、2026年5月15日に『映画 正直不動産』というタイトルで公開予定。ひと足早く鑑賞したが、映画版でも見上は、山下智久が演じる主人公と同じく、嘘がつけないと語るキャラクターを快演。キュートな彼女は、満開の花のように明るい気分にさせてくれる。

オーディションでヒロインに抜擢された上坂樹里

直美役の上坂は、見上の主演が発表された後に、2410人が応募したオーディションで選ばれたと明かされた。朝ドラのヒロインになることが夢だと言い続けてきたという上坂。朝ドラオーディションに挑んだのは3回目で、記者会見では、夢のように幸せだと、笑顔で喜びをかみしめていた。

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連続テレビ小説『風、薫る』(C)NHK

制作統括の松園によると、見上とのバディを想像した時、胸の高鳴りを感じたのが決め手になったという。上坂の凛とした佇まいと、その奥底にある逞しさが、苦境に立たされても、生き抜くことを諦めない直美の人物像と重なったそうだ。

2005年生まれの上坂は、モデルを経て、2021年、配信ドラマ『そらぞら』で俳優デビュー。NHK総合で放送された『ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち』で、俳優・北林谷栄の壮絶な人生を演じ、注目を浴びた上坂。さらに、NHK特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』に、オーディションからヒロインに抜擢され、大きな反響を得た。

筆者が、上坂の演技に特に引き付けられたのは、TBS日曜劇場『御上先生』だ。上坂は、真面目で考え込みがちな生徒・東雲温を演じた。芯が強く、徐々にみんなの前で発言もできるようになっていく東雲を好演していた上坂。本作には、現在放送中の朝ドラ『ばけばけ』でヒロインを演じている髙石あかりも出演。上坂と髙石をはじめ、次世代スターたちが輝いているのが印象的だった。

『風、薫る』の記者会見で、見上は上坂の“透明感”に驚いたと語っていたが、彼女の瑞々しさは、今期のJR東日本のCM『JR SKISKI』でも感じることができる。

幅広いジャンルの作品で活躍

上坂から見た見上は、太陽のような人だという。見上と上坂は、これからバディとして、朝ドラ視聴者を魅了していくに違いない。

『御上先生』での上坂の演技に引き付けられたと書いたが、このドラマで主演を務めたのは、2027年のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』の主演・松坂桃李。実は、見上についても、松坂主演のドラマ出演において忘れられない作品がある。

『月刊 松坂桃李「横★須★賀 探偵事務所」』というドラマなのだが、本作はモキュメンタリー(ドキュメンタリー風ドラマ)で、見上は本人役で登場。松坂が役作りのために、2週間も風呂に入っていないという設定があり、臭いに困惑する役に扮する見上が非常に面白かった。

全く毛色の違う松坂主演作に、それぞれ出演した2人を見て、応援せずにはいられない気持ちになった。幅広いジャンルの作品で活躍し、これからも素敵な演技を見せてくれるのが楽しみな、見上と上坂主演の朝ドラ『風、薫る』の放送開始が待ち遠しい。


NHK 連続テレビ小説『風、薫る』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
2026年3月30日〜
NHK ONE(新NHKプラス)同時見逃し配信予定・過去回はNHKオンデマンドで配信予定

出典:NHK連続テレビ小説『風、薫る』見どころ
出典:ステラnet『風・薫る』記事一覧

ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X(旧Twitter):@KumikoShimizuWP