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朝食は『パン』と『白米』健康にいいのはどっち?→管理栄養士がズバリ回答。老化を加速させる「意外な落とし穴」

  • 2026.2.19
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

毎日の食卓に欠かせない白米とパン。どちらかを選ぶとき、「健康に良いのはどっち?」「もしかして老化を早めている?」と気になったことはありませんか?特に、糖質の質や吸収速度についてはよく耳にするけれど、それだけじゃない、もっと深い理由があるとしたら…?

今回は、管理栄養士の小池三代子さんに、白米とパンが老化に与える影響について、栄養学的見地から詳しくお話を伺いました。私たちの食生活に潜む意外な落とし穴と、明日から実践できる「老けない食べ方」の秘訣を、一緒に解き明かしていきましょう。

「焦げ」は老化のサイン?パンと白米で差が出るAGEsの正体

---白米とパンで老化の進行に差が出る背景には、糖質の「質」や「吸収速度」以外に、どのような栄養学的な要素が関わっているのでしょうか?

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子 さん:

「白米とパンで老化の進行に差が出る背景には、糖質の「質」や「吸収速度」以外にも、いくつかの栄養学的要素が関わっています。

1. AGEs(終末糖化産物)の蓄積
老化の最大の敵の一つが、タンパク質と糖が加熱されてできるAGEs(終末糖化産物)です。
食事から摂取した余分な糖分が体内のタンパク質と結びつき、最終糖化産物(AGEs)を生成します。これにより細胞や血管の老化を引き起こします。

・パン: 製造段階における焼く工程でAGEsが発生しやすく、トーストするとさらに増加します。これが細胞や血管の老化を促進します。
・白米: 「煮る(炊飯)」という調理法は100°Cを超えないため、AGEsの発生が少ないのが特徴です。

2. 脂質の過剰摂取と酸化
パンは製造過程で脂質が含まれることが多く、さらにバターやマーガリンと一緒に摂られることが多いため、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取量が増えやすい傾向があります。脂質の過剰摂取は、体内で有害な「過酸化脂質」を生成し、細胞や血管の老化を引きおこす要因となります。一方、白米は脂質をほとんど含まず、組み合わせる主菜・副菜によっても脂質の摂取量をコントロールしやすいという特徴があります。

3. 咀嚼(そしゃく)と脳の老化
白米はパンに比べて粒感があり、自然と噛む回数が増えます。よく噛むことは、脳の血流を促し、認知機能の衰えを防ぐことに役立つと考えられています。
また、よく噛むことで唾液に含まれる抗酸化酵素(ペルオキシダーゼなど)の分泌を促し、活性酸素を抑える効果が期待できます。体内で過剰に増えた活性酸素は細胞を傷つけ、酸化させ、老化を促進すると考えられています。老化の進行に差が出る背景には、活性酸素による酸化を抑える「抗酸化」が大きく関わっています。」

パン食に潜む老化の罠?「脂質の質」が体のサビを作る

---白米とパンの老化への影響について、GI値や食物繊維量だけでなく、食べ方や組み合わせ次第で結果が変わるという視点から、どちらがより老けにくいと言えるのでしょうか?

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子 さん:

「和食中心で栄養バランスが整いやすいという点では白米にやや分があると言えますが、「白米とパンのどちらがより老けにくいか」は単体では決められません。

老化の進行には、血糖変動の大きさ、酸化ストレス、AGEs(終末糖化産物)の蓄積などが関与します。白米は脂質がほとんどなく、和食を中心に魚(EPA・DHA)、大豆製品(イソフラボン)、野菜(抗酸化ビタミン)と組み合わせやすいという利点があります。このような献立であれば、抗酸化作用が働き、老化予防の面で有利になります。

一方で、パンはバターや加工肉、甘いジャムなどと組み合わされやすく、飽和脂肪酸や糖質過多になりやすい傾向があります。これらは酸化ストレスや老化を促進する要因になります。ただし、全粒粉パンにオリーブオイル、ナッツ、野菜、卵などを組み合わせる地中海型の食べ方であれば、抗酸化物質や良質な脂質を同時に摂取でき、老化の抑制に働く可能性があります。

また、食べる順番や咀嚼回数も重要です。野菜やたんぱく質を先に食べることで血糖上昇が緩やかになり、糖化ストレスを抑えられます。

つまり、「白米=老ける」「パン=老ける」という単純な図式ではなく、主食よりも“食事全体の質”が老化に与える影響は大きいのです。和食中心で栄養バランスが整いやすいという点では白米にやや分があるとも言えますが、工夫されたパン食でも十分に老けにくい食事は可能です。」

老けない食事の決め手は「噛む回数」と「組み合わせ」にあった!

---白米とパンの選び方について、老化を防ぐために明日から実践できる「最も優先すべき食べ方のコツ」を教えていただけますでしょうか。

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子 さん:

「老化を防ぐために明日から実践できる「最も優先すべき食べ方のコツ」は、「主食を単独で食べないこと」です。

白米かパンかという二択よりも、“どう食べるか”が老化速度に大きく影響します。必ずたんぱく質(卵、魚、大豆製品、ヨーグルトなど)と食物繊維を含む野菜を組み合わせましょう。
さらに、野菜や汁物を先に食べることで血糖上昇が緩やかになります。白米もパンも精製度が高い場合は血糖値が上がりやすい食品です。そのため、単品で食べたり、空腹状態で一気に食べたりすると、血糖の急上昇を招きやすくなります。
「主食+たんぱく質+野菜」をワンセットにすることで栄養バランスも整いやすくなります。

次に、白米に雑穀を混ぜる、食パンを全粒粉入りにするなど、完全に切り替えなくてもよいので、少しだけ“未精製(茶色いもの)寄り”にすることも効果的です。茶色い主食には、血糖値の急上昇を抑える食物繊維が豊富に含まれているためです。合わせて、ビタミン・ミネラルや抗酸化成分の摂取量が増え、「活性酸素」の働きを抑えることで老化を抑制する可能性があります。

よく噛んで食べることも大切です。よく噛むと分泌される唾液には、ペルオキシダーゼなどの酵素が含まれ、活性酸素を分解して体内の酸化を防ぎ、老化を遅らせる効果が期待できます。」

明日からできる!「老けない食べ方」3つのコツ

「白米とパン、どちらが老けるか」という議論は、実は「主食をどう食べるか」という視点に集約されることが分かりました。専門家のお話から見えてきたのは、主食そのものよりも「食事全体の質」が老化速度を大きく左右するという真実です。老けない食生活のために、明日から実践できる「最も優先すべき食べ方のコツ」は、以下の3つです。

1. 主食を単独で食べない
パンも白米も、必ずたんぱく質(卵、魚、大豆製品、ヨーグルトなど)と食物繊維を含む野菜を組み合わせましょう。野菜や汁物を先に食べることで、血糖値の急上昇を抑え、糖化ストレスの軽減につながります。「主食+たんぱく質+野菜」をワンセットにすることで栄養バランスも整いやすくなります。

2. 「茶色い」主食を選ぶ
白米に雑穀を混ぜる、食パンを全粒粉入りにするなど、少しだけ“未精製(茶色いもの)寄り”にするのがおすすめです。茶色い主食は食物繊維が豊富で血糖値の急上昇を抑え、ビタミン・ミネラル、抗酸化成分が増えることで活性酸素の働きを抑制し、老化予防につながります。

3. よく噛んで食べる
白米・パンに限らず、意識してよく噛むことは脳の活性化だけでなく、唾液に含まれる抗酸化酵素の分泌を促します。これにより体内の酸化を防ぎ、老化を遅らせる効果が期待できます。

これらの習慣を取り入れることで、今日からあなたも「老けない食生活」への第一歩を踏み出せるはずです。


監修者:かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子
管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。

 



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