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『子どもの教育費で得する人』には“共通点”があった。元銀行員が明かす、インフレ時代に効果的「賢いお金の貯め方」

  • 2026.2.28
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出典元:phootAC(※画像はイメージです)

2024年に新NISAが始まり、非課税での長期投資が注目されるようになりました。NISA口座を開設できるのは、満18歳になってからです。

しかし、令和8年度税制改正大綱では、NISAつみたて投資枠の口座開設年齢を「0~17歳」に拡充する方針が示されました。「こどもNISA」とも呼ばれるこの制度は、2027年に導入される見込みです。

この記事では、「こどもNISA」の活用方法と注意点について解説します。

「こどもNISA」とは?

「こどもNISA」の内容は、現行NISAの「つみたて投資枠」口座開設年齢が0~17歳へ拡充されたものです。

18歳未満の「子ども」の投資対象銘柄は、つみたて投資枠の対象銘柄である「長期・積立・分散投資に適した投資信託」に限定されます。

口座保有者の子どもが未成年である間は、年間投資枠は60万円、非課税で保有できる限度額は600万円とされています。子どもの同意を得たうえで、12歳以降の払い出しも可能とされる見込みです。

教育資金づくりに活用する家庭が多数

制度の利用目的として想定されているのが教育資金です。

「株式会社ABCash Technologies・グリーンモンスター株式会社 合同調査」(「こどもNISA」に関する意識調査)では、「こどもNISAを利用する場合、教育資金づくりに活用したい」との回答は67.5%にのぼりました。

大学進学費用は年々増加傾向にあり、物価上昇の影響も無視できません。銀行預金だけでは資産が増えにくい環境において、非課税で長期運用ができる仕組みは、インフレ対策としても有効です。

贈与税はかからない?

「こどもNISA」は子ども名義の口座ですが、実際の資金拠出は親や祖父母が行うと想定されます。「贈与」と聞くと「税」を連想する方も多いでしょうが、贈与税には年間110万円の基礎控除があります。

こどもNISAの年間投資枠は60万円となるため、年間に残りの50万円を超える贈与を受けない限り基礎控除の範囲内に収まり、子どもに贈与税の納税義務は生じません。

なお「祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」は、2026年3月末で終了する方針です。こどもNISAは、それに取って代わる新しい「教育資金贈与」の地位におさまるかもしれません。

払い出し時に損失を出さないために

投資である以上、価格変動リスクはあります。

教育費は使う時期が比較的明確な資金です。教育費確保のための投資であれば「いつまでに、いくらにする」というゴールを意識して積立を開始し、継続することが大切です。

また、積立期間が長いほうが損失を出す確率は下がる傾向にあります。短期的には大幅な価格下落は日常茶飯事で、それを予想することは困難です。払い出しまでの期間があまりに短い場合には、投資開始の判断自体を考え直す必要があるかもしれません。

家庭での金融教育のきっかけにも

とはいえ、こどもNISAは単なる資産形成の制度にとどまりません。子ども名義で投資を行うことで、家庭内で「お金とは何か」「資産運用とは何か」を話し合うきっかけにもなります。

こどもNISAは、実践的な金融教育の新たな選択肢ともいえるでしょう。

教育資金準備、贈与の新しい形、インフレ対策、金融教育。複数の意義を持つ制度として、今後注目を集めそうです。


参考:令和8年度税制改正の大綱の概要
 【こどもNISA調査|前編】利用意向は半数未満、投資経験で異なる保護者の悩み 
 【こどもNISA調査|後編】投資経験者の約7割が「子どもに説明できない」

株式会社ABCash Technologies・グリーンモンスター株式会社 合同調査

ライター:八木満里子
元銀行員。証券アナリスト、日本FP協会認定AFP、消費生活アドバイザー。資格と実務経験を活かし独立、金融分野を中心に執筆活動を行う。制度やお金の話題を「自分ごと」にする解説を心がけている。