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『年金だけで安心して暮らせる人』には“50代からの共通点”があった…老後富裕層になるための「たった1つの備え」とは

  • 2026.2.21
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

50代を迎え、老後の生活に漠然とした不安を感じている方は少なくないでしょう。「年金だけで果たして生活できるのだろうか」「今からでも間に合うのだろうか」といった疑問は、多くの方が抱える共通の悩みかもしれません。

なぜ、ある人はゆとりある老後を送り、ある人は不安を抱え続けるのか? その違いは、一体どこにあるのでしょうか。

この記事では、金融機関で20年にわたり資産形成や家計管理に携わってきた専門家、中川佳人さんの見解に基づき、50代からでも実践できる具体的な「年金だけ生活」の秘訣を深掘りします。特別な知識がなくても、明日から始められる実践的な方法から、資産を「守り」「育てる」戦略まで、あなたの老後への不安を解消し、安心して暮らせる未来を築くためのヒントがきっと見つかるはずです。

50代からの「年金生活」安心への道:2つの共通戦略とは

---年金だけで安心して暮らしたいと考える50代にとって、具体的にどのような備えが共通して実践されているのでしょうか?

中川 佳人さん:

「年金だけで暮らせる人が50代から実践していた共通の備えは、『投資を活用した資産形成』と『収入の8割以内で暮らす生活設計』です。

50代は老後まで10〜20年という限られた時間の中で、まだ安定収入がある重要な時期です。この時期に預貯金だけでなく、積立投資や分散投資を取り入れ、資産を働かせる仕組みを整えることが大切です。投資にはリスクがありますが、長期で続けることで時間が味方し、資産形成を後押しします。特に、毎月一定額を積み立てる方法であれば、価格が高いときも安いときも平均的に購入できるため、価格変動の影響を抑えやすくなります。

同時に、家計管理を徹底し、生活水準を収入に合わせて抑える意識も欠かせません。目安として、収入の8割で暮らす習慣をつけておくと安心です。たとえば手取り30万円なら、生活費は24万円以内に抑え、残りを自動積立に回します。ボーナスに頼らず、毎月の収入だけで生活が回る状態を作ることで、退職後の年金生活にも無理なく移行できます。

急な医療費や家電の買い替えに備えた予備費を確保しておくことも重要です。こうした備えがあることで、投資を続けやすくなります。特別なテクニックではなく、家計を整え、余裕資金を計画的に運用する姿勢こそが、年金だけでも安心して暮らせる土台を築いているのです。」

「もう遅い」は誤解? 50代後半からの資産形成、挽回策

---50代後半から資産形成を始める場合、運用期間が短いことが心配です。どのような点に注意し、どのように挽回すれば良いのでしょうか?

中川 佳人さん:

「資産形成の開始が遅れると、十分な運用期間を確保できないことが大きなリスクになります。投資は短期間で成果を出すものではなく、時間をかけて価格変動を平均化しながら成長を目指す仕組みだからです。

一般的に、長期投資では15年以上の運用期間が一つの目安とされます。50代後半から始める場合、この期間が短くなり、相場環境によっては思うような成果が得られない可能性があります。

挽回策として有効なのが、『15年以上使う予定のない資産を選別して運用する』という考え方です。まずはライフプランを立て、今後の生活費や住宅修繕費、医療費などを整理します。すぐに使う予定のある資金と、当面使う予定のない資金を分けて考えることが出発点になります。

例えば退職金を受け取った場合、全額を一度に投資するのではなく、生活費の数年分は安全資産として確保します。そのうえで、15年以上使う予定のない部分を段階的に積立投資などに回す方法が現実的です。NISAを活用すれば、運用益が非課税となり、効率よく資産を育てることができます。

焦って大きなリスクを取る必要はありません。資産を『守る部分』と『育てる部分』に分けることで、開始が遅れても立て直すことは可能です。早く始めることは有利ですが、それぞれの家計状況に合わせ、無理のない範囲で継続することが大切です。」

明日からできる!「老後富裕層」が実践する家計見直し術

---専門的な金融知識がなくても、明日からすぐに始められる効果的な備えはありますか?具体的に何をすれば良いでしょうか?

中川 佳人さん:

「明日からでも始められる最も効果的な備えは、『家計を見える化し、収入の8割で暮らせる体質に整えること』です。残りの2割を、貯蓄や投資へ先取りで回す仕組みを作ることも大切になります。先に貯める仕組みを作ることで、気付けばお金が残る家計へと変わっていきます。

年金だけで暮らせる老後富裕層の多くは、特別な金融知識よりも『支出管理の徹底』を実践していました。まずは直近3か月の家計を振り返り、固定費と変動費を整理します。通信費、保険料、サブスク、車関連費など、固定費の見直しから始めてみましょう。固定費は一度見直せば効果が継続しやすい支出です。正確な収支を把握するために、家計簿アプリを活用すると数字で現状が見え、改善点も見つけやすくなります。

仮に毎月1万5千円の支出削減ができれば、年間18万円になります。これを積立投資に回せば、10年で元本180万円に加え、運用益も期待できます。さらに昇給や臨時収入があった際も、生活水準を急に上げず、一定割合を積立に回すことが重要です。積立を自動設定すれば、毎月手続きをすることなく継続でき、感情に左右されにくくなります。

家計を整え、積立を自動化することが、老後富裕層への最短ルートになります。まずは収支を把握し、固定費を見直すところから始めてみましょう。その一歩が、将来の安心につながります。」

50代からの行動が未来を変える!「年金だけ生活」を現実にする一歩

今回の取材を通じて、年金だけで安心して暮らすための秘訣は、決して特別なテクニックや複雑な金融知識だけではないことが分かりました。重要なのは「計画的な資産形成」と「徹底した家計管理」、そしてそれらを「継続する姿勢」です。

特に、家計を見える化し、「収入の8割で暮らす体質」を作ることは、誰にでも明日から始められる最初の一歩。浮いた2割を貯蓄やNISAを活用した積立投資に回すことで、資産を「守り」ながら「育てる」バランスの取れた戦略が実現します。たとえ50代後半からでも、15年以上使う予定のない資産を適切に運用すれば、挽回は可能です。

漠然とした老後の不安を解消し、ゆとりのある年金生活を送るために、まずは家計の固定費を見直すことから始めてみましょう。その小さな一歩が、きっとあなたの将来の安心へと繋がるはずです。


監修者:中川 佳人(なかがわ よしと)(@YoshitoFinance)

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。 20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。 専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。