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「実は、元カレなんです」試着室で新郎と盛り上がるスタッフ。新婦の表情が凍りつく中、結婚式の結末は…

  • 2026.2.13
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちはyukimaruです。

結婚が間近に迫ると、女性の心は敏感になるものです。これは、人生の大きな転機に起こりやすい変化への戸惑い。それが「マリッジブルー」です。普段は気にならないことまで気になって深く落ち込みがちな時期だからこそ、プランナーは気持ちをケアする大切な存在になります。

あらためてプランナーの存在意義を再確認したエピソードです。

新婦様の表情が気になる…違和感から驚きの事実が発覚!

私が勤務していた式場では、一組のカップルにプランナーとドレスコーディネーターの2名が担当としてつきます。

今回の新郎新婦様には、私と後輩のドレスコーディネーターが担当につきました。

このコーディネーターは、まだ若く、お客様に可愛がってもらえるタイプのスタッフで、今回も新郎新婦様が年上なため、いつもと同じケースでうまくいきそうだなと安心していました。

実際、打ち合わせが始まっても和気あいあいと進み、順調だったある日のことです。

その日、私の打ち合わせはなく、お2人は衣装の打ち合わせに来ていて、時間があったので衣装合わせを覗きにいきました。

タキシードの採寸をしていたようで、新郎様が試着室、新婦様が外側にある椅子で雑誌を読んで待っている様子。

 私が新婦様と雑談していると、試着室の中から楽しそうな声が聞こえてきます。

新婦様も「●●(新郎)は『打ち合わせには行かない』なんて言っていたのに、楽しんでくれていてよかったです」と話していました。

採寸が終わり、タキシードを選んでいる時、2着に絞られ、ドレスコーディネーターが「こちらよりこちらの方がお好きそうだし似合いそうですよ」と勧めています。

しかし、少し前の話で、新婦様はもう片方の方を気に入っていたのを、私もコーディネーターも聞いていました。

こういう場合は、新婦様のご意見に合わせてお勧めするのがセオリーです。

しかし、悪気はなかったのかもしれませんが、ドレスコーディネーターは新婦様のお好みとは違う方を自身の視点からお勧めしてしまっていたので、私はとっさに「どちらもお似合いですが、前の方が柔らかい雰囲気で良いかもしれません、ドレスとの相性もあるし...」と伝えました。

しかし、新郎様は何も気にせず、なんとなくの雰囲気で、ドレスコーディネーターのおすすめした方を選び、この日の打ち合わせは終了。

新婦様は、どことなく浮かない顔をされているように私は見えましたが、その細やかな表情の変化に、打ち合わせの楽しさの中にいた新郎様は気づくことができなかったのかもしれません。

スタッフへの指導‼プランナーの存在意義の再確認

お2人が帰った後、ドレスコーディネーターと話しました。

「今日のタキシードの勧め方は、新婦様への配慮が足りなかったんじゃないかな? それと、楽しく打ち合わせをするのはとても良いことだけど、試着室の中で新郎様と楽しそうにしているのを、外にいる新婦様がどう思うか想像してみて

と伝えました。

すると驚きの事実が発覚…

「いや、本当にそうですよね、今冷静になると、そのとおりです。実は、あの新郎様、私の元カレなんです。それで好みを知っていたからおすすめしてしまった...」と。

新婦様のお気持ちを考えると、これは極めて慎重な対応が求められる状況でした。

新婦様から見れば、いくらスタッフでも女性であり、自分抜きで楽しそうにしている、さらにそれが元カノだとわかれば、良い気がするはずありません。

コーディネーターはもともと素直で良い子で、真摯に反省していましたが、新婦様のお気持ちを考えるとこのままではいけないと判断し、上司に事情を話して担当を替えてもらうことにしました。

ドレスコーディネーターの子にはもちろんフォローもしつつ、2人の幸せな結婚式のためにと納得してくれました。

次の打ち合わせで「こちらの勝手な事情で、ドレスコーディネーターの担当が変わることになりました。すいません」と新しいスタッフを紹介、新婦様はどこかほっとしたような表情を浮かべていたのが印象的でした。
一方で新郎様は、特に気にしていないご様子でした。

その後の打ち合わせは順調にすすみ、結婚式も無事滞りなく終えました。

後日、新婦様からお礼の手紙をいただき、そこにはこう書かれていました。

●●(新郎)から、衣装スタッフさんが元カノだったと聞きました。あの打ち合わせのあとは、初めて大ゲンカになりました(笑)あの時、事情を察してプランナーさんのご配慮で担当を替えてくださったんですよね? 本当にありがとうございます。おかげさまで、何のしこりもなく打ち合わせを進めることができ、幸せな結婚式を挙げられました」

とのことで、ホッと胸をなでおろしました。

プランナーが直面する、新婦様の繊細な感情」「『嫉妬』という見えざる壁

実は、プランナーや衣装スタッフは女性が多いため、長い打ち合わせ期間の中で、新婦様がスタッフに対して複雑な感情を抱かれるケースも、決して珍しいことではありません。

長い期間をかけて打ち合わせをするため信頼関係が大切になりますが、つい仲良くなりすぎてしまうことも。私もそうした経験は多かったのですが、どれだけ親しくなっても、常に「新婦様の味方であること」、そして「基本的に新婦様の方を向いて話すこと」を徹底していました。

だいたい8対2の割合で新婦様と話します。

この時期の新婦様は、気持ちも敏感で繊細になりやすいため、最大限配慮していくところです。

スタッフ側としては1ミリも気持ちがなくても、新婦様にとっては女性の一人に見えています。

実際に、プランナーに嫉妬して担当替えというケースは、ゼロではありません。

プロとしての接客、信頼関係の構築、新郎新婦様にとってのプランナーの存在意義、改めて考えさせられたエピソードでした。


ライター:yukimaru

大学卒業後、フリーターを経てウェディングトップの大手の会社に入社。ウエディングプランナーを10年経験し、その後、支配人を5年、エリアマネージャーとして全国の店舗の管理活動を行っている。現在は、ウェブライターとして活動。ウエディングプランナーから培った「人を思う気持ち」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。


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