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「ブラックタイガー」と「バナメイ」何が違う? 天然と養殖の見分け方は「背ワタ」にあり? エビの栄養と使い分け

  • 2026.1.27

エビの種類と特徴、天然・養殖の見分け方は?

エビは、日本人に古来より愛されてきた魚介の一つ。
エビは、日本人に古来より愛されてきた魚介の一つ。

日本人に古来愛されてきた魚介の一つ、エビ。お正月やおめでたいハレの日には欠かせない食材ですが、鮮魚コーナーに並ぶさまざまな種類のエビを見て、「違いがよく分からない」と思ったことはありませんか? 今回は代表的なエビの種類と特徴、含まれる栄養の違いや、天然・養殖の見分け方について解説します。

世界に約3000種類のエビが生息し、食用として親しまれているのは約150種類。その中で、お正月やお祝いの席でよく食べられるエビが、お頭付きの「車エビ」「伊勢エビ」でしょう。

●車エビ

江戸時代から「エビ」といえば車エビを指す代表格。体を曲げた状態が車のように見えるのが名前の由来で、長いヒゲと丸まった腰が老人に似ていることから長寿のシンボル的存在に。体長20センチ程度のものを「車エビ」、それ以下のものは「サイマキエビ」「マキエビ」、20センチ超になると「オオマキエビ」と呼ばれています。

エビの中でもアミノ酸のグリシン、グルタミン酸、プロリンが豊富で、甘みとうまみが強め。グリシンはコラーゲン生成に不可欠なアミノ酸で、肌と関節の健康を維持したり、睡眠の質を向上させる働きがあることでも知られています。

●伊勢エビ

三重県・伊勢が産地であったこと、磯でよく取れることからイソエビ→イセエビと転じて名付けられたといわれています。禁漁期を除く9月から翌年5月が旬。お刺身をはじめ、殻付きのまま調理する鬼殻焼き、具足煮は、お祝いの席に欠かせない縁起料理として人気です。

免疫機能の増強や成長ホルモンの分泌促進、脂肪代謝促進に関与しているアミノ酸のアルギニンを多く含んでいます。

価格も手頃なクルマエビ科の庶民派エビたち

車エビは高級食材のイメージが強いですが、スーパーなどでおなじみのエビの多くも、実はクルマエビ科の仲間です。比較的お手頃な価格で年中手に入り、天ぷら、エビフライ、エビグラタン、エビチリなど、和洋中問わず幅広い料理に利用できるストライクゾーンの広さも魅力です。

●ブラックタイガー

ほとんどが輸入もの。冷凍・解凍エビの中で高いシェアを誇り、国民的な知名度があります。大きいものは体長30センチを超え、丼からはみ出す天丼やジャンボエビフライに使用されることも。

実は、エビの中でカルシウム含有量がトップクラスを誇り、更年期障害の緩和や老化予防に役立つセレンも多く含みます。成長期の子どもがいる場合や、ゆらぎ世代の方は参考にしてみてください。

●大正エビ

エビの中では赤みの色素が弱め。仕上がりの色を気にせず、衣でうまみが封じ込められる天ぷらやエビフライがおすすめの食べ方です。

色鮮やかさは控えめですが、車エビや伊勢エビに匹敵するアミノ酸(アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸など)を含み、味わい深いのが特徴です。

●バナメイエビ

インドネシアなどで養殖された輸入品が多く、病気に強く成長が早いため、ブラックタイガーを席巻する勢いで出回っています。甘みが強い車エビの良さを継承し、アミノ酸のグルタミン酸やプロリンが豊富で味が良いことも特徴。色味も美しい赤色に仕上がります。

●芝エビ

かつて、東京の芝(現在の港区)が海に面した浜だったころに、たくさん取れたのが名前の由来です。小ぶりなサイズで、かき揚げや素揚げにおすすめ。スーパーなどでは、殻をむく手間を省くため、むき身で売られていることも多いです。

甘エビ、桜エビ…生や干して食べるエビの魅力

●甘エビ

ゆでたり、焼いたりして食べることが多いエビの中で、生食されているのが甘エビ。その名の通り甘みがあり、身はとろけるように柔らかいのが特徴。身だけでなく、頭部分のミソも風味豊か。カルシウムが多く、うまみと甘みのもとになるアミノ酸もバランスよく含まれています。赤エビとも呼ばれ、鮮度が良いほど赤みが強い特徴があります。

●桜エビ

漁獲シーズンは、春と秋の年2回。丸ごと塩ゆでして乾燥させた干しエビとして多く出回っていますが、名前の由来になっている桜が咲く春の時期は、生の刺身や釜揚げも人気です。

カルシウム、マグネシウム、ヨウ素、セレンが豊富で、特に干しエビはミネラル成分が凝縮されています。ちらしずしやご飯、パスタなどに合わせるだけでも、手軽にミネラル補給ができます。

がんや糖尿病予防の効果も期待される成分が凝縮

どのエビにも共通する栄養ポイントは、アミノ酸バランスが良い高タンパク食材であり、脂質や糖質が低く、ダイエットや筋活志向の人におすすめであること。

さらに、インスリンの分泌や血糖値を安定させる働きが注目されているミネラル(バナジウム)、発がん抑制にも役立つとされる強い抗酸化作用で知られる赤色の色素成分(アスタキサンチン)を含んでいます。縁起が良いだけでなく、健康にも良い成分がたっぷり詰まっているのがうれしいですね。

天然と養殖の見分け方

背ワタは天然・養殖を問わず取り除いてから調理
背ワタは天然・養殖を問わず取り除いてから調理

最後に、豆知識を一つ。エビを調理するときに欠かせない下処理が、背ワタ取りです。背ワタはエビの消化管で、実は天然ものは背ワタが黒く、養殖ものはピンク色(または白っぽい色)である傾向があります。

養殖のエビは出荷の数日前から餌を与えないため腸の中が空っぽになり、天然ものは消化されたものが腸の中に残っているため黒いというわけ。背ワタは臭みや苦みの原因になるだけでなく、残っていると口当たりも悪くなるので、天然・養殖を問わず取り除いてから調理するようにしましょう。

(野村ゆき)

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