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「狙われています」元警察官が警告。空き巣犯にとって“格好の標的”に…家でやりがちな「NG生活習慣」とは?

  • 2026.1.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「うちはお金持ちじゃないから泥棒なんて入らない」 「オートロックのマンションだから大丈夫」

そう思い込んでいる家こそ、実はプロの空き巣犯にとって格好の「標的」になっているかもしれません。犯人は決して運任せで押し入るわけではなく、事前の「下見」で冷徹にターゲットを選別しています。そして、その選別基準は、高価な壺があるかどうかではなく、「抵抗されずに確実に入れるか」という一点にあるのです。

では、家の何を見て「ここはイケる」と判断しているのでしょうか? 今回は、元警察官(生活安全課)であり、現在は防犯インフルエンサーとして活躍するりょうせいさんにインタビュー。「築年数から推測されるリスク」や「洗濯物が語る居住者情報」、そして高価な設備を買わずにできる「最強の防犯習慣」について、犯人心理を知り尽くしたプロの視点から解説していただきました。

なぜ「古い家」ほど狙われるのか? 犯人が下見で見抜く「反撃リスクの低さ」と「タンス預金」の期待値

---犯人が下見をする際、「この家は隙だらけ(カモだ)」と判断する、外から見て一発でわかる「家の特徴」や「生活の痕跡」は何ですか?

りょうせいさん:

「空き巣や忍び込み犯にとって、犯行は衝動ではなく「どれだけリスクを回避できるか」を見極めたうえで行う行為です。

そのため、多くの犯人は必ず事前に下見(マーキング)を行います。
下見の目的は、侵入のしやすさだけではありません。犯人は「捕まる可能性」「反撃される危険性」「得られる見返り」を総合的に判断しています。

例えば、比較的古い建物や設備が目立つ住宅の場合、「高齢者が住んでいそう」「身体的な反撃のリスクが低そう」と推測されることがあります。さらに、高齢者世帯であれば、現金を金融機関ではなく自宅で管理している可能性があると考える犯人もいます。
このように、建物の状態や周囲の環境から、住人の年齢層や生活背景まで読み取ろうとするのです。

実際の現場でも、被害に遭った住宅の多くは、犯行前に一度は下見に来られていました。「偶然この家に入った」というケースは少なく、ほとんどが事前に情報を集めたうえで狙われています。
下見とは、犯人にとって犯行の成否を分ける重要な準備段階なのです。」

カーテンの隙間は「招待状」。SNSや洗濯物からダダ漏れしている“犯行に都合のいい情報”とは

---最近はリアルな下見だけでなく「SNS」も情報源になると聞きます。家の中の写真をアップする際、背景や窓の景色など、元警察官の目から見て「これは危ない」と感じる写真はどのようなものですか?

りょうせいさん:

「犯人が「入りやすい」と判断するポイントは、防犯設備よりも、日常生活の中で自然に出てしまう情報です。
例えば、カーテンの隙間から室内の様子が見える、洗濯物の種類や干し方から性別や一人暮らしが推測できる、ゴミ出しの時間や量が毎回ほぼ同じ、こうした要素はすべて判断材料になります

犯人は「侵入できるか」だけでなく、「侵入した後に反撃されないか」も重視します。
生活感が強く出ている家ほど、中にいる人の行動や属性を想像しやすく、「入りにくそう」よりも「反撃されなさそう」という印象を与えてしまうことがあります。

警察官時代の経験でも、被害に遭った住宅の多くは、特別に無防備だったわけではありません。ただ、外から見て情報が多く読み取れる状態だったケースが目立ちました。
犯人は慎重で臆病です。少しでも不安要素があれば、別の家に移ります。逆に言えば、得られる有利な情報が多い家ほど選ばれやすくなるのです。」

最強の防犯は「情報を出さないこと」。カメラや鍵より効果的! 0円でできる“鉄壁の習慣”

---犯人と鉢合わせたり、狙われたりしないために、今日から0円でできる「最強の防犯習慣」を一つ挙げるとすれば何でしょうか?

りょうせいさん:

「最も優先すべき防犯対策は、「生活情報を外に漏らさない」ことです。
犯人は侵入する前に、その家の中を想像しています。想像しやすい家ほど、リスクが低いと判断されやすくなります。

具体的には、カーテンやブラインドを活用して室内を見せないこと、洗濯物の干し方を工夫して属性を特定されにくくすること、ゴミ出しのルールを守り生活リズムを固定化しすぎないことが挙げられます。
これらは特別な費用をかけず、今日から実践できる対策です。

防犯というと、防犯カメラや高性能な鍵などに目が向きがちですが、多くの犯人は「入る前」の段階で侵入先を選別しています。
狙われない状態を作ることこそが、結果的に最も効果の高い防御になります。
まずは日常の行動を見直し、「この家は面倒そうだ」と思わせることが、防犯の第一歩です。」

防犯とは「情報を隠すこと」。犯人に“想像”させる隙を与えるな

防犯対策」と聞くと、つい防犯カメラや二重ロックなどの「設備」にお金をかけることをイメージしがちです。しかし、りょうせいさんの言葉から見えてきたのは、犯人が犯行前に「情報のパズル」を組み立てているという現実でした。

今回のポイントを整理すると、以下の3点になります。

  1. 犯人は「下見」でリスク計算している 「入りやすさ」以上に「捕まらないか」「反撃されないか」を重視しています。
  2. 生活感は「弱点」になる 洗濯物やゴミ出しのルーティンから、居住者の年齢や性別、生活リズムを特定されないよう注意が必要です。
  3. 最大の防御は「中を見せないこと」 カーテンを閉める、干し方を工夫するなど、生活情報を遮断して「中の人が読めない不気味さ」を演出することが、0円でできる最強の抑止力です。

「我が家は大丈夫」という油断こそが最大の隙です。 まずは今日、帰宅した際にご自身の家を外から眺めてみてください。「もし自分が泥棒なら、この家について何がわかるか?」──その視点を持つことが、家族と財産を守る第一歩となります。


監修者:防犯インフルエンサー りょうせい(りょうせい 元生活安全課

元警察官(警察歴10年)。生活安全課で行方不明やDVなどの人身事案を担当し、防犯の広報や啓発活動にも携わる。現在は防犯アドバイザーとして活動し、Xや音声配信(StandFM)を通じて、日常生活に取り入れやすい防犯の工夫を発信している。