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「特に注意して」不動産会社が警告。新築マンション購入で“大損”になるかも…プロが予測する「避けるべき物件」の特徴とは

  • 2026.1.19
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出典元;photoAC(※画像はイメージです)

「マンション価格がこんなに高騰しているのは、建築資材費のせい?」そう思っている方は多いでしょう。

しかし、実際にはそれだけでは説明がつかない、複雑な背景が絡んでいます。なぜ今、都市部のマンション価格はこれほどまでに上がってしまったのでしょうか?また、こうした状況の中で、どの物件を選び、いつ購入することが賢明なのか。この記事では、合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さんの見解をもとに、価格高騰の構造的な要因と購入時の注意点をわかりやすく解説します。これを読むことで、あなたの物件選びや購入の判断がグッと確かなものになるはずです。

なぜ建築資材費だけで価格高騰は説明できないのか?

---建築資材費の高騰がニュースになることは多いですが、本当にそれだけでマンション価格が上がっているのでしょうか?

岩井佑樹さん:

「建築資材費の上昇がよく取り上げられますが、実際にはそれだけで現在の価格高騰を説明することはできません。

私が現場で強く感じているのは、「供給構造そのものが変わってしまった」という点です。

まず大きいのが、都市部を中心とした用地取得費の高騰です。駅近や再開発エリアでは、土地の仕入れ段階ですでに数年前とは比べ物にならない価格になっています。デベロッパーとしては、仕入れた以上は一定以上の価格で売らなければ事業として成り立たないため、販売価格が押し上げられます。

次に、人件費と工期リスクです。職人不足は深刻で、工事が予定どおり進まないリスクを織り込んだ価格設定になっています。工期が延びれば金利負担や管理コストも増えるため、その分も販売価格に反映されます。

さらに見逃せないのが、金融環境と投資マネーの影響です。低金利が長く続いたことで、「実需+投資」の両面からマンション需要が高まりました。特に都心部では、居住目的だけでなく、将来の売却や賃貸を前提に購入する層が一定数存在し、価格を下支えしています。
加えて、分譲マンションの新規供給数そのものが減っている点も重要です。

デベロッパーが採算の合わない郊外案件を減らし、利益が見込めるエリアに集中した結果、供給が絞られ、価格が下がりにくい構造ができあがっています。

つまり、今の高騰は一時的なコスト上昇というより、「土地・人・金融・供給」のすべてが絡み合った構造的な問題だと考えています。」

価格だけが先行する物件、購入に際しての注意点とは?

---現在の建築資材高騰を受けて、新築マンション購入を検討している方が避けるべき物件の特徴や、購入タイミングの判断基準について教えてください。

岩井佑樹さん:

「今の市況で特に注意していただきたいのは、「価格を正当化する理由が弱い物件」です。具体的には、立地や将来性に対して、価格だけが先行している物件は慎重になるべきだと感じています。

例えば、駅距離が中途半端、周辺に明確な再開発計画がない、生活利便施設が将来的に増える見込みも薄い。それにもかかわらず「新築だから」「今は高いのが当たり前だから」という理由で強気の価格設定になっている物件は、将来の出口(売却や住み替え)で苦労する可能性があります。

また、専有面積を極端に削って価格を抑えている物件にも注意が必要です。一見すると手が届きやすく見えますが、暮らしにくさが後から効いてきたり、将来売却時にターゲットが限定されやすくなります。資材高騰への対策として間取りを無理に削っているケースは、長期目線ではリスクになりやすいです。

購入タイミングについては、「価格が下がるかどうか」だけで判断しないことが重要です。私がよくお伝えするのは、自分のライフプランと資金計画が固まっているかを基準にするという考え方です。

・転勤や家族構成の変化の可能性
・住宅ローン返済が将来も無理なく続くか
・数年後に売却や賃貸という選択肢を取れるか

これらを冷静に整理したうえで、「今買っても身動きが取れるか」を判断軸にすると、タイミングを見誤りにくくなります。」

マンション購入のタイミング、何を基準に判断すべきか?

---価格がこれから下がるかどうかだけで判断して良いのでしょうか?購入のタイミングで重視すべきポイントは?

岩井佑樹さん:

「私が購入相談の場で必ずお話ししているのは、「価格そのものより、逃げ道があるかどうかを見る」という視点です。これは非常に現実的で、今すぐ実践できます。

まず一つ目は、中古市場での立ち位置を必ず確認することです。検討中の新築マンションが、同エリア・同規模の築5〜10年の中古と比べて、どれくらい価格差があるのか。この差があまりにも大きい場合、将来の価格調整リスクを覚悟する必要があります。モデルルームでは触れられないポイントですが、非常に重要です。

二つ目は、「もし3年後に売るなら?」と仮定して考えることです。転勤、家族構成の変化、収入の変動は誰にでも起こり得ます。そのとき、ローン残債と想定売却価格の関係がどうなるのか。売却しても大きな持ち出しにならないか。この視点を持つだけで、無理な判断を避けやすくなります。

三つ目は、仕様や設備ではなく、変えられない要素を重視することです。内装や設備は後からどうにでもなりますが、立地、駅距離、周辺環境、管理のしやすさは変えられません。資材高騰下では「設備の豪華さ」で価格を納得させようとする物件も多いため、冷静な切り分けが必要です。

なお「今買うべきか、待つべきか」で悩んでいる方ほど、買わない判断も立派な選択肢だということを忘れないでください。焦らず比較し、数字と現実の両方を見たうえで決断できれば、大きく損をする確率は確実に下げられます。」

マンション価格高騰の背景を理解し、賢い選択を

今回の取材からわかったのは、都市部のマンション価格高騰は単なる建築資材の値上げだけでなく、土地取得費の急増、職人不足による人件費と工期リスクの増加、低金利を背景にした投資需要の高まり、そして供給そのものが絞られているという四つの要素が絡み合う構造的な問題だということです。

こうした状況の中では、ただ価格が高いからといって飛びつくのではなく、物件の立地や将来性、実際に逃げ道(売却や賃貸の可能性)があるかを慎重に見極めることが不可欠です。

また、購入のタイミングも価格の上下だけを気にするのではなく、自分のライフプランと資金計画がしっかり整い、変化に対応できる柔軟性があるかを基準に判断しましょう。中古市場の比較や将来の売却シナリオを想定すること、そして変えられない要素を重視することが、長期的に満足できる住まい選びにつながります。

最も重要なのは、焦らず、数字と現実を冷静に見つめた上で判断を下すことです。これが、価格高騰という不安定な市場で損を防ぎ、後悔しない選択をするための鍵となるでしょう。


監修者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹
合同会社ゆう不動産代表。『売る力 × 伝える力』を軸に、不動産の価値を最大化している。不動産売買の専門家として現場に立ちながら、不動産分野に特化したWebライターとして1,000本以上の記事を制作。売却査定から仲介・買取まで幅広く対応し、物件の魅力を正しく伝えることで「早く・高く・安心」の取引を実現している。派手な宣伝よりも、目の前の一人に誠実に向き合う姿勢を大切にしている。地域に寄り添いながら、不動産とWebを掛け合わせた独自の発信力で、オーナーに最良の選択肢を示すことが使命。「売買専門 × 情報発信」の融合ビジネスで、不動産の価値を丁寧に引き出している。