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「最優先で確認して」不動産会社が警告。“家賃が安い物件”にはワケがあった…内見でチェックすべき「危険な特徴」とは?

  • 2026.1.17
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

賃貸物件の内見では、室内の設備や間取りばかりに気を取られてしまいがちです。しかし、大切なのは共用部分の状態もよく観察すること。いったいなぜ共用部の管理状況が重要なのでしょうか?安い家賃の物件には落とし穴があるのか、どうやって見分ければ失敗しないのか、不安に思う方も多いはずです。合同会社ゆう不動産の代表、岩井佑樹さんの見解に基づき、今回は共用部から読み解く「物件の本当の姿」とは何か、その見極め方をわかりやすく解説します。

共用部の清掃やメンテナンスは物件の「健康診断」

---家賃が相場より安い物件の共有部分において、管理状態の悪化や住環境の問題を示すサインとして、最も注意深く確認すべき箇所はどこでしょうか?

合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さん:

「私が最初に確認するのは、建物全体で清掃やメンテナンスがきちんと続けられているかという点です。特定の設備を見るというよりも、共用部を歩いたときに受ける全体の印象を重視しています。

例えば、エントランスや廊下、階段にゴミや私物が置きっぱなしになっていないか、床に砂や枯れ葉が溜まったままになっていないか。こうした状態が見られる物件は注意が必要です。

日常的な清掃が行われていないということは、管理会社やオーナーの目が十分に届いておらず、設備の不具合や入居者間のトラブルも後回しにされやすい傾向があります。

また、掲示板に貼られているゴミ出しや騒音に関する案内、駐輪ルールなどのお知らせが何年も前のまま更新されていなかったり、紙が色あせて文字が読みにくくなっていたりする場合も管理体制が弱まっているサインです。

こうした管理の緩みは、住環境にそのまま影響します。管理が行き届いていない物件では、以下のような問題が起こりやすくなります。

・騒音トラブルが放置されやすい
・ゴミ出しルールが守られにくい
・注意しても改善されない状況が続きやすい

その結果、住みにくさから退去者が増え、空室対策として家賃を下げざるを得なくなるケースも少なくありません。家賃が安い理由は、事故物件だけとは限りません。

共用部の状態には、その物件の実態がはっきり表れると感じています。」

掲示板や共用部の小さな変化が「管理の緩み」を知らせるサイン

---共有部分の劣化を見抜くために、内見時に特にチェックすべき箇所(例:エントランスの清掃状態、郵便受けの管理状況、階段や廊下の照明など)とその判断基準を教えてください。

合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さん:

「内見時に私が必ず確認するのは、次のような共用部分です。

・エントランスの清掃状態
・郵便受け(集合ポスト)の管理状況
・階段や廊下の照明・共用部の傷み具合

まず確認したいのが、エントランスの清掃状態です。床を見て、ベタつきがないか、砂やゴミが隅に溜まったままになっていないかをチェックします。

週に1回程度でも定期清掃が入っていれば、最低限の清潔感は保たれます。逆に、汚れが重なって層のようになっている場合は、清掃頻度が極端に低い可能性があります。
床だけでなく、ガラス扉や手すりに指紋や汚れが目立つかどうかも判断材料になります。

次に見るのが、郵便受け(集合ポスト)の状態です。チラシが溢れている、扉が壊れたまま直されていない、名前表示がバラバラといった状況は注意が必要です。

空室が多い、あるいは入居者の入れ替わりが激しい物件では、こうした状態になりやすい傾向があります。特にチラシが長期間放置されている物件は、防犯意識が低く見られがちで、住環境への不安も残ります。

さらに、階段や廊下の照明・共用部の傷みも見逃せません。照明の電球切れが放置されていないか、雨染みや天井の変色が目立たないかを確認します。昼間でも薄暗いまま改善されていない物件は、管理側が細かな不具合に対応していない可能性があります。
照明の交換はコストも手間も小さいため、そこが放置されている場合、他の設備も同様に後回しにされていると考えたほうが無難です。

判断基準はシンプルです。本来すぐに直せるはずの軽微な不具合が、そのまま放置されているかどうか。その一点を見るだけでも、物件の管理姿勢や住環境の質はかなり見えてきます。

内見では、ぜひ共用部分にも目を向けてみてください。」

内見で必ずチェックしたい共用部分と「管理が生きている証拠」

---家賃が安い物件を内見する際、共有部分で「これだけは必ず確認すべき」という最優先チェックポイントを教えていただけますでしょうか。

合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹さん:

「最優先で確認してほしいのは「きちんと管理が回っているか」です。家賃が安い理由は色々ありますが、住み心地を左右するのは結局ここに尽きます。共用部に人の手が定期的に入っている痕跡があるかどうかを見てください。

チェックの目安は次のとおりです。

・清掃記録や点検記録が掲示されている
・管理会社の連絡先が分かりやすい場所に明記されている
・掲示板のお知らせ(ゴミ出し、駐輪、騒音など)が最近の日付で更新されている
・球切れや小さな破損が放置されていない

これらがしっかり揃っている物件は、家賃が相場より安くても単に「募集戦略として抑えているだけ」というケースがあります。たとえば築年数が古い、駅から少し遠い、1階で敬遠されがち、といった理由で賃料を抑えつつ、管理自体はしっかりしている物件も実際にあります。

一方で注意したいのは、管理の“気配”が消えている物件です。管理会社名がどこにも見当たらない、連絡先が古い、掲示物がほぼ無い、共用部の不具合が放置されている。こうなると、トラブルが起きたときに相談先が分からず、入居後のストレスが一気に増えます。

安さの理由が管理の弱さにある物件の場合、入居後に「騒音やゴミ問題が改善されない」「設備の不具合を相談しても対応が遅い」といった不満が積み重なりやすくなります。いざ住んでから気づいても、すぐに引っ越すのは現実的ではなく、我慢しながら暮らすことになるでしょう。

共用部はその物件の素顔が出ます。内見では室内だけで判断せず、共用部に“管理が生きている証拠”があるかを一点だけでも確認してみてください。」

共用部から見抜く管理状態で失敗しない物件選びを

共用部はその物件の素顔を映し出します。家賃が安く見えても、管理がしっかりしている物件は意外に多く、築年数や立地条件などの理由で賃料を抑えている場合があります。

反対に、管理が行き届かず相談先も不明瞭な物件では、入居後の騒音・ゴミ問題や設備不具合対応の遅れなど、ストレスを抱えやすくなります。最悪の場合、引っ越すまで我慢が続くことになるでしょう。

内見の際は室内だけでなく、ぜひ共用部分の状態をしっかり確認して、「管理が生きている証拠」を見抜く目を持ってください。これが快適な新生活を送るための第一歩です。


監修者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹
合同会社ゆう不動産代表。『売る力 × 伝える力』を軸に、不動産の価値を最大化している。不動産売買の専門家として現場に立ちながら、不動産分野に特化したWebライターとして1,000本以上の記事を制作。売却査定から仲介・買取まで幅広く対応し、物件の魅力を正しく伝えることで「早く・高く・安心」の取引を実現している。派手な宣伝よりも、目の前の一人に誠実に向き合う姿勢を大切にしている。地域に寄り添いながら、不動産とWebを掛け合わせた独自の発信力で、オーナーに最良の選択肢を示すことが使命。「売買専門 × 情報発信」の融合ビジネスで、不動産の価値を丁寧に引き出している。