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「避けるようにしましょう」管理栄養士が指摘。『朝のコーヒー』で血糖値が急上昇…不調を招く「NGな飲み方」とは?

  • 2026.1.10
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朝イチのコーヒーを飲む習慣がある人は多いですが、「空腹時に飲むと血糖値が急上昇するのでは?」と心配に思ったことはありませんか?

特に健康やダイエットが気になる方にとって、朝の飲み方で体にどんな影響があるのかは気になるところです。この記事では、朝のコーヒーと血糖値の関係について、管理栄養士の工藤まりえさんに詳しく伺いました。

なぜ同じコーヒーでも飲み方や体質で影響が異なるのか、そして朝のコーヒーをもっと快適に楽しむためのポイントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

朝の空腹時にコーヒーを飲むと血糖値はどうなる?

---多くの人が眠気覚ましに良かれと思って飲んでいる「朝イチの空腹時コーヒー」ですが、具体的にどのようなメカニズムで血糖値を急上昇させてしまうのでしょうか? カフェインの影響なのか、それとも起床時のホルモンバランス(コルチゾールなど)との関係なのか、体の中で起きている反応を教えてください。

工藤まりえさん:

朝イチの空腹時にコーヒーを飲む場合、必ずしも血糖値を急上昇させてしまうということはありませんが、飲み方によって血糖値に影響が出る可能性があるんです。

朝起きてすぐの空腹時に、砂糖やシロップをたっぷり入れた甘いコーヒーを飲んだ場合、糖質を一気に摂取することになるため、血糖値が急上昇しやすい点は比較的わかりやすいでしょう。

一方で、砂糖を入れていないブラックコーヒーでも、人によっては血糖値に影響が出る可能性があるとされています。起床直後は、体を活動モードに切り替えるために「コルチゾール」や「アドレナリン」といったホルモンが分泌され、肝臓から糖が放出されやすい状態になります。そこにカフェインを摂取すると、これらのホルモンの働きが強まり、食事をしていなくても血糖値が上がりやすくなる可能性があります。
また、すでに糖尿病疾患がある方の場合には、カフェインが一時的にインスリンの働きを弱める可能性も指摘されています。

なお、コーヒーと健康に関する研究は、血糖値だけでなく、ホルモン、代謝、生活習慣病リスクなど、さまざまな角度から数多く行われており、影響の現れ方には個人差が大きいことも指摘されています。そのため、朝のコーヒーと血糖値の関係についても、一律に語るのではなく、体質や飲み方を踏まえて考えることが大切だといえるでしょう。

朝の血糖値の乱高下「血糖値スパイク」とは?

---朝に血糖値を急上昇(スパイク)させてしまうと、その後の日中のコンディションや体調にどのような悪影響が出ますか? 「午前中に急激に眠くなる」「イライラする」「甘いものが無性に欲しくなる」など、読者が自分事として捉えられる具体的な自覚症状や、長期的な肥満リスクについて教えてください。

工藤まりえさん:

コーヒーを飲んでいるかどうかに関わらず、食事や甘い飲み物を一気にとった結果、血糖値が急上昇すると、その後、体は血糖値を下げようとしてインスリンを多く分泌します。この反応自体は正常ですが、人によっては血糖値が一気に下がりやすくなり、いわゆる血糖値の乱高下が起こる可能性があります。この、血糖値が急激に上昇した後、急降下する状態を「血糖値スパイク」と言い、血糖値のグラフが「とげ=スパイク」のように見えることから名付けられました。

朝食時にこの血糖値スパイクを起こしてしまうと、午前中に強い眠気を感じたり、集中力が続かない、気分が落ち着かないといった不調を感じたり、イライラしやすくなったり、甘いものや炭水化物を無性に欲しくなるといった感覚につながることもあります。

さらに近年では、「セカンドミール効果」といって、最初の食事や血糖値の動きが、その後の食事の血糖値にも影響を与えることが知られるようになってきました。朝に血糖値が乱れると、昼食後の血糖値も上がりやすくなる可能性があり、結果として一日を通して血糖コントロールが不安定になるケースも考えられます。こうした状態が続くと、間食が増えたり、食べ過ぎにつながりやすくなり、長期的には体重増加や肥満リスクに影響する可能性もあります。ただし、影響の現れ方には個人差があるため、「最近午前中に調子が出ない」と感じたときの一つの視点として捉えることが大切です。

朝のコーヒーとの上手な付き合い方とは?

---コーヒーをやめるのは難しいという人が多いと思います。血糖値の急上昇を抑えつつコーヒーを楽しむための「正しい飲み方」を教えてください。

工藤まりえさん:

コーヒーをやめるのは難しい、という方は多いと思います。まず前提として、朝にコーヒーを飲んだからといって、多くの方が深刻な血糖値スパイクを起こすわけではなく、過度に心配する必要はありません。ただ、体調や飲み方によって影響が出やすい人もいるため、少し意識することでより快適に楽しめます。

まずは、起床後すぐの空腹状態で、カフェインたっぷりのブラックコーヒーを避けるようにしましょう。空腹時のコーヒーは血糖値だけでなく、胃への刺激が強くなりやすく、ムカつきや胃もたれにつながることもあります。朝起きたら、白湯か水を一杯飲み、可能であれば少量でも朝食をとってからコーヒーを飲むのがおすすめです。食欲はないけどエネルギー源になるようにと、砂糖やシロップで甘くしてしまうのはNGです。
ブラック以外でも、牛乳や豆乳を加えてカフェオレや豆乳オレにすることもオススメです。無糖でもほんのり甘みも感じられ、胃への負担をやわらげつつ、たんぱく質やカルシウム、大豆由来の栄養素を補うことができます。
カフェインの影響が気になる方は、デカフェやカフェインレスを取り入れるのも一つの方法です。無理に我慢せず、自分の体調に合わせた飲み方を選ぶことが、コーヒーと上手につきあうコツといえるでしょう。

朝のコーヒーと上手に付き合うために

朝の空腹時に飲むコーヒーが血糖値にどのような影響を与えるかは、人それぞれの体質や飲み方によって異なります。砂糖たっぷりの甘いコーヒーは血糖値を急上昇させやすく、ブラックコーヒーでもカフェインの影響で血糖値が上がることがありますが、多くの人が深刻な血糖値スパイクを起こすわけではありません。血糖値スパイクは午前中の不調や、一日の血糖コントロールに影響することもあるため、朝は空腹状態でのカフェイン摂取を控え、まず白湯や水、軽い食事をとることがポイントです。さらに牛乳や豆乳を加えたカフェオレやカフェインレスを活用することで、体への負担を和らげつつコーヒータイムを楽しめます。自分の体調を観察しながら、少しの工夫で快適で健康的な朝のスタートを目指しましょう。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。