【京都】唯一残った「宝屋」　変わらない“背脂ちゃっちゃ”醤油ラーメンの美味しさ

西京極公園からもほど近い、五条西小路に店を構える「熟成細麺 宝屋」。一時期の拡大路線を経て、現在はここ一店舗のみとなった“残る宝屋”です。熟成細麺と背脂醤油が織りなす、これぞ京都クラシック！と言わんばかりの安定の美味しさを堪能してきました。

一時期の拡大路線だったが、今では唯一の「宝屋」

右京区・西京極エリア。近くにはイオンモール京都五条をはじめ便利な店舗が揃い、非常に住みやすい住宅街です。近くには西京極公園もあり、ファミリー層にも人気の高いエリアですね。

阪急西京極駅から徒歩10分ほど、五条西小路の交差点を少し南へ。レトロな外観の建物が見えてきますが、こちらが今回ご紹介するラーメン店「熟成細麺 宝屋 西小路五条店」です。

かつては拡大路線で飛ぶ鳥を落とす勢いだった「宝屋」。先斗町の本店をはじめ、伏見桃山、壬生、京都拉麺小路などにも展開していましたが、2011年に当時の運営会社が倒産。 その後、多くの店舗が閉店、あるいは経営が変わり「香来」「神来」「京（みやこ）」といった屋号で再出発を切りました。 そんな中、現在も「宝屋」の屋号を唯一残して営業を続けているのが、こちらの店舗なのです。

店内はカウンターとテーブル席があり、木材を多用したレトロな雰囲気。温かみのあるペンダントライトが印象的です。 おひとり様から家族連れまで、幅広い年齢層のお客さんに愛されている地域に馴染んだラーメン店です。

基本の醤油ラーメンのほか、味噌、さらに濃厚、濃厚味噌、濃厚カレーと計5種類の味が選べます。 餃子、焼飯、唐揚げ、玉子かけごはん、チャー丼などが付くお得なセットメニューも充実。 このご時世、ラーメン一杯800円（税込）という価格設定には、おトク感がありますね。

変わらない背脂ちゃっちゃの醤油ラーメン

今回は定番の「ラーメン（並）」に、煮玉子（150円）をプラス、ネギ多めで注文しました。 背脂がたっぷりとスープに浮かび、チャーシューとメンマもトッピングされた、これぞ京都クラシックな一杯です。

スープは京都人には馴染み深い、鶏ガラ豚骨の背脂醤油。 鶏と豚の旨味に醤油の香ばしさ、そして背脂の甘みが一体となった、コクがあるのに後味はスッキリとしたスープです。

そして、店名にも掲げられ宝屋系の象徴とも言えるのがこの「熟成細麺」。 細麺ながらもしっかりとしたコシがあり、シコシコとした食感がたまりません。啜り心地も抜群で、背脂が麺とスープの絡みをより一層引き立ててくれます。

薄くスライスされたチャーシューはとても柔らか。脂身と赤身のバランスが絶妙で、安定の美味しさです。 麺、スープ、具材のバランスが完成されており、「そうそう、これこれ！」と思わせてくれる安心の一杯でした。

卓上には胡椒、一味、ヤンニンジャンなどの調味料が揃っているので、味変もお好みで。ちなみに、テーブルにある可愛らしい「やかん」の中身はお水です。

お店の裏側には4台分の駐車場が完備されているのも、車移動が多い方には嬉しいポイント。

近年、京都でも多種多様なスタイルのラーメンが増えましたが、ここはまさに「原点」と呼べる背脂チャッチャ系の安心感があります。ふとした瞬間に、無性に食べたくなる。そんな歴史の詰まった一杯でした。

店舗情報

店名：宝屋 西小路五条店
住所：京都市右京区西院西溝崎町３３−１ 五条ローズハイツ １F
営業時間：11:00〜14:50 / 17:30〜21:50
定休日：水曜