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なんでいつも遅刻するの…!?定型発達の人にはわからない〈時間感覚がおかしい人〉の理由とは?【もしかして…発達障害!?】

  • 2025.12.10

「切り上げないと!と思っても続けてしまう」「朝までやめられずに、遅刻することが何度もある」。これがいつものこととなると、発達障害の傾向がありそうです。

徹夜でゲームにのめり込む。夢中になるとやめられない【ASD傾向】

ASDの人には、何かに夢中になるとわき目もふらずに没頭し、時間を忘れてのめり込む傾向があります。

ゲームをやっていたらいつの間にか夜中の12時! などという経験は多くの人にあると思いますが、「まずいまずい、早く寝なくちゃ」と適当なところで切り上げるのではないでしょうか。

ASDの人は、そろそろ寝ないと翌日に差し支えることに気づきにくいし、たとえ気づいてもやめられません。

このような状態を「過集中」と言います。文字どおり、集中しすぎてしまうんですね。ひとつのことから別のことへ、頭を切り替えるのが難しい状態です。

ただし、集中するのは好きなことに限ります。気持ちの乗らないことには過集中になりません。

過集中ゾーンに入ると、本人はめちゃくちゃ楽しいです。ゲーム以外にも、ギャンブルにのめり込む、家にも帰らず仕事にのめり込むなど、いろいろなケースがあります。

一心不乱に続けて、疲れも感じません。だからますますやめられないのですが、これが落とし穴。

知らないうちに疲れがたまって、仕事でミスをする、周囲の信頼を失う、体調をくずすなど、暮らしの中でさまざまな問題が起きてきます。

タイマーをセットして切り上げる練習を

過集中の大きな問題は、気づかないうちに体調をくずしやすいことです。「寝食を忘れる」という言葉のとおり、のめり込むあまり、食事や睡眠がおろそかになってしまいます。

なかでも睡眠は、翌日のパフォーマンスに大きく影響します。脳と体をメンテナンスする時間が確保できなければ、必ずどこかに悪影響が出てきます。遅刻やミスが続けば、周囲からの信用を失うことにもつながります。

とはいえ、それがわかっていてもやめられないのが過集中の厄介なところ。なかなか難しいことですが、まずは睡眠の重要性を理解することが第一歩です。

睡眠は、自分への大切な投資。あらかじめ切り上げる時間を決めて、タイマーをセットしましょう。

それでもやめられない場合は、家族に協力してもらい、時間になったらWi-Fiを切ってもらうなどの対策も検討してみてください。

教えてくれたのは…司馬理英子先生●司馬クリニック院長。医学博士。岡山大学医学部卒。1983年渡米。アメリカで4人の子どもを育てるなか、ADHDについての研鑽を深める。1997年に帰国し、東京都武蔵野市に発達障害の専門クリニックである司馬クリニックを開院。以来、子どもから大人までの治療を行っている。

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