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え…なんで無視!?定型発達の人にはわからない〈協調性がない人〉の理由とは?【もしかして…発達障害!?】

  • 2025.12.26

「会話している相手と目を合わせない」「あいさつをしない、会釈もしない」。これがいつものこととなると、発達障害の傾向がありそうです。

いつも無表情で反応が薄く、人の話を聞いていない【ASD傾向】

人との関わり方が独特なのがASD(自閉スペクトラム症)の人ですが、その特性のあらわれ方にはいくつかのタイプがあります。

たとえば、相手におかまいなしにグイグイかかわる「積極型」、相手の言いなりで断ることが苦手な「受け身型」などがありますが、上の漫画の人物は「孤立型」とされるタイプでしょう。

まじめでおとなしく、仕事は黙々とこなしますが、定時になればスーッと帰ってしまう。仕事の打ち合わせ中も相手の顔を見ないため、「聞いてるの?」と不安に思われることもあります。

実際には聞いているのですが、「聞いています」というメッセージが、しぐさや表情で伝えられないのです。

人は言葉だけでなく、しぐさや表情、姿勢などでもコミュニケーションをとっています。たとえば、何かを提案したときに相手が大きくうなずけば「賛成してくれている」、眉をひそめていれば「反対なのかな」といったように、非言語の反応を読み取っています。

ASDの人の脳の特性として、この「相互応答性」が乏しいことがあげられます。会話だけでなく、しぐさや表情など、言葉以外のコミュニケーションも苦手なため、相手が話していても無表情だったり、体を横に向けていたりすることがあります。

人とすれ違っても会釈をしなかったり、視線をうまく使えなかったりするのもその特徴のひとつです。話していても目が合わず、反応が薄いため、相手は戸惑ってしまうことも少なくありません。

相手のほうに体を向けて、目を見て話す練習を

人との関わりの中で、基本的な会話のマナーやテクニックとして、ぜひ覚えておいてほしいことがあります。まずは、視線の使い方――アイコンタクトです。

家族や信頼できる友人を相手に、目を見て話す練習をしてみましょう。話すときは、体の向きも相手の正面になるように意識します。どうしても目を合わせるのが苦手な場合は、相手の額やあごのあたりを見るようにするとよいでしょう。

どの場合でも、視線をときどき動かすのがポイントです。じっと見つめ続けると不自然になり、相手が居心地の悪さを感じてしまいます。

もうひとつ大切なのは、姿勢です。話をしている人のほうに体を向けましょう。首だけを向けるのと、体全体を向けるのとでは、相手の「聞いてもらえている」という感覚が大きく変わります。

体を向けて、目を合わせて話す――それだけで、お互いにわかり合えている感覚が生まれます。

こうしたやりとりができるようになると、仕事の場でも家庭でも、信頼関係が築きやすくなります。

教えてくれたのは…司馬理英子先生●司馬クリニック院長。医学博士。岡山大学医学部卒。1983年渡米。アメリカで4人の子どもを育てるなか、ADHDについての研鑽を深める。1997年に帰国し、東京都武蔵野市に発達障害の専門クリニックである司馬クリニックを開院。以来、子どもから大人までの治療を行っている。

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