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二日酔い対策に「水を大量に飲む」「カフェインを摂る」は間違いだった…医師が教える“肝臓をケアするポイント”とは

  • 2025.11.19
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

年末年始は飲酒量が増えやすく、肝臓への負担が大きくなる時期です。アルコールの多飲は脂肪肝や肝硬変につながるため、肝臓の「代謝能力」を守る飲み方が重要です。日本アルコールアディクション医学会理事でもある用賀きくち内科肝臓・内視鏡クリニック院長のの菊池医師が、正しい飲酒管理と肝臓ケアのポイントを解説します。

年末年始の飲酒と肝臓への負担

肝臓は体内に入ったアルコールを主に分解し、体に無害なものへ変える役割を担っています。お酒を飲むと、肝臓がフル稼働してアルコールを処理しようとします。この分解の過程で、いくつかの物質が生成されるのですが、その中には肝臓の細胞にダメージを与えることがある成分も含まれています。

また、アルコールの処理に使われる酵素の量には限りがあるため、過剰な飲酒は処理能力を超えることも。そうなると、アルコールが体内に留まってしまい、肝臓がさらに負担を抱え込みやすくなるとされています。

年末年始はイベント続きで飲酒量が増えがちですが、肝臓が1日に処理できるアルコール量には限度があります。ビール中瓶1本や日本酒1合程度なら無理なく代謝できますが、多量飲酒は脂肪蓄積や肝細胞の負担につながってしまうことも。

また、休肝日を設ければ大量の飲酒がなかったことになるわけではありません。そのため、日々の飲酒量そのものを意識することが大切です。さらに、日々お酒をたくさん飲んでいる人は、健康診断などで飲酒量を過少申告することがあります。そのため、AST/ALTやγ-GTP、MCVの上昇など血液データをしっかりと確認することが大切です。

最近では、FibroScanという脂肪肝の程度や肝臓の硬さを測定できる機器が登場し、肝臓の状態がよりわかるようになりました。

「二日酔い対策」の間違った知識

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

二日酔い対策として「水を大量に飲む」「カフェインでアルコールを抜く」といった説がありますが、実は根本改善にはなっていません。二日酔いは、アセトアルデヒドや脱水が原因のため、水分補給や軽食で回復を促すことが効果的です

また、飲酒前にアセトアルデヒド分解酵素を活性化するブロッコリースプラウトの摂取もおすすめ。ただし、ブロッコリースプラウトを食べたからと言って大量に飲酒をしていいというわけではありませんので、注意しましょう。

また、近年では完全に禁酒をするという形ではなく、安全な量まで減らす「アルコール減酒治療」が注目されています。禁酒は難しいと思っている人は、ぜひ専門家や医師に相談してみましょう。

肝臓の状態を知ることが大切

忘年会・新年会が続く季節こそ、肝臓の代謝能力を守ることが重要です。

  • 飲む量を常に意識する
  • 休肝日だけに頼らず総量を調整する
  • 二日酔い時は水分と軽食で回復を促す
  • 血液検査やFibroScanで肝臓の状態を確認する

これらを実践するだけで肝臓トラブルを大幅に減らせます。「少し飲みすぎかも」と感じたら早めに専門医へ相談し、健康な肝臓をキープしていきましょう。


監修者:用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長 菊池真大

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慶應義塾大学医学部卒業
東海大学医学部客員准教授
米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員
日本アルコールアディクション医学会理事
日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医
2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。

https://www.youga-naika.com/