『なぜかチャンスをもらえる人』が使っている…「努力します」でも「精一杯やります」でもない、“期待を引き出す言葉”とは？

2025.11.29

仕事やプライベートで「チャンスをもらえる人」と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか？「努力します」「精一杯やります」と約束する人も多いですが、実はそれだけでは人の期待を大きく引き出すことは難しいのかもしれません。では、なぜか周囲から信頼され次のステップやチャンスを自然と与えられる人は、どんな言葉を使っているのでしょうか？今回は、その秘密に迫ってみます。

心に響かない言葉と期待を生む言葉の違いとは？

「努力します」「精一杯やります」という言葉は、聞く側にとって「現時点では何か不足しているかもしれないが、頑張ります」という決意表明として受け取られます。一方で、少し曖昧で「結局どうなるのか」が見えにくいという側面もあります。つまり、「頑張る」という姿勢は示すものの、具体的なイメージや成果が共有されていないため、聞いた人は心から期待しにくいこともあるのです。

反対に、実際にチャンスを引き寄せている人の言葉には共通する特徴があります。それは「未来のビジョンと具体的な行動への言及」があることです。たとえば、「こういう結果を出せるように、こんな方法で取り組みます」「〇〇のスキルを活かして、チーム貢献します」といったように、「努力」だけでなく「方向性」や「狙い」が伝わります。こうした言葉は、相手に「期待できそうだ」という安心感を与え、結果的に信頼感をもたらすのです。

イメージが湧きやすい言葉で

それでは、普段の会話や面談、ミーティングなどで使える「期待を引き出す言葉」の具体的な例をご紹介します。重要なのは「具体性」と「ポジティブな未来のイメージ」を両立させていることです。

「〇〇のプロジェクトでは、△△の課題をこう解決して、チーム全体の効率を高めることを目指します」
「この分野の経験を活かして、〇月までにこれだけの成果を達成できるよう取り組みます」
「〇〇の知識を深めるために研修を追加で受け、具体的に〇〇の業務に応用していく予定です」

こうした言葉は、単に「頑張る」という意欲を伝えるだけでなく、その先の価値や変化がイメージできるため、話を聞いている側の期待が自然と膨らむ傾向があります。相手にとっても、あなたに任せることで良い結果が期待できそうだと感じやすくなります。

相手も自分も前向きになる…未来を描く言葉がカギに

「努力します」「精一杯やります」という言葉には、謙虚さや一所懸命さが感じられますが、場合によっては、弱みや自信のなさとして受け取られることもあります。反対に、具体的な行動計画や成果イメージを含んだ言葉は、聞き手の期待を引き出しやすく、自分自身も目標を明確化する効果があるのです。

つまり、なぜかチャンスをもらえる人は、このような“期待がふくらむ言葉”を意識的に使っているケースもあります。そうした言葉の選び方や伝え方を意識することで、あなた自身もチャンスや信頼を得る可能性が広がるかもしれません。

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。