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『なぜか話を聞いてもらえる人』は言わない…“伝わる相談の仕方”とは?

  • 2025.11.25
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

誰かに相談するとき、相手にしっかり話を聞いてもらえる人っていますよね。いくら話しても「そうなんだ」と軽く受け流されたり、途中で話を遮られたりすると、モヤモヤした気持ちが残ってしまいます。一方で、「なぜか話を聞いてもらえる人」は、どんな違いがあるのでしょうか?実は、話の内容だけではなく、伝え方や相手への配慮が大きく影響しているようです。

この記事では、そんな“伝わる相談の仕方”について考えてみましょう。

第一のポイント:伝わる相談は「何を言わないか」に秘密あり

一般的に相談というと、「自分の問題や悩みを全部伝えなければ」と思いがちです。しかし、話を聞いてもらえる人は、実はすべてを一気に話すわけではありません。感情的になり過ぎたり、問題の詳細を長々と説明するよりも、相談相手が理解しやすいようにシンプルに話すことが重要です。

たとえば「こんなに悩んでいる」「こんなに辛い」という気持ちを一気に伝えると、相手はどう対応すれば良いのか迷うことがあります。その結果、「大変だね」といった表面的な反応にとどまってしまうケースもあります。逆に、具体的な困りごとや「こんなサポートが欲しい」といったポイントが明確だと、相手も何を話せばいいかイメージしやすくなります。

つまり「話を聞いてもらいやすい人」は、相談内容を必要な範囲に絞って伝えることが多いといわれています。この整理された相談により、積極的に耳を傾けてもらえる下地を作っているのです。

背景にある“話の伝わりやすさ”の工夫とは?

背景を掘り下げると、伝わる相談には共通するいくつかの工夫があることが見えてきます。心理学やコミュニケーション研究の一部では、相談場面では『相手の受け取りやすさ』を意識すると効果的だと指摘されています。

具体的には、相談相手にとって親しみやすい表現や態度、明確な問いかけがカギです。相手も「どう答えたらいいのか」「何を訊かれているのか」が分かっていれば、適切に反応できます。一方で、話があいまいで長くなると、相手は内容の把握に時間がかかります。その結果、伝わりにくくなる可能性があります。

なお、相談内容をあらかじめ整理するための方法として、ノートに話したいことを箇条書きで整理しておくのもひとつの手段です。こうした準備は、伝えたい要点をはっきりさせる助けになり、相手とのコミュニケーションをスムーズに進められるでしょう。

“話を聞きたいと思う人”に変わるには

これまで述べてきたように、「なぜか話を聞いてもらえる人」は、ただ話すだけでなく、話の「伝え方」に工夫をし、「相手の聞きやすさ」に配慮しています。相談は自分の気持ちや思いを伝える大切な時間ですが、それが相手に届かないと、せっかくの相談がうまく活かせません。

自分の思いや問題をわかりやすく整理し、要点を絞って相談すること。相手の都合や受け取りやすさを考えて話すこと。これを意識するだけでも、相手が話を聞いてくれる雰囲気が作りやすくなるでしょう。もし「なかなか話を聞いてもらえないな」と感じているなら、伝え方や相談の仕方を見直すヒントにしてみてください。

伝わる相談は単なる“話の中身”よりも、“話しかたの工夫”によって生まれるコミュニケーションの成果とも言えます。次に誰かに話をするとき、少しだけ意識を変えてみることで、あなたの話が今よりもずっとスムーズに伝わるかもしれません。


監修者:あゆ実社労士事務所

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人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。