『なぜか誰とでも打ち解ける人』が大切にしているのは…「明るさ」でも「社交性」でもない、“安心感をつくるコツ”とは

2025.11.21

職場や友人の集まり、初対面の人ばかりの場でも、なぜかすぐに打ち解ける人っていますよね。ぱっと思い浮かぶのは「明るい」「社交的」といった特徴かもしれません。どうしてそんな風に自然と距離が縮まるのか。

この記事では、愛される人が大切にしている“安心感をつくるコツ”に焦点を当てて解説していきます。

打ち解ける鍵は“安心感”にあった！

誰とでもすぐに仲良くなれる人は、単に声が大きいわけでも、話し上手なわけでもありません。むしろ控えめでも、人の心を和ませるタイプはいます。打ち解けやすさには、『安心感の提供』が影響するといわれています。

例えば、話しやすい環境をつくるためには、柔らかい表情や、相手の話をしっかり聴いて共感を示す姿勢が大切です。明るい話題ばかりを追いかけたり、無理に自分をアピールしたりすると、反対に相手に緊張や警戒心が生まれやすいとも指摘されています。

相手が「この人となら自分のことを話しても大丈夫」と感じることが、距離をぐっと縮めるポイントになっているのです。

“安心感をつくるコツ”とは

では実際に、安心感をつくる人はどんなことを大切にしているのでしょうか。4つのポイントを紹介します。

相手の話をしっかり聴く
話し手が安心して自分の話を続けられるよう、合図を送ったりうなずいたりしてリアクションを忘れません。これは聴き上手とも呼ばれ、相手の自己開示を促す役割があります。
ジャッジせずに受け入れる
否定や批判を控えることで、相手が話しやすい雰囲気が生まれやすくなります。これによって「否定されたらどうしよう」という不安感が減り、心の壁が溶けやすくなります。
無理に話題を盛り上げようとしない
場を盛り上げるために明るさを演出しすぎることは、逆に距離感を感じさせる場合もあるので注意です。自然体でいることがむしろ親しみやすさにつながりやすいとされています。
安心できる雰囲気づくり
穏やかな声のトーン、適度なアイコンタクト、柔らかい表情など、非言語的な要素も重要です。これらは信頼感と安心感を伝える役割を持っています。

安心感に満ちた関係を築くには何も特別なスキルが必要なわけではありません。むしろ、ありのままの自分で相手と接し、相手の話にしっかり耳を傾けることがその基礎といえます。

また、安心感は相手に「自分は尊重されている」と感じさせることが多分に含まれているため、敬意や思いやりの気持ちも欠かせません。例えば、話の途中でさえぎらない、話した内容を覚えて次に活かすなど、小さな気遣いの積み重ねが信頼感への第一歩となります。

さらに「いつもと違う明るさ」よりも「安心していられる自然な雰囲気」の方が、長い付き合いの中で結果的に深い繋がりにつながる場合が多いようです。

「打ち解けられる人」の秘密は“安心感”がもたらす心の余白

初対面からすぐに距離が縮まる人を見ると、つい「明るいから」「話がうまいから」と思いがちですが、実際はもっと繊細で大切な要素が隠れていました。それは「相手がなにを話しても安心して受け止めてもらえる」という心の余裕や安全基地のような存在感です。

対人関係の難しさの一因として、安心感の不足が関係することも指摘されています。逆に言えば、安心感を育てる意識を持つことは誰でもできることであり、それが長い目で見て良好な人間関係に繋がるのだと考えられます。

「なぜかあの人と話すとほっとする」そんな気持ちを与えられる人になるために、今日からでもぜひ「無理に明るく振る舞う」ではなく「相手が安心できる環境づくり」を意識してみてはいかがでしょうか。

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。