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『なぜか話しやすい上司』は知っている…「どうした?」でも「何かあった?」でもない、“本音を引き出す一言”とは?

  • 2025.11.20
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

仕事中、ふと気になる表情をしている部下に対して「どうした?」や「何かあった?」と声をかけることはよくありますよね。でも、そんな言葉で部下の本音がなかなか聞き出せないことも多いのではないでしょうか。実は、“なぜか話しやすい上司”には、そうした定番の問いかけとは一味違う、“相手の心を開く一言”のコツがあるようです。今回は、その違いに迫ってみましょう。

「どうした?」では終わらない、相手の心に届く一言の正体

一般的に「どうした?」や「何かあった?」と聞くのは、相手の変化に気づいた証拠であり、親しみやすさの表現でもあります。しかし、これらの言葉は部下にとって「答えなければ」と感じさせやすく、本当の気持ちを話しにくいと感じられる場合があるようです。つまり、上司が伝えたい「あなたのことを気にかけているよ」というメッセージが、プレッシャーや確認のニュアンスに変わってしまうこともあるのです。

心理学の研究では、相手が心を開くためには“自己開示の安心感”と“相手への関心”のバランスが重要だとされています。例えば上司が自分のちょっとした最近の出来事を話したり、ちょっとした感想を伝えたりすることで、相手も心をゆるめて本音を話しやすくなるのです。また、部下の話すペースや言葉を遮らずに聞く傾聴姿勢も、信頼関係を築くうえで欠かせません。

例えば、「最近忙しいよね。最近〇〇にハマってるって言ってたけどどう?」といった具体的な話をすると、会話が成立しやすくなるでしょう。これによって、部下が抱える悩みや課題だけでなく、日常の小さな気づきや不安も共有されやすくなります。結果として、関係性がより円滑になりやすいとされています。

心の距離が縮まる言葉選び

では、具体的にどんな言葉や態度が使いやすく話しやすい環境をつくるのでしょう?少し意識してみたいポイントをまとめてみました。

  • 柔らかくて肯定的な言葉を選ぶ:「~してみる?」と提案形にしたり、「無理しなくて大丈夫だよ」と安心感を与えたりする。
  • 相手の様子や背景を観察する:忙しそうなら「最近忙しそうだね、お昼の休憩はきちんと取れた?」など。
  • 時間や場所を配慮する:「今、少し話す時間ある?」と声をかけ、集中できる環境作りを意識。
  • 聞く姿勢を崩さず、相手の話に小さくうなずく・頷きを示すことで共感を伝える。
  • 話の内容を急かしたり否定したりせず、まずは受け入れる姿勢を持つ。

こうした言葉や態度が、話しやすさを感じさせ、普段は言いづらい本音を話しやすくさせうるでしょう。もちろん個人差はありますが、相手を思いやる気持ちが伝わる一言は大切にされているように思います。

「本音を話しやすい上司」になるためのヒント

今回は『どうした?』『何かあった?』は、状況によっては部下にプレッシャーを感じさせることがあるとされています。こうした小さな心遣いは、人間関係の信頼や職場の雰囲気にも良い影響を及ぼすことが期待されます。

自分も「なぜか話しやすい上司」として頼られる存在になれるかもしれません。まずは今日から、いつもの「どうした?」から少しだけ言葉を替えて、相手の気持ちに寄り添ってみませんか?


監修者:あゆ実社労士事務所

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人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。