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『なぜか部下と自然に話せる上司』が言っている…「どうだ?」でも「頑張ってるか?」でもない、“心の距離を縮める一言”とは?

  • 2025.11.18
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

職場で上司と部下の間に壁を感じることは少なくありません。真面目に「どうだ?」と聞かれたり、「頑張ってるか?」と声をかけられても、かえって緊張してしまうことも。でも、なぜか自然に部下と話せる上司は、違う言葉を使っているのです。

今回は、“心の距離を縮める一言”に注目してみましょう。普通の質問とは違うその言葉が、会話の扉を開くカギになるかもしれません。

部下が「話しやすい」と感じるのはどんな一言?

「どうだ?」や「頑張ってるか?」のような言葉は一見、部下の状況を気遣っているようですが、これらは同時に少しプレッシャーを与える場合があります。上司からの質問が強く求められている感じや、結果を求められている圧を部下が感じることがあるからです。

そこで、多くの上司が無意識に選ぶのが、「最近何か面白いことあった?」など、業務から少し離れた話題を振る一言。

これは部下の心理的な安心感を高め、仕事の報告とは違う“人としての関わり”を感じさせる効果があります。心理学の研究でも、業務以外の会話や日常的な話題の共有が親近感の形成に役立つといわれています。

実際に、部下とのコミュニケーションで効果的とされるいくつかの一言例をご紹介します。

  • 「最近ハマってることある?」
    業務から離れた趣味や関心事を尋ねることで、話の幅が広がりやすく、部下の意外な一面を知るきっかけになります。

  • 「どうやってこれ乗り越えた?俺も参考にしたい」
    部下の工夫や努力に興味を持つ姿勢は、尊重と認知を伝えます。「できて当たり前」ではなく「すごいね」と認めるニュアンスが含まれています。

  • 「最近、お子さんは元気にしてる?変わったことはない?」
    体調はもちろん、生活面を気遣うことで対話に温かみが生まれます。日常のことに目を向けていると感じさせるのがポイントです。

こうした言葉は、挨拶以上の役割を果たしやすいといわれています。ポイントは、部下が自ら話すきっかけになりやすい質問形が多いことです。

言葉選びが空気を変えるきっかけに

「最近何かあった?」といった一言は、部下にとって「業務中の評価」や「結果」に直結しない、安全な対話の入り口になります。これにより部下は自然な流れでプライベートや感情を少しずつ開示しやすくなり、上司との心の距離が縮まるのです。

職場のコミュニケーションが円滑になると、チーム全体の雰囲気が良くなる傾向があります。協力関係やモチベーションの維持にも良い影響を与えると指摘されています。日々の何気ない言葉選びが、こうした良好な職場環境の土台作りに役立つでしょう。

一方で、無理にプライベートを詮索したり、言葉が軽すぎてかえって距離を感じさせてしまうこともあるため、相手の反応や状況を読みながら適度なバランスを取ることも重要です。

ワンランク上の上司になるためのヒント

まとめると、自然に部下と話せる上司は「どうだ?」「頑張ってるか?」といった形式的な言葉に頼らず、生活や感情に触れるちょっとした一言を選ぶことがポイント。こうした言葉は業務とは別の面で部下を気遣い、心の距離を縮める役割を果たしています。

これからの上司やリーダーを目指す方は、まずは“自然と部下が話しだすような一言”を意識してみてはいかがでしょうか。


監修者:あゆ実社労士事務所

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人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。