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『年金受給までに貯金ゼロの人』が抱えてしまう…将来起こり得る“リスク”とは?

  • 2025.11.15
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「年金受給まではまだまだ先だし、今は貯金がほとんどない」という人も多いのではないでしょうか。実は、将来の生活を見据えた時に貯金ゼロの状態がもたらすリスクは少なくありません。年金だけで生活できるのか、不安になる声も聞かれます。

今回は、年金受給までに貯金ゼロでいることによって起こり得るリスクを、多角的な視点で考えてみましょう。自分の将来設計に役立つヒントも探っていきます。

貯金ゼロのまま迎える将来はどんなリスクが?

近年、若年層から中年層まで、貯金が十分にできていない人の割合は増加傾向にあります。勤労形態の多様化や非正規雇用の増加、生活費の上昇などが影響していると考えられています。例えば、派遣社員やパートタイム労働者の方は収入が安定しにくく、貯金を積み立てにくい環境にあることが多いことも。

加えて、最近のライフイベントの変化も影響しています。結婚や子育ての負担が増える一方、住宅ローンや教育費などの支出も大きく、貯金を後回しにしやすい環境です。これらが複合的に影響し、年金受給まで貯金ゼロで過ごす人は決して稀ではなくなっています。

年金制度は国の基盤ですが、現実的には老後資金として十分な収入とは言えない場合が多いです。厚生労働省のデータによると、平均的な公的年金の受給額は月約14万円程度で、この金額だけで賄うには生活費が足りないケースも多いとされています。貯金がゼロだと、緊急時に対応できないだけでなく、日々の生活費の不足をカバーする余裕もないのが実情です。

将来的に起こり得るリスクとしては、まず健康面のトラブルがあります。医療や介護が必要になった際、自己負担が増す可能性があります。しかし、貯蓄がないと負担が大きくなり、生活の質が著しく低下するかもしれません。

また、住まいや日々の支出が増えても対応する余裕がなく、生活の安定を保ちにくい状況にあるとされています。

“貯金ゼロ”状態を見つめ直すきっかけに

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

年金受給までに貯金がゼロという現状は、多くの人が直面するかもしれないテーマです。一方で、無理に焦るのではなく現実を認識し、できる範囲での備えを考えてみることが重要です。少額でも貯蓄を始めたり、ライフスタイルを見直すことで将来の安心感につながります。

また、社会保障制度や多様な支援制度の活用も検討してみましょう。例えば、低所得者向けの各種手当や支援サービスを調べることで、生活資金の補填などで余裕ができる可能性があります。情報を積極的に得ることは、自分の将来への備えとしても有効と言えるでしょう。

そして、健康維持やキャリア形成を意識することも、長い目で見れば経済的リスクの軽減につながるでしょう。年金だけに頼らず、貯蓄や副収入の確保を考えることは、さまざまな不安要素に備えるうえで大切です。

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出典:マネーシップス 石坂貴史

見えない将来を少しでも明るくするために

貯金ゼロのまま、年金受給期を迎えることに不安を抱くのは自然です。ですが、完全に閉ざされた未来では決してありません。献上のリスクと向き合い、早めに情報収集と自身の資産形成の一歩を踏み出すことは、将来の選択肢を広げます。

今できることに目を向けて行動を始めれば、将来への不安を少しずつ減らせるでしょう。


監修者:石坂貴史

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証券会社IFA、2級FP技能士、AFP、マネーシップス運営代表者。累計1,100件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制、教育」の6つのFP分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。


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