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始発から警備員を振り切る来場者に「本当に危ない状態でした」ついに“夢洲ダッシュ”に終止符、規制初日の一部始終

  • 2025.10.8
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出典元;photoAC(画像はイメージです)

「『夢洲ダッシュ』は本当に危ない状態でした」

100回以上万博に通い、YouTuberとしても活動する万博ニキ(パクニキ)さんは、そう振り返ります。

早朝の夢洲駅では、開場を待ち切れない来場者たちが、ホームから階段、エスカレーターを全力疾走。いつしか「夢洲ダッシュ」と呼ばれるようになったこの現象は、万博の“名物”として話題になる一方で、転倒や衝突のリスクと隣り合わせの危険な状態でした。

そして9月22日、ついに通行規制が導入されました。

規制初日に現場に立ち会ったパクニキ氏。そこには黄色いテープが張られていました。警備員の誘導、そして静かに動く人々。規制前と規制後の変化は、想像以上に劇的だったといいます。

かき消される警備員の呼びかけ

なぜ急に規制が導入されたのでしょうか。

大阪メトロの公式HPでは「夢洲駅のホーム上やコンコース(改札階)、階段やエスカレーターを走ることで、非常に危険な状態が生じている」と説明しています。これ以上放置できない、そこで「通行規制」の判断が下されたのです。

では、これまで何も対策をしてこなかったのでしょうか。パクニキ氏によれば、そうではなかったといいます。

「警備員の方が立って『走らないでください』と呼びかけていました。でも、それだけでは効果はなかったんです。ほとんどの人が走っていました」

始発電車で大量に到着する来場者たち。その中で、警備員や駅員の声はかき消されがちでした。

また、一部の来場者が「走るのをやめる」どころか、他の人を押しのけて「我先に」と先を急ごうとする状況が常態化していたのです。

物理的な制限による「安全の確保」

規制初日に現場に向かったパクニキ氏。夢洲駅に到着すると、そこには見慣れない光景が広がっていました。ホームから改札口に向かう階段とエレベーター、そして改札機の一部の利用が制限されていたのです。

物理的な制限、それが状況を一変させました。

さらに、警備員が先頭に立ち、黄色いテープを持って来場者を誘導する形に変わりました。警察官も配置され、もはやルールを無視することは不可能な状況になったとパクニキ氏は振り返ります。彼は偶然にも、そのテープのすぐ後ろ、まさに“規制の最前線”に立つことになったそう。

「ゆっくり前にお進みください」「皆さん、ご協力ありがとうございます」警備員の声が響きます。

「テープで物理的に制限されるようになったため、ルールを無視して走る人はほとんどおらず、以前に比べて格段に安全になったと感じます」

口頭の注意だけでは、限界があった安全の確保。物理的な交通規制と警備員による直接指導によって、ようやく実現したのです。結果的に、混雑は残るものの事故なしで運営できる環境になったといいます。

 「もっと早くやるべきだった」

今回の規制について、パクニキ氏は率直な思いを語ります。「正直なところ、この規制はもっと早くやるべきだったと思います。それ以前のダッシュは、本当に危ない状態でしたから」

100回以上万博に通い、規制前と規制後の両方を知るパクニキ氏。だからこそ、その言葉には重みがあります。安全性が確保されたことは評価しつつも、危険な状態が長期間放置されていたことへの課題も指摘します。

万博は素晴らしいイベントです。だからこそ、来場者の安全が何よりも大切。今回の規制は遅きに失した感はあるものの、安全を取り戻すための重要な一歩となりました。


取材協力:万博ニキ(パクニキ)さん(YouTube
大阪市内在住の20代後半男性。大阪・関西万博に100回以上訪れ(2025年10月時点)、全パビリオンを制覇済みの万博マニア。週に複数回、「インパク」(万博に入場すること)することが多く、万博の魅力を発信している。


参考:「夢洲駅構内の早朝時間帯の通行規制の実施について」(EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト)、「夢洲駅構内の早朝時間帯の通行規制の実施とお客さまへのお願い」(Osaka Metro)