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初回から飛び出した“鋭い一言”に好評の声「刺さる」「展開が気になる」 正反対の人生を送った女性2人を描く【金曜ドラマ】

  • 2025.10.15
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金曜ドラマ『フェイクマミー』第1話(C)TBS

「独身で子どものいない女性社員は 多様性に含まれないということでしょうか」。第1話から、核心をつくセリフが飛び出したのは10月10日からスタートの金曜ドラマ『フェイクマミー』。東大卒の元バリキャリと元ヤンシングルマザーが、ニセママ契約を通じて手を組むことに。

※以下本文には放送内容が含まれます。

「何があっても自分の価値を下げちゃ絶対ダメ」

主人公・花村薫(波瑠)は、大手商社で立派に働いてきた東大卒のバリキャリだ。その働きぶりは優秀社員賞にも選ばれるほどで、20代でマンションを購入するなど、欲しいものは自分で手に入れ、人に頼ることなく生きてきた。

それなのに、結婚をせず、子どももいない薫に対して、世間の風当たりは強い。仕事にフルコミットしてきた薫をないがしろにし、時短勤務の職員が上の役職に就くことに。会社の言い分は、多様性という都合のいい言葉。薫は、会社が主張するいびつな多様性に反旗を翻すかのように、自己都合により退職した。時短勤務の職員ではなく、会社に反抗して退職したのは、薫が冷静である証拠だ。一方で、転職活動中に、前職の退職理由を問われても、薫は一向に口を割らない。薫は世間の価値観に違和感を持ちつつも、自分の選択が世間から向けられる冷たい視線にどこかで自覚的なのだろう。

そんな薫を「何があっても自分の価値を下げちゃ絶対にダメ」という言葉で元気づけたのが、もう一人の主人公・日高茉海恵(川栄李奈)だ。茉海恵は、元ヤンのベンチャー企業の社長で、非公表の一人娘・いろは(池村碧彩)を育てるシングルマザーでもある。茉海恵は、自分が持っていないものを持っている薫にいろはの家庭教師を依頼。正反対の生き方をしてきた2人は、いろはを通して出会うことになった。

忙しくても料理を外注せずに、できる範囲でいろはに寄り添っている茉海恵に、薫は自分の自信のなさを滲ませつつ、賞賛の言葉を送る。そんな薫に、自分の価値を下げないでと声をかける茉海恵。

人は、落ち込んでいる時、相手を羨むよりも自分を蔑む方向に思考が向きがちだ。そんな時に、あなたが持っているものが素晴らしい、あなたの人生は素晴らしいと声をかけてくれる人の存在はとてもありがたいだろう。対照的な生き方をしてきた女性2人を敵対させることなく、賞賛と感謝で繋げてくれるのは現代人にとっての救いになるような気がした。

禁断のニセママ契約へ

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金曜ドラマ『フェイクマミー』第1話(C)TBS

結婚をせず、子どもがいない薫は、世間から理不尽に冷ややかな視線を向けられている。対して、元ヤンキーで口の悪さが目立つ茉海恵も、そのバックボーンからうしろ指を刺されがちな存在だ。いろはの存在を非公表にしていることも、いらない指摘や憶測を避けるためだろう。

茉海恵がいろはの小学校受験に向けて、慣れない読書をして母親としての務めを果たそうとしている矢先、茉海恵の言動がネット上で炎上してしまう。その炎上を受けて、自分を蔑み涙を流す茉海恵を前に、薫は一度断ったニセママ契約を自分から提案してしまう。

結婚をしておらず子どもがいない薫が、何かがたりない女性として扱われる理不尽と同じくらい、茉海恵の元ヤンシングルマザーという属性に向けられる偏見は理不尽だ。ニセママ契約は、2人が社会から向けられた冷たい視線に歯向かうための手段なのだろう。

薫と茉海恵の生き様からは、現代女性が押し付けられがちな無理難題が透けて見える。そして、その無理難題を丁寧に描きながらも、バレたら終わりのニセママ契約という枠組みがあることで、高いエンタメ性が保たれている。

SNSでは、「一石を投じるセリフが刺さる」「この先の展開が気になる」と、『フェイクマミー』が持つ独特の魅力がすでに好評を集めている様子。小学校を通して、さまざまな親像が描かれていくことで、さらに深く女性の生き様を描写するドラマになることを期待したい。


TBS系 金曜ドラマ『フェイクマミー』毎週金曜よる10時~

ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。
X(旧Twitter):@k_ar0202