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原作にはなかった“うっかり描写”「イライラするけど憎めない」“つい応援したくなる”【新火曜ドラマ】

  • 2025.10.14
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火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第1話より(C)TBSスパークル/TBS

10月7日(火)よる10時から放送が開始したTBS火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』が、SNS上で大きな反響を呼んでいる。古すぎる価値観を持った化石男・海老原勝男(竹内涼真)が、料理上手な彼女・山岸鮎美(夏帆)に振られるところから始まるロマンスコメディだ。

※以下本文には放送内容が含まれます。

思わずこういう男いる!と言いたくなるキャラクター像

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火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第1話より(C)TBSスパークル/TBS

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』は、第26回手塚治虫文化賞・新生賞を受賞した谷口菜津子による同名漫画が原作の作品。

完璧を追い求める勝男は意を決して鮎美にプロポーズするが、理由も分からないまま断られてしまい、そのまま破局。新しい恋をしようとするものの、「好物は筑前煮」「彼女に作って欲しい」という言葉に、女性はサーっと引いていってしまう。なぜか分からない勝男は、後輩・南川あみな(杏花)の言葉をきっかけに、自分で筑前煮を作り始める。

勝男の言動の端々から見える価値観は、公式では化石と称される。「女性は料理をすべき」、「男性が料理をするなんてもってのほか」「ルーを使ったカレーは料理って言わない」「めんつゆを使った肉じゃがは邪道」など、現実でこのようなことを言っている男性がいたら、一歩引いてしまう人も多いだろう。とはいえ、勝男は素直な一面もあり、自分で料理に取り組む意欲を見せる。そんな勝男の姿に、SNS上では「イライラするけど憎めない!」という声が上がっている。

よりリアルに表現された無自覚な化石男

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火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第1話より(C)TBSスパークル/TBS

基本的な物語の流れは原作通りではあるものの、料理中の所作などが追加され、より解像度の高い表現になっている。例えば、料理中にピーラーを探している間、水を出しっぱなしにしていたり、出汁を忘れてスーパーに買いに行ったりなど。勝男のセリフの面でも「昼は米を食べるべき」「唐揚げにはレモンをかけるべき」と、性別による決めつけだけでなくさまざまな価値観を押し付けがちな一面が描かれている。

なにより、勝男を演じる竹内涼真の演技が抜群に上手い。原作では、自分の価値観がおかしいかもしれないことを突きつけられた勝男は困惑の表情を浮かべることが多いが、竹内は笑顔で誤魔化すような反応を見せることが多い。竹内が演じることで、勝男の外面のよさや意地、一生懸命さが見え、その姿はどこか愛らしい。

とくに、後輩・白崎ルイ(前原瑞樹)に謝ろうと様子をうかがったり、勝男の自家製麺つゆでそうめんを食べた白崎の「美味しいです!」という言葉に安堵したりと、イラストでは表現が難しい人間味があり、どこか可愛らしくも見える。料理という行為を捉え直して、価値観をアップデートしようとする勝男の変化がよく分かるシーンになっていた。

SNSでは、「竹内涼真がハマり役すぎる!」と絶賛の声が上がっている。なぜか応援したくなる勝男の成長を見守る秋になりそうだ。第2話では、勝男と別れた後の鮎美の変化が描かれる様子。性別によるらしさとの向き合い方を経て、自分らしさを捉え直す展開が見られるかもしれない。


TBS系 火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』毎週火曜よる10時

ライター:古澤椋子
ドラマや映画コラム、インタビュー、イベントレポートなどを執筆するライター。ドラマ・映画・アニメ・漫画とともに育つ。
X(旧Twitter):@k_ar0202