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芸妓が住み込みで共同生活をする文化…今もある?札幌の芸妓の場合【さっぽろ芸妓日記vol.29】

  • 2025.9.20

札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。 「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。
しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。
現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ 名妓連」には11名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。

Sitakke

連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や 文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いいたします!

芸妓は共同生活?

皆さん、置屋(おきや)って知っていますか?

“置屋”とは、所属する芸舞妓が生活する場のことを指します。一つ屋根の下で生活を共にし、その中でお姐さん方から礼儀作法を学んでいくのです。
(置屋から派遣されてお座敷に行くので、プロダクションのような役割も果たします)

しかし!札幌には、共同生活ができるような置屋がありません。

それでは、札幌の芸者衆はどうやって生活しているの?ということになりますが…
私たちは、この世界に入門した時からひとり暮らしをさせていただいているのです。

Sitakke
約7年前の、デビューしたばかりの頃の私。何もかもが新鮮でした

私を含め、さっぽろ名妓連の芸者衆は札幌出身の人がほとんどですので、実家は市内にある場合が多いです。だったら実家から通ってもいいのでは…?と思う方も多いと思います。

しかし、自立心を育てるためにもやはりひとりで暮らしたほうがいいとされています。
着物を管理したり、食事の準備をしたり、時間をやりくりしたり…自分で責任を持ってしっかりと生活を送っていくということが、芸妓としても、いち社会人としても大切になります。

ちなみに私が入門したときは、同期三人で同じアパートに住んでいました。部屋は別々ですがたまたま同じ階だったので、着付けのためにお互いの部屋を行き来したり、お座敷やお稽古に一緒に向かったり…。

ひとり暮らしではありますが、なんだか寮生活をしているようで、楽しかったです。今となってはとてもいい思い出です!

Sitakke
その昔は札幌にも置屋が何軒もあり、“住み込み”が当たり前だったようですよ

初めのうちは、何もかも分からない状態。お着物に関してはお姐さんに教えていただくことが多かったので、よくうちに来ていただいてました。ご近所とはいえ、時間を割いてわざわざお越しいただいていたなんて、とても有難いことですよね。

育成期間を終えてからは自由にしていいとのことでしたので、思い出のアパートからは引越しました。ですが、やはりお座敷やお稽古に通いやすいようなエリアで暮らしています。
白塗りのときは、自宅でお支度してから歩いて料亭さんに向かうこともあるので、道行く人には私の顔を見てびっくりされますね。笑

さて、次回はそんな私たちの普段の「移動方法」についても詳しくお話したいと思います。引き続き、宜しくお願いいたします!

***

連載さっぽろ芸妓日記」

文:さっぽろ名妓連 こと代
編集:Sitakke編集部IKU

<「こと代」プロフィール>
札幌生まれ、札幌育ち。2018年にお披露目して以降、現在も最北の花柳界「さっぽろ 名妓連」で芸妓として活動中。開拓期から続く北海道の花柳界文化をたくさんの方に知っていただくべく日々奮闘中。飼い猫達と遊ぶことが日々の癒し。

※掲載の内容は記事執筆時(2025年9月)の情報に基づきます

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