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「給料は2倍になってないのに…」新築購入者を襲った“想定外の出費”に「こんなはずではなかった」

  • 2025.9.30
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

「ようやく手に入れた、夢のマイホーム。ですが、あのときの判断は少し甘かったのかもしれません」

30代後半、会社の転勤を機に大阪で4,400万円の新築一戸建てを購入した、YouTuber「孤独なおじさんの家」さん。

家族との新しい生活に胸を膨らませていた彼を待っていたのは、理想とかけ離れた想定外の経済的な負担の連続でした。

低金利時代に選んだ住宅ローンの後悔、マンション時代の2倍に膨らんだ光熱費。そして思いもよらぬ税金や手数料。これは、夢のマイホームが思わぬ経済負担に変わった、1人の男性の記録です。

低金利時代に選択した「変動金利」に後悔

家を購入した2020年ごろは変動金利が非常に低い状態が続いており、市場全体に楽観的な雰囲気が漂っていました。孤独なおじさんの家さんも、「当分は上がらないだろう」と信じていたそうです。

「『絶対にお得だ』と信じ込んでいたんですよ。迷いなんて一切ありませんでした」

しかし、数年後には状況が一変します。金利はじわじわと上昇し、物価も高騰。毎月の負担は予想以上に重くのしかかってきました。

「正直、こんなはずではなかったというのが本音です。でもあのときの自分の判断が甘かったんだと思います」

日本銀行が2024年3月の政策転換を含む一連の見直しを進めたことを受け、長期金利は上昇傾向を示しました。これを受けて、とくに2024年以降にかけて主要行で住宅ローンなどの金利条件が見直される動きが出ています。

日本の変動金利型住宅ローンは、短期の基準金利などを参照して利率が見直されますが、そのルールや頻度は商品によって異なります。そのため「急激には動かない」という期待はある一方で、政策金利などの大きな変化が、最終的に住宅ローンの支払いに影響を及ぼすリスクは残ります。

彼のような「変動金利を選んだ人」にとって、この状況は決して他人事ではないのかもしれません。

光熱費はマンション時代の2倍以上に

「給料は2倍になっていないのに、光熱費だけ2倍になったんです」

彼が最も痛感しているのが、自宅でかかる光熱費の跳ね上がりです。彼が以前住んでいたマンションでは、高くても月1万2,000円程度で、平均すると1万円を切っていました。

ところが一戸建てに引っ越してから、最大で3万円近くまで跳ね上がったといいます。

「夏場は朝までエアコンをつけっぱなしにしないと、快適な睡眠を取ることができない状況です。でも、つけっぱなしにすると電気代が…」

マンションは上下左右を他の住戸に囲まれているため外気の影響を受けにくいですが、戸建ては四方が外気に面しており、冷暖房効率が悪くなる傾向があります。

さらに、家族が増えたことでエアコンを使う部屋も増加。断熱性能の差も大きく影響していたのでは?と彼は語ります。

総務省統計局の消費者物価指数によると、電気代は2021年平均を100とした場合、2025年にはおよそ118前後まで上昇しており、全国的に光熱費が約16〜18%値上がりしています。

彼の急激な負担増は、戸建て特有の事情に加え、この物価上昇という社会全体の動きが重なった結果といえるでしょう。

盲点は毎年続く「固定資産税」

「住宅ローンの返済額ばかりに目がいって、完全に見落としていました」

住宅購入時に最も盲点となりやすいのが「固定資産税」の存在でした。

「新築で土地の立地も良かった分、毎年なかなかの金額の通知がくるんですよ。これを月割りで計算すると、想定していた“住居費”よりはるかに高い額になってしまうんです」

固定資産税とは、主に土地と家屋の評価額に基づき市区町村が課税する税金のことです。新築や好立地の土地は評価額が高くなりやすく、税額も増える可能性があります。

彼が強く後悔しているのは、この部分の試算を怠ったことでした。

「今思えば、『住宅ローン返済額+固定資産税の月割額=毎月の真の居住費』として最初からシミュレーションしておくべきでした…」

想定外の出費は「住宅ローン紹介手数料」

住宅ローンは、工務店から紹介された銀行で契約しました。金利条件も良かったため迷わず決めたのですが、のちに「紹介手数料」を請求されたそうです。

「親切でやってくれていると思いきや、しっかりビジネスだったんです。まさか手数料を取られるなんて思ってもみませんでした。善意でやってくれているものだと…」

彼はそう後悔の色をにじませます。

工務店や不動産仲介が銀行を紹介する際に、一部の事業者では斡旋手数料などを受け取るケースが報告されています。こうした費用の有無や内訳は業者ごとに異なるため、契約前に明細の提示を求めることが重要です。

失敗から学んだ「完璧を求めすぎない」という境地

数々の予想外の出費に直面した彼ですが、最終的に1つの教訓にたどり着いたそうです。

「家づくりは、気力も体力も精神もすり減らす作業なんです。安全性にかかわらない多少のミスや想定外のことは『まぁ、いっか』と受け流す余裕も必要だと思うんですよ」

彼は、自身の失敗談が、これから家を購入する方々にとって何かしらのお役に立てば嬉しいと語ってくれました。

「完璧ではないからこそ生まれる面白さもある。だからこそ、肩の力を抜いて家づくりを楽しんでほしい」

これが、変動金利の選択、光熱費の急増、固定資産税の見落とし、想定外の手数料など、さまざまな経済的な誤算を経験した彼の心からのメッセージなのです。


取材協力:孤独なおじさんの家さん(YouTube

※本記事は動画の権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています

参考:
金融政策の概要(日本銀行)
消費者物価指数(CPI)(総務省統計局)
固定資産税(総務省)


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