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タワマンを購入した30代女性「駅まで徒歩1分なのに…」2年後、いまだに悩まされている“大誤算”【一級建築士は見た】

  • 2025.9.28
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出典元:ChatGPTにて作成(イメージ)

Sさん(30代・女性・夫婦+子供1人)は、2年前に駅前のタワーマンションを購入しました。

「駅まで徒歩1分なら、朝の時間にも余裕ができるはず」――そう信じて購入を決断したのですが…実際の生活は、予想と大きく異なっていました。

暮らして初めて気づく“エレベーター渋滞”

駅に直結した立地や、徒歩1分という利便性は一見すると大きな魅力です。ところが、いざ日常生活が始まると、住民が同じ時間帯に集中して動く“構造的な不便さ”が浮かび上がってきます

「朝の出勤時間帯は、エレベーターがなかなか来ず、乗れるまでに10分以上待つことも珍しくありません。」

「子どもを抱えて時間を過ごすのは本当に大変で、結局下に降りるだけで15分から20分。保育園や会社に間に合うかどうか、毎日不安でいっぱいです。」

便利さを最大の魅力だと思って選んだ駅前のタワマン。その生活は、エレベーター渋滞という“見えない落とし穴”によって大きく揺さぶられていました。

エレベーター渋滞はなぜ起こるのか

タワマンは高層階に数百世帯が暮らす住宅です。そのため、特定の時間帯に人の移動が集中すれば、どうしてもエレベーターに負荷がかかります。

通勤・通学時間の集中

駅前立地のタワマンは、住民の多くが同じ時間帯に出勤・通学します。8時前後になると、上層階からの利用が殺到し、下層階に着くまでにすでに満員という状況が日常化します。

計画上の台数不足

デベロッパーは計画を立てる際、50戸に1台を目安にエレベーターの台数を決めます。しかし実際には、共働き世帯の増加や子育て世代の集中によって、利用時間が偏る傾向が強まり、想定を超える混雑が発生します。

「駅前なのに不便」という逆転現象

Sさんのように、入居後にエレベーター待ちの現実を知る人は少なくありません。

「駅まで徒歩1分のはずなのに、エレベーターで10分以上待ち。結局、通勤時間は以前より長くなりました。」
「混雑を避けて早く出るようにしましたが、その分子どもの睡眠時間が削られ、家族の生活リズムも崩れています。」

駅前という立地のメリットが、エレベーター渋滞で相殺されてしまう――まさに想定外の“大誤算”です。特に共働き・子育て世代にとっては、出勤前のわずかな時間に「待ち時間10分」が加わるだけで生活全体が圧迫されます。幼い子どもがじっと10分以上待てるわけもなく、親としても心苦しいものです。小さな子どもを抱えての待機は大きな負担となり、期待していた“便利さ”が逆に不便さへと変わってしまうのです。

回避策はあるのか?

では、こうした“エレベーター渋滞の落とし穴”を避けるにはどうすればよいのでしょうか。

低層階を選ぶ

低層階であれば階段利用で、エレベーター待ちのストレスはなくなります。非常時の避難のしやすさという点でもメリットがあります。

購入前に台数や方式を確認する

モデルルームに行った際は、間取りや設備だけでなく「エレベーターの台数」「定員」などを確認しましょう。また、最近のタワマンでは、低層階用・中層階用・高層階用に分けてエレベーターを運行する仕組みが採用されることもあります。こうした方式なら、利用が集中する時間帯でも効率よく運行でき、混雑の緩和が期待できます。

「駅前=快適」とは限らない

駅前タワマンは、利便性や資産価値を理由に憧れを集める存在です。しかし、その利便性が“エレベーター渋滞”によって大きく損なわれる現実は、意外と知られていません。

Sさんのように「駅前だから便利」と信じて購入したのに、朝のエレベーターで時間をロスしてしまう――こうした現実は、誰にとっても“想定外の落とし穴”になりかねません。

夢のマイホームが後悔に変わらないようにするためには、購入前に“生活動線とエレベーター計画”を確認することが欠かせません。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者) 地方自治体で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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